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音節【おんせつ】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

音節
おんせつ
syllable
それ自身のなかには切れ目がなく,その前後に切れ目の認められる単音または単音連続をいう。構造上,子音で終るものを閉音節,母音で終るものを開音節という。英語の[dɔɡ]「犬」は前者,日本語の[me]「目」は後者の例。一般に,1つの母音を中心にその前 (後) に子音がついた形をなすが,しかし,音節の規定は,結局音韻論的観点が必要となってくる性質のものであるため,その音声学的定義は困難で,学者によりさまざまである。 O.イェスペルセンは「きこえ」の相対的頂点の数に音節の数を求め,ソシュールは呼気の通路の「ひらき」が閉鎖に向うものを内破音,開放に向うものを外破音とし,内破音から外破音に移るところに音節の切れ目を求めた。 M.グラモンは「ひらき」のほかに発音の際の諸器官の緊張の増加 (漸強音) ,減少 (漸弱音) の観点を持込み,漸弱音から漸強音へ移るところに音節の切れ目を求めるとともに,漸強性と「ひらき」の増大,漸弱性と「ひらき」の減少がそれぞれ一致する音節を「音声学的音節」,一致しないが現実の言語に見出される音節を「音韻論的音節」と呼んだ。服部四郎は,モーラとは別に各言語において一定の構造をもつ「音韻的音節」と,実際の発話に生じる「音声的音節」とを区別した。東京方言の「オカアサン」は5モーラから成り,[o|ka:|saN]/'o|ka˥a|saN/と音節が切れ,音声的3音節,音韻的3音節である。一方,/ha˥si/「箸」は2モーラから成り,音韻的2音節であるが,音声的1音節に発音されることもあるとする。なお,日本ではこのモーラをさして「音節」と呼ぶ人も多い。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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デジタル大辞泉

おん‐せつ【音節】
言語における音の単位。ひとまとまりの音として意識され、単語の構成要素となる。開音節閉音節との別がある。シラブル

出典:小学館
監修:松村明
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世界大百科事典 第2版

おんせつ【音節 syllable】
音節は連続した音声における最小のまとまりある単位で,語をゆっくり区切って発音するとき音節の単位に分けられる。音節の構成方式は言語により異なるが,代表的なものを以下に紹介する。まず音声的音節であるが,これは音声連続の中でのきこえsonorityの頂の数が音節数に一致するとの説である。いま音声をきこえの大きさにより4群に段階づけすると,(1)無声閉鎖音[p,t,k],(2)有声閉鎖音[b,d,ɡ],無声と有声の摩擦音[f,ɵ,s,ʃ,v,z,ʒ],(3)鼻音[m,n,],流音[l,r],半母音[w,j],(4)母音に分類できる。

出典:株式会社平凡社
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大辞林 第三版

おんせつ【音節】
ある言語で、通常一まとまりの音として意識され、発音される単位。日本語ではほぼ仮名一字が一音節にあたる。シラブル。
学問的レベルで論じられる、純粋に音声学的次元における一かたまりの音連続。音声学的音節。

出典:三省堂
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日本大百科全書(ニッポニカ)

音節
おんせつ
音声の流れにおける最小のまとまりある単位。発話を構成する音声はまず音節にまとめられる。普通は母音のような聞こえの大きい音を中心に、子音のような聞こえの小さい音が集結して音節を構成するが、その結び付き方は言語によって異なる。母音をV、子音をC、半母音をSで表せば、英語のstrike[straik]「ストライク」はCCCVSCという音声結合をなす。
 英語の二重母音[ai]は、舌が[a]の位置から始まって[i]に向かって移動し、1音節を形成する。この場合、母音[a]が中核をなし、強めに発音され、[i]は弱く、短いので、半母音とみなすことができる。子音は音節の周辺にたつ付加音にすぎないから、CCCVSCは全体として1音節に相当する。日本語のアイ[ai]は、母音[a]の次に母音[i]が続き、どちらも同じ長さで発音されるので、連母音とよばれ、2音節に数えられる。音節を日本語では拍(はく)ともいう。
 日本語の音節の基本的な型はCVで、子音の連続は許されない。そのため、英語のCCCVSCからなる1音節の語が、日本語に入ると、連続する子音の間と最後の子音の後ろに母音が添加されて、CV-CV-CV-V-CVと組み替えられ、ストライクと5拍で発音される。また日本語では、CVもしくはVのほかに、促音(そくおん)「ッ」や撥音(はつおん)「ン」も音節を構成することができる。[小泉 保]
『シュービゲル著、小泉保訳『音声学入門』(1986・大学書林)』

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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精選版 日本国語大辞典

おん‐せつ【音節】
〘名〙
① 言語における音声の単位の一つ。ひとまとまりとして意識される音声連続。母音で終わる開音節と子音で終わる閉音節の区別があるほか、各種の分類法がある。シラブル。→モーラ
※国語学の十講(1916)〈上田万年〉三「日本の言葉は多音節主義である。一つの言葉が多くの音節から成立つのを原則としてゐる」
② 声、または音楽の調子。ふしまわしやリズム。
※四河入海(17C前)一三「日本にむぎつき歌と云も、何事をもうたへども、其音節がむぎつくにあうを云ぞ」 〔後漢書‐禰衡伝〕

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