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電子帯スペクトル【でんしたいスペクトル】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

電子帯スペクトル
でんしたいスペクトル
electronic band spectrum
原子,分子イオンなどの電子状態が変化するとき,これらは適当な波長の光を吸収または放出して吸収スペクトルまたは放出スペクトルを生じる。電子エネルギーは不連続 (量子化エネルギー) なので,これらスペクトル線スペクトルとして現れるはずであるが,電子間の相互作用,原子核振動などの影響を受けて幅の広いスペクトルとして現れるのが普通である。これを電子帯スペクトルという。不連続な電子エネルギーの間のエネルギーはかなり大きいので,電子帯スペクトルは可視部または紫外部に現れる場合が多い。電子帯吸収スペクトルの測定分子構造化学平衡反応速度などの研究面にきわめて有用な手段である。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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化学辞典 第2版

電子帯スペクトル
デンシタイスペクトル
electronic band spectrum

幅をもった吸収部分からなる電子スペクトルをいう.単に帯スペクトルということもある.個々の幅のある吸収部分をバンドまたは吸収帯という.バンドとは多くの吸収線が群がっているという意味である.電子スペクトルは電子がその基底状態から種々の励起状態へ遷移することによって現れるが,多原子分子では,振動状態や回転状態が各電子状態に付随しているので,これらが組み合わさって一つの電子励起状態はいくつかの振動準位と回転準位が幅をもって分布することになる.そのため線スペクトルとならず,帯スペクトルとなる.なお,回転状態の関係するスペクトルは,溶液液体固体では観測されない.また,ごく低温度にしたスペクトルでは,バンドに微細構造が現れる.これは基底状態における振動励起状態が消滅する結果である.帯スペクトルは振動状態と電子状態の結びつきによって現れるので,バイブロニック(vibronic)スペクトルともいわれる.

出典:森北出版「化学辞典(第2版)」
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