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電光【でんこう】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

電光
でんこう
lightning
の電気によって,雷雲の内部,あるいは雲と地面との間で生じる火花放電。いずれの放電も規模がきわめて大きく,放電直前の電位差は 108~109V,中和される電荷は 20~30C(クーロン),放電路の長さは数kmから十数kmに及ぶ。電光という語は,狭義にはこの放電現象に伴う発光を意味し,稲妻または稲光ともいう。放電は 10分の1秒ほどの短時間に発生するため,それに伴う電光も一つとみられるがそうではない。高速回転カメラを用いた電光観測の結果,空気という絶縁体を通して行なわれる高圧放電の機構がかなりはっきりしてきた。それによると落雷に伴う電光はいくつかの雷撃からなる。すなわち,雷撃は雲から大地に向かって下降する前駆と呼ばれる光の比較的弱い放電と,これが地面に届いた瞬間,同じ経路を通って大地から雲に向かって上昇する非常に明るく速度の大きい放電(帰還雷撃)とからなる。多重雷撃の場合,第1雷撃の前駆は,第2雷撃以後のそれとは非常に異なっており,持続時間が 10倍くらい長く,光は 20m進むたびに約 50マイクロ秒の停止時間をおき,また前の経路を通ってさらに 20m進むという具合に下降することから,階段型前駆と呼ばれる。第2雷撃以後の前駆は,第1雷撃のとき確立された放電路に沿って長さ約 40mの発光部が下降するというかたちで行なわれるため,矢型前駆と呼ばれる。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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デジタル大辞泉

でん‐こう〔‐クワウ〕【電光】
雷雲中や雷雲間、または雲と地面との間に起こる、火花放電の際の発光現象。雷鳴を伴うことが多い。稲妻(いなずま)。稲光(いなびかり)。
電灯の光。

出典:小学館
監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
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大辞林 第三版

でんこう【電光】
雷放電による線状閃光せんこう。いなびかり。いなずま。
電気を利用した光。

出典:三省堂
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日本大百科全書(ニッポニカ)

電光
でんこう
lightning
雷放電に伴って大気中の放電路が発する光のこと。稲光(いなびかり)、稲妻(いなずま)ともいう。肉眼では電光は放電路の全長にわたって一瞬のうちに光るように見えるが、特殊カメラの撮影によると、実は雲から電光が伸びてきて地面に近づいた瞬間に、強い電光が地面から雲に向かって同じ道を上昇する。そして通常の落雷ではこのような雲と地面の間の電光の往復が数回繰り返される多重雷撃などがわかり、10キロメートルにも及ぶ長大な放電路の形成過程が解明された。
 また電光の形について分類された名称がいくつかある。普通に見られるのが樹枝状電光で、地面にまで到達しない枝分れが主幹についている。リボン電光とよばれるのは相似形の電光が何本か横並びに見えるもので、多重雷撃の放電路が強風により流されたためと考えられている。放電路が遠方であるか、雲に隠れて見えないときには、空の一部が電光に映えて明滅する。これは幕電とよばれる。[三崎方郎]
『竹内利雄著『雷放電現象』(1987・名古屋大学出版会) ▽速水敏幸著『謎だらけ・雷の科学――高電圧と放電の初歩の初歩』(1996・講談社) ▽北川信一郎・河崎善一郎・三浦和彦・道本光一郎編著『大気電気学』(1996・東海大学出版会) ▽北川信一郎著『雷と雷雲の科学――雷から身を守るには』(2001・森北出版) ▽日本大気電気学会編『大気電気学概論』(2003・コロナ社)』

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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精選版 日本国語大辞典

でん‐こう ‥クヮウ【電光】
〘名〙
① 帯電した雲と雲との間、または雲と地面との間に火花放電が起こるときに発する光。屈折線状に見えるのを閃電、空の一部分が一面に明るくなるのを幕電という。いなびかり。いなずま。
※性霊集‐一〇(1079)九想詩・璅骨猶連相「命短電光急、作松下塵埃」
※海道記(1223頃)鈴鹿より市腋「電光はかねてより九穂を孕みて三秋を待つ」 〔南斉書‐五行志〕
② (①が瞬間的に発するものであるところから) きわめて短い時間、非常にすばやい動作などをたとえていう語。電光石火
※仮名草子・夫婦宗論物語(1644‐46頃)「電光(デンクヮウ)の命草葉の露の朝を待つが如し」
③ 電灯の光。電灯のあかり。
※公職選挙法(1950)一四三条「アドバルーン、ネオン・サイン又は電光による表示」
④ 発射された銃弾のきらめき。
※花柳春話(1878‐79)〈織田純一郎訳〉三三「語未だ了(をは)らざるに一電光(デンクヮウ)を放つ」

出典:精選版 日本国語大辞典
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