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風刺画【フウシガ】

デジタル大辞泉

ふうし‐が〔‐グワ〕【風刺画】
社会や人物の風刺を目的とした絵画カリカチュア

出典:小学館
監修:松村明
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世界大百科事典 第2版

ふうしが【風刺画】
画家がその対象(特定個人,職業,階級,社会の風習,政治的事件,著名な物語や寓話など)を風刺するために,意図的に誇張,逸脱したり,グロテスク化することなく,むしろ客観的に観察し,リアルに表現した作品。一般にはカリカチュア(対象の特徴や欠陥を極端にゆがめて嘲笑する戯画)と同義に解されがちだが,厳密にいうと風刺画にはカリカチュアの手法が用いられる場合とそうでない場合とがある。ここでは後者の作例について述べ,前者については〈カリカチュア〉の項目を参照されたい。

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日本大百科全書(ニッポニカ)

風刺画
ふうしが
漫画の一分野。漫画をあえて定義すると、「風刺」の要素あるいは「遊び」の要素を含んだ絵画といえる。両要素がバランスよく含まれた絵画は漫画として非常におもしろい。「遊び」の要素の強いものは一般的に戯画とよばれ、同様に「風刺」の要素の強いものは風刺画とよばれる。
 人間社会には不合理や矛盾が満ちあふれているから、それに対して反発する気持ちはだれにでもある。そうした抵抗心・批判精神を絵として表現したものが風刺画である。したがって風刺の対象とするものは人間であり、事物や動物などを使って風刺するものも、その裏に人間批判が隠されている。風刺画は、人間性そのものを風刺するものから、仲間や周囲の社会を風刺するもの、さらには一国の最高権力者を風刺するものまで、幅が広い。
 人間が絵を描くことを知った時点から風刺画は存在したと思われる。土や砂の上に他人の容姿の欠点を誇張して描く風刺画などは当然存在したであろう。紙、筆、墨、顔料などが発明されてからは風刺画は無数に描き出された。古代のものでは、ギリシアの壺(つぼ)、水差し、甕(かめ)などに描かれた飾り画や、京都・高山寺(こうざんじ)の『鳥獣人物戯画』などがある。さらに木版画、銅版画などの版画技術が発達してくると、不特定多数の人々に見せることを目的として描かれるようになる。江戸中期の「鳥羽(とば)絵本」、17世紀以後のカロ、ホガース、ローランドソン、ゴヤらの作品がその例である。
 風刺画の歴史に革命をもたらしたのは18世紀末の石版画技術の発明である。そのスピーディーで大量に制作できる特性によって、ジャーナリズムのなかに風刺画が登場してくる。新たに時局問題をテーマにして政治的主張や教育宣伝的内容を盛り込むようになる。パリ・コミューン期の風刺画使用の宣伝戦はよく知られており、その精神は今日でも漫画の主要な機能として生き続けている。
 なお、「風刺画」とカリカチュアと同一視する主張もあるが、「カリカチュア」は戯画・風刺画の両要素を含む「漫画」に近いことばだといえる。[清水 勲]
『M・ホジャート著、山田恒人訳『諷刺の芸術』(1970・平凡社) ▽須山計一著『抵抗の画家』(1971・造形社) ▽清水勲著『嘲笑絵(わらいえ)世界への旅――諷刺の漫画館』(1982・中央公論社)』

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

風刺画
ふうしが
カリカチュア」のページをご覧ください

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