Rakuten infoseek

辞書

高張力鋼【こうちょうりょくこう】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

高張力鋼
こうちょうりょくこう
high strength steel
合金元素を少量添加して強さを高めた低合金鋼ハイテン鋼とも呼ばれ,世界各国において研究されている合金鋼で,日本の技術は欧米よりはるかに進歩しているといわれる。強さ別に 50kg/mm2,60kg/mm2,80kg/mm2,100kg/mm2程度のものに分れている。 60kg/mm2以上のもので焼入れ,焼きなましをしたものは調質高張力鋼として降伏比が高く,溶接性がよいので,高圧容器,橋梁,建築などに広く用いられる。関門橋,本州四国連絡橋には溶接したこの鋼材が多く用いられている。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
Copyright (c) 2014 Britannica Japan Co., Ltd. All rights reserved.
それぞれの記述は執筆時点でのもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

デジタル大辞泉

こうちょうりょく‐こう〔カウチヤウリヨクカウ〕【高張力鋼】
抗張力(引っ張り強さ)が高い鋼板。薄く丈夫なため、鉄道車両やガスタンクなどに利用される。高張力鋼板
[補説]英語のhigh tensile strength steelから、ハイテンともいう。

出典:小学館
監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
編集協力:田中牧郎、曽根脩
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

世界大百科事典 第2版

こうちょうりょくこう【高張力鋼 high tensile steel】
俗称ハイテン。一般構造物の部材に用いられ,とくに引張強さ50kgf/mm2(≒490MPa)以上の高強度とある程度の延性とを有する強靱(きようじん)な鋼をいう。引張強さによって50キロ級,60キロ級,……のように分類される。この鋼は船舶外板,圧力容器パイプラインなどに使用されるため,低温靱性,溶接性,耐食性に優れていることが要求される。開発のもとになった鋼は炭素量0.2%の炭素鋼で,この鋼に対する熱処理,あるいは合金元素の添加などによって性能の向上がはかられた。

出典:株式会社平凡社
Copyright (c) Heibonsha Limited, Publishers, Tokyo. All rights reserved.

大辞林 第三版

こうちょうりょくこう【高張力鋼】
マンガンなどを添加したり、熱処理を行なって製した、引っ張りに対し強い鋼材。薄くても強度があり、自動車や船舶の軽量化を可能にする。ハイテン鋼。

出典:三省堂
(C) Sanseido Co.,Ltd. 編者:松村明 編 発行者:株式会社 三省堂 ※ 書籍版『大辞林第三版』の図表・付録は収録させておりません。 ※ それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

日本大百科全書(ニッポニカ)

高張力鋼
こうちょうりょくこう
high tensile strength steel
引張り強度(破断に耐える最大応力)が500~1000メガパスカル程度、降伏点(引張りにより塑性変形が突如始まるときの応力)が300メガパスカル以上の鋼板。低合金高張力鋼ともいう。俗称ハイテン。鋼の強さは炭素含有量の増加に伴い向上するが、溶接性が低下する。そこで炭素量を0.2%以下にして、マンガン、ケイ素、クロム、モリブデンバナジウム、チタン、ニオブ、ホウ素などを少量添加した、溶接可能で靭性(じんせい)の高い鋼板、すなわち高張力鋼がつくられた。500~600メガパスカル級高張力鋼は熱間加工のままで使用されるが、700メガパスカル級以上の高張力鋼は赤熱状態から焼入れ後650℃付近で焼戻しを行って使用される。前者(非調質鋼)は比較的安価であり、橋梁(きょうりょう)、石油貯蔵タンクなどに多量に用いられる。後者(調質鋼)は産業機械、大型車両、都市ガスタンク、液化天然ガス貯蔵タンク、長大橋などに使用される。高張力鋼を使用すれば構造材の肉厚を薄くすることができるので、重量的にも空間的にもきわめて有利であるが、使用中腐食による危険が増す。リン、銅、クロムを添加してこの点を改善したものが耐候性鋼、耐海水鋼などである。液化ガス工業の発展に伴い、低温での靭性を改善する目的でニッケルやニオブを添加した低温用鋼が開発された。また2000年代に入り、厚鋼板をおもな対象として、従来鋼の2倍以上の強度や寿命の超鉄鋼材料ultra steelが開発された。[須藤 一]

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの解説は執筆時点のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

高張力鋼」の用語解説はコトバンクが提供しています。

高張力鋼の関連情報

他サービスで検索

(C)The Asahi Shimbun Company /VOYAGE MARKETING, Inc. All rights reserved.
No reproduction or republication without written permission.