Rakuten infoseek

辞書

Infoseek辞書サービス終了のお知らせ

院司【いんし】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

院司
いんし
「いんのつかさ」ともいう。上皇法皇,女院,後院などの院庁の実務を担当する職員。令制には規定されていないが,嵯峨天皇が譲位後に安部安仁を嵯峨院の別当に任命したのが始り。院司には別当,執事,年預 (ねんよ) ,判官代 (はんがんだい) ,主典代 (しゅてんだい) ,蔵人,非蔵人,北面の武士西面の武士などがあった。別当は院務を轄する長官で,定員に制限はなく,最初5人であったものが院政最盛期には 20人あまりにもなった。別当には朝廷と兼官の公卿別当と,院専任の非参議別当があり,受領の出身者の多かった非参議別当が院実権掌握。年預は院の雑務を司り,別当のうちから毎年交代で選出。鎌倉時代以後は2人が専任。判官代は院庁の諸事を,主典代は文書記録を司った。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
Copyright (c) 2014 Britannica Japan Co., Ltd. All rights reserved.
それぞれの記述は執筆時点でのもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

デジタル大辞泉

いん‐し〔ヰン‐〕【院司】
《「いんじ」とも》上皇法皇女院の庁で事務を執った職員。いんのつかさ。

出典:小学館
監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
編集協力:田中牧郎、曽根脩
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

世界大百科事典 第2版

いんし【院司】
〈いんのつかさ〉ともいう。上皇につかえて院中の諸事をつかさどる職員の総称。平安初期,嵯峨上皇の院中に別当や蔵人を置いたのに始まり,宇多上皇のときに大いに拡充整備され,円融上皇の院中ではその主要な機構がほぼ整った。ついで院政期に入り,執政の上皇の院司は質量ともに拡充強化されたが,南北朝時代以降,公家政権の衰退に伴ってしだいに縮小し,江戸末期,上皇の廃絶とともに院司も消滅した。 院司の構成にはかなり変遷があるが,《西宮記》《拾芥抄》《目抄》その他の記録により,平安・鎌倉時代の院司を概括すると,二十数種に及ぶ。

出典:株式会社平凡社
Copyright (c) Heibonsha Limited, Publishers, Tokyo. All rights reserved.

いんのつかさ【院司】

出典:株式会社平凡社
Copyright (c) Heibonsha Limited, Publishers, Tokyo. All rights reserved.

日本大百科全書(ニッポニカ)

院司
いんし

上皇や女院に仕えて院中の諸務を処理する職員。平安初期嵯峨(さが)上皇の院中に別当(べっとう)を置いたのに始まり、宇多(うだ)上皇に至って大いに整備され、円融(えんゆう)上皇のときまでには、主要な院司の組織はほぼ成立を遂げたが、さらに院政開始後は、政務をとる上皇の院司は拡充強化され、院政を支える重要な柱となった。その後院政の衰退とともに、院司の機構もしだいに縮小したが、別当以下おもな院司は江戸末期まで存続した。『拾芥抄(しゅうがいしょう)』『名目抄(みょうもくしょう)』などに院司として列挙するものを数えると二十数種に上るが、それらは性格、機能のうえから次のように分類できる。(1)は院司の中核として院中の庶務を統轄処理するもので、院別当、判官代(ほうがんだい)、主典代(しゅてんだい)、庁官などである。別当は院司の上首として院中の諸事を総理する職であるが、その員数が20人前後に上った院政時代以降は、そのなかに院執事、執権、年預(ねんよ)を置き、院務掌理の実質的な責任者とした。(2)は上皇身辺の諸事に奉仕するもので、蔵人(くろうど)、非蔵人および殿上人(てんじょうびと)などである。院司の語を以上の(1)(2)に限定する用例も多い。(3)は各種の職掌を分担専当するもので、召次所(めしつぎどころ)、仕所(つかえどころ)、別納所(べちのうしょ)、御服所(ごふくどころ)、御厨子所(みずしどころ)、進物所、文殿(ふどの)、御厩(みうまや)などがある。(4)は上皇身辺の警固にあたるもので、御随身所(みずいじんどころ)、武者所、北面などである。そのほか鎌倉時代以降、上皇の政務を補佐するものとして評定衆(ひょうじょうしゅう)、伝奏(てんそう)が置かれ、文殿はそのもとで訴訟審理などの役割を与えられた。

[橋本義彦]

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの解説は執筆時点のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

精選版 日本国語大辞典

いん‐し ヰン‥【院司】
〘名〙 (「いんじ」とも)
① 院と称される所の職員。いんのつかさ。いんづかさ。
※宇津保(970‐999頃)祭の使「家司(けいし)どもわたりてととのへ、かんたちめ、みこたち、衛府(ゑふ)、院しまでつきなみ」
② 院の庁、女院の庁の職員で、別当、判官代、主典代、蔵人、非蔵人などの総称。承和二年(八三五)嵯峨上皇のときに置かれたのがはじめ。いんのつかさ。いんづかさ。
※枕(10C終)二七八「事はてて院かへらせ給ふ。院じ、上達部など、こたみは、かたへぞつかうまつり給ひける」

出典:精選版 日本国語大辞典
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

いん‐づかさ ヰン‥【院司】

出典:精選版 日本国語大辞典
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

旺文社日本史事典 三訂版

院司
いんし
上皇・法皇・女院などの院庁に置かれる職員
「いんのつかさ」とも読む。院政における院司は多くはほかの官職を兼ねていた。長官は別当 (べつとう) ,ほかに年預 (ねんよ) ・判官代 (ほうがんだい) ・主典代 (さかんだい) ・蔵人 (くろうど) ・非蔵人など院中の諸事,院の身辺雑事にあたる者や,北面の武士などがある。有力者には受領 (ずりよう) 出身者が多い。

出典:旺文社日本史事典 三訂版
執筆者一覧(50音順)
金澤利明 竹内秀一 藤野雅己 牧内利之 真中幹夫
 
Copyright Obunsha Co.,Ltd. All Rights Reserved.
それぞれの項目は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

院司
いんのつかさ
いんし

出典:旺文社日本史事典 三訂版
執筆者一覧(50音順)
金澤利明 竹内秀一 藤野雅己 牧内利之 真中幹夫
 
Copyright Obunsha Co.,Ltd. All Rights Reserved.
それぞれの項目は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

院司」の用語解説はコトバンクが提供しています。

院司の関連情報

他サービスで検索

(C)The Asahi Shimbun Company /VOYAGE MARKETING, Inc. All rights reserved.
No reproduction or republication without written permission.