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阮咸【げんかん】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

阮咸
げんかん
ruan-xian
中国,日本の弦楽器リュート属の一種。とう (げんとう) に起源があり,秦琵琶あるいは秦漢子と呼ばれ,名称は西晋 (3世紀) の「竹林の七賢」の一人咸がこれをよく弾いたことに由来。正倉院宝物中の阮咸によると,円形胴の直径約 40cm,厚さ 3.6cm,棹の長さ約 60cmで,の腹板は沢栗,と棹は紫檀または桑木を材料とする。唐代以後宮廷の俗楽器として用いられた。,清代にいたり,棹を短くし,胴をでつくった楽器を月琴と称して盛んに使用,従来の阮咸は胴がやや小さい八角形に変ったが,これをも月琴と称するなど,阮咸と月琴との混同がみられる。日本の明楽でも八角胴の阮咸を用いた。胴の直径 26cm,厚さ 3cm,棹の長さ 58cm,4弦 12で2弦ずつ同音にして5度の音程調弦,義甲 (爪) を用いて弾奏する。

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デジタル大辞泉

げん‐かん【××咸】
中国、魏晋時代の文人。陳留(河南省)の人。字(あざな)は仲容。阮籍の子に当たる。音楽に通じ琵琶をよくした。竹林の七賢の一人。生没年未詳。
が愛用したところから》中国の弦楽器の一。円形または八角形の胴に長い棹(さお)をつけ、4弦または5弦を張り、棹上に十数個の柱(じゅう)を立てたもの。日本でも明清楽(みんしんがく)に用いる。

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世界大百科事典 第2版

げんかん【阮咸 ruǎn xián】
東アジアのリュート属の撥弦楽器。現在中国では阮と呼ばれる。唐代に,の琵琶の名手で〈竹林七賢〉(七賢人)の一人阮咸の名にちなんで呼称された。正倉院には4弦14フレットのものが保存されている。円形の胴に長い棹をもつ。伝統的な調弦は2弦ずつを同音に5度に調弦する複弦制を用いるが,現在では4弦の各弦の音程関係を5度または4度に調弦して用いる(たとえば・レ・ラ・ミ,ド・ソ・レ・ラ)。形の大きさや音域の広さにより,大阮,中阮,小阮低阮の各種があり,演奏の際にはばち)か指甲で弾奏する。

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大辞林 第三版

げんかん【阮咸】
○西晋の思想家。竹林の七賢の一人。阮籍はその叔父。諸官を歴任した。琵琶びわの達人。生没年未詳。
阮咸が愛用したところからという 中国の撥弦はつげん楽器。胴は円形・長円形・方形・八角形など、長い棹さおをもち、一二柱から一五柱。正倉院の蔵品は円形胴で直径40センチメートル、棹長60センチメートル、四弦一四柱。明清代には短棹のものを月琴と称した。秦琵琶。秦漢子。

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日本大百科全書(ニッポニカ)

阮咸
げんかん
中国、唐代の撥弦(はつげん)楽器。それ以前は秦琵琶(しんびわ)と称され、構造からはリュート属琵琶系。阮咸の名は、これを愛奏したといわれる晋(しん)代の文人で「竹林(ちくりん)の七賢」の一人の名をとったもの。わが国の正倉院に二面保存されているが、それらの全長は約1メートル、棹(さお)は長く約60センチメートル、円形胴の直径約40センチメートルで4弦、棹から胴面上部にかけて14の柱(じゅう)(フレット)がつけられている。
 この唐代の阮咸は、宋(そう)代から明(みん)代にかけて、短棹円形胴の月琴(げっきん)を生み、明代に胴がやや小形の八角形になり、長棹八角胴の阮咸となった。日本の清楽(しんがく)でもこの長棹八角胴の阮咸(4弦12柱)が用いられている。なお、日本の明楽では、長棹八角胴の楽器を月琴とよんでいる。[シルヴァン・ギニアール]

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精選版 日本国語大辞典

げん‐かん【阮咸】
[1] 中国、魏晉時代の竹林七賢の一人。字(あざな)は仲容。阮籍の兄の子。官は散騎侍郎。音楽に通じ、琵琶(びわ)をよくした。楽器「阮咸」を作ったという。
[2] 〘名〙 (竹林の七賢の一人阮咸がよくひいたところから) 弦楽器の一つ。琵琶(びわ)の一種で、円胴に棹(さお)を付けたもの。秦代の楽器の弦鼗(げんとう)から出た。正倉院に現存するものは四弦十四柱(じ)。明・清代には胴を八角形にしたものが用いられ、日本の明清楽でも使われた。月琴(げっきん)
※正倉院文書‐天平勝宝八年(756)六月二一日・東大寺献物帳「螺鈿紫壇阮咸一面」 〔新唐書‐元行沖伝〕

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