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電離【でんり】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

電離
でんり
electrolytic dissociation
電解質溶液ではその溶液内に未解離の分子と,解離して生じたイオンとが存在し,両者の間には平衡状態が成立している。このようにイオンに解離する現象を電離という。 1887年,S.アレニウスによって電離説として提唱された。電離する割合を電離度という。現在では強電解質は完全に電離していると考えられている (デバイ=ヒュッケルの理論 ) 。広義には中性の原子や分子が放射線や熱などのエネルギーを吸収してイオンになる (イオン化) 現象を称する場合もある。

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デジタル大辞泉

でん‐り【電離】
[名](スル)《「電気解離」の略》
原子分子電子を放出または取り入れてイオンになること。イオン化。
電解質が水などに溶けてイオンに分かれること。

出典:小学館
監修:松村明
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世界大百科事典 第2版

でんり【電離 electrolytic dissociation】
化合物が解離してイオンを生ずる現象。イオン化ともいう。気相中で化合物MXを電離してMとXとにするには,Mのイオン化エネルギーIMとXの電子親和力EXとの差(IMEX)にMXの解離エネルギーDを加えただけのエネルギー(IMEXD)が必要である。このエネルギーは一般にきわめて大きなものになるが,高エネルギー放射線の照射などによって気相中での電離を起こさせることができる。これに対し,電解質溶媒に溶かすときには,イオンが溶媒和によって安定化されるために,電離が容易に起こるようになる。

出典:株式会社平凡社
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大辞林 第三版

でんり【電離】
( 名 ) スル
〔「電気解離」の略〕
原子・分子が正または負に帯電すること。
電解質が溶液中で陰および陽イオンに解離すること。イオン化。

出典:三省堂
(C) Sanseido Co.,Ltd. 編者:松村明 編 発行者:株式会社 三省堂 ※ 書籍版『大辞林第三版』の図表・付録は収録させておりません。 ※ それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

日本大百科全書(ニッポニカ)

電離
でんり
ionization
(1)電解質が溶媒(多くは水)の中でイオンに解離することをいう。イオン化と同じ。たとえば、塩化ナトリウムを水に溶かすとほとんど全部が、ばらばらの水和した(水分子を伴った)ナトリウムイオンと水和塩化物イオンになる。酢酸を水で薄めると、酢酸分子が一部解離して水和した水素イオンと、水和した酢酸イオンを生ずる。このときの塩化ナトリウムや酢酸を電解質といい、そのなかで塩化ナトリウムなど電離の度合いの高いものを強電解質、低いもの(酢酸など)を弱電解質という。
 この電離も化学反応の一種であるから質量作用の法則が適用できる。たとえばHAという酸については、
  HA+H2O―→H3O++A-
  K=[H3O+][A-]/[HA][H2O]
このときの平衡定数Kを電離定数という。
(2)多くの気体の場合、原子あるいは分子が高エネルギーの電子に衝突されたり、あるいは光、放射線などの照射を受けて電子を失って陽イオンとなる、あるいは陰イオンとなるような場合をいう。
(3)中性の分子や原子が正または負の電荷をもらってイオンになることをいう。たとえば、水やアンモニアなどの液体は、
  H2OH++OH-
  2NH3NH4++NH2-
のように解離しており、生じたイオンは元の中性分子との間に平衡を保っている。[戸田源治郎・中原勝儼]

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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精選版 日本国語大辞典

でん‐り【電離】
〘名〙 (「電気解離」の略)
① 分子・原子が正または負に帯電してイオンになること。気体の場合はイオン化ともいう。中性の分子が電子を得ると陰イオンに、失うと陽イオンになる。
※原子力基本法(1955)三条「『放射線』とは、電磁波又は粒子線のうち、直接又は間接に空気を電離する能力をもつもので」
② 電解質が溶液中でその一部または全部を陰または陽イオンに解離すること。〔電気工学ポケットブック(1928)〕

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