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関数【かんすう】

知恵蔵

関数
数学では、データを入力するとブラックボックスを通って結果が出力される、という状況にしばしば出会う。このブラックボックスを関数という。17世紀後半、ライプニッツ(G.W.F.Leibniz)が英語のfunctionのもとになるイタリア語のfunctioを使ったのが始めとされる。本来は函数という漢字が用いられていたが、これは中国語の発音でfunctionの音訳であるとされている。三角関数指数関数、対数関数など。また、写像という用語は、関数とほとんど同義に用いられる。
(桂利行 東京大学大学院教授 / 2007年)

出典:(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」

パソコンで困ったときに開く本

関数
数学の「関数」と同じ意味です。表計算ソフトなどでは、あらかじめ計算式やデータ処理に名前が設定されていて、セル内でその名前を呼び出すと計算やデータ処理を行い、結果をそのセルに表示します。
⇨表計算ソフト

出典:(株)朝日新聞出版発行「パソコンで困ったときに開く本

デジタル大辞泉

かん‐すう〔クワン‐|カン‐〕【関数/×函数】
function》二つの変数xyがあって、xの値が決まると、それに対応してyの値が一つ決まるとき、yxの関数であるという。記号yfx)で表す。x独立変数といい、二つ以上のこともある。また、この概念を拡張して、ある集合の各要素に他の集合の各要素を一対一で対応させる規則である写像をさすこともある。
コンピューターのプログラミング言語アプリケーションソフトにおいて、ある数や文字列が入力された時、決められた処理を行い、その結果を出力する命令群のこと。

出典:小学館
監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
編集協力:田中牧郎、曽根脩
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世界大百科事典 第2版

かんすう【関数】
この言葉はかつては〈函数〉と書かれたが,これは英語のfunctionの中国語における音訳であって,現在は〈関数〉と書かれることが多い。 例えば,半径rの円の面積をSとすると,S=πr2という関係があり,rの値を定めると,それに対応してSの値が定まる。このように,ある範囲にわたって変化する量xのおのおのの値に対して,別のある量yの値を対応させる規則が定められているとき,yxの関数であるという。またその対応規則のことを関数と呼び,f,g,φなどの記号を用いてyf(x)のように表す。

出典:株式会社平凡社
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

関数
かんすう
function
17世紀に近代数学が成立して以来,変化の法則性をとらえることが課題になり,それにはある領域 Aを動く xを変数として,xに対応する別の領域 Bの変数 yf(x)を考えるようになった。この場合 xyが対応しているという関係は,グラフ {(xy)|yf(x)} でとらえられるが,最初の変数(独立変数)xに応じてあとの変数(従属変数)yが定まっているという点に,xyとの関係(関数関係)の特別の場合として以上の強調がある。G.W.ライプニッツが最初に関数の概念を使った頃は,functio(ラテン語)は変化する諸量を意味し,これらは混同されていたが,y=2x+3のような式で関数を表すことと,一般のグラフで関数を表すこととの混乱を整理するため,19世紀中頃,特に ピーター・G.L.ディリクレ以降は,対応そのものの fを問題にするようになり,さらにそれ自体を元として関数空間を考えたりするようになってきた。xyは数だけでなく,ベクトルや一般の空間の点などを表すときにも使う。そのとき,xのほうが実(または複素)n次元空間の点のとき実(または複素)n変数関数と呼び,yが実数,複素数,ベクトルのときには実数値,複素数値,ベクトル値関数のようにいう。現代数学では,関数を表示するときは f:ABのように書くのが普通で,Aを域 domainまたは始集合 initial set,Bを余域 codomainまたは終集合 final setという。また,伝統的には,A定義域 domain,Bではなくて像 f(A) を値域 rangeということもある。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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日本大百科全書(ニッポニカ)

関数
かんすう
function
昔は「函数」と書いた。二つの変数x、yがあって、xの値が決まれば、それに伴ってyの値がただ一つ決まるとき、yはxの関数であるという。
 たとえば、1個a円のりんごx個の値段をy円とすれば、y=axであり、この式によってyはxの関数として定められる。また郵便料金の場合、xグラムの書状の料金をy円とすれば、yをxについての一つの式だけで表すことはできない。しかし各xに対してyの値はただ一つ決まるからyはxの関数である。この二つの例をみると、第一の例では、変数xは1個、2個、3個……というように整数値、つまり、ばらばらな値(離散的という)しかとらない。第二の例では、xの値は整数値とは限らない(つまり、連続的な値をとる)。また、どちらの例でもxの値についてはその大きさについて常識的な限度を設けて考えるのが普通である。このように、日常の事例に関連する数理としては、変数xのとりうる値の範囲については漠然とした約束があるが、それだけでは数学の対象とはなりえないので、変数xがとることのできる値の範囲を決める。これを関数の定義域といい、関数のとる値全体の集合を値域という。
 関数の定義域としては、0≦x≦1であるような実数全体の集合、1≦x≦100であるような整数全体の集合などという与え方もあるが、関数が式で示されたとき、その関数がとりうる最大の範囲をその関数の定義域と考えることも多い。たとえば、

では、定義域はx≠1であるような実数全体、

では、定義域はx≦1であるような実数全体を考える。yがxの関数であることを一般的に表す方法として、y=f(x)あるいはg(x), F(x)などが用いられる。[竹之内脩]

合成関数

関数は単独でも用いられるが、いくつかの関数を組み合わせて考えることも多い。関数f(x), g(x)の和、差、積、商などを考えるだけでなく、二つの関数を合成するという操作もよく用いられる。すなわち、g(f(x))というものが定義できれば、これで新たな関数ができあがる。たとえば、

の合成関数として得られた関数である。また、yがxの関数であるとき、逆に、xをyの関数と考えることのできる例も多い。これが逆関数であり、この考察は実用上重要である。[竹之内脩]

いろいろな関数

f(-x)=f(x)を満たす関数を偶関数、f(-x)=-f(x)を満たす関数を奇関数という。関数y=f(x)において、xの値が増加すれば対応するyの値も増加するとき増加関数、xの値が増加すればyの値が減少するとき減少関数という。関数は、その特徴を表すために、いろいろな名前をつけてよばれることが多い。xの多項式によって表される関数を有理整関数、xの分数式で表される関数を分数関数、あるいは有理関数といい、根号の加わった関数を無理関数という。なお、微分積分学で基本的であると考えられる関数を初等関数というが、これには、三角関数、指数関数、対数関数などがある。
 いままでは1変数xの関数を考えてきたが、いくつかの変数(多変数)x1, x2,……, xnに対し、これらの値を決めれば、それに伴ってyの値がただ一つ定まるとき、yはx1, x2,……, xnの関数であるという。物理学で空間(三次元)の現象を問題にするときは、3変数x, y, zの関数が考察される。また経済学では、数多くの変数(需要量、供給量、生産量、雇用量、貯蓄性向、消費性向など)を考えることが多い。[竹之内脩]

関数概念の発達

古くから考えられた関数は平方根で、4000年ぐらい昔にさかのぼることができよう。ついで三角関数が2000年ぐらい昔に考えられている。17世紀になってネーピアが対数を考えた。このようにみていくと、関数の概念は、ものの数量的把握の方法として、きわめて自然に発生し、形成されてきたといえよう。関数ということばをつくったのは17世紀末のライプニッツで、原語の意味は働き、機能ということである。xの値にyの値を一つずつ対応させる働きという認識だったのだろうが、まだ、そのように明確な形では表現されてはいない。オイラーなどは、関数すなわち式と考えて、関数を式の形で分類している。18世紀から19世紀にかけて関数概念がさらに明確化され、整理されていくなかで、この項の初めに述べたような形の定義が登場する。これはディリクレに負うものであって、1837年のことであった。今日ではさらに広く考えて、一つの集合から他の集合への写像のことも関数とよぶ風潮がある。しかし、関数本来の考え方からいえば、変数xの値が動いていく、それに伴ってyの値も動いていく、というところに関数概念の中心があるといえる。[竹之内脩]

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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精選版 日本国語大辞典

かん‐すう クヮン‥【関数・函カン数】
〘名〙 (function の訳語)
① 変数yが変数xの変化に関連して、従属的に変化する時の、yのxに対する称。xを独立変数といい、二つ以上のこともある。また、比喩的に、ある物の変化に伴って、他の物も変化するような場合、後者を前者に対していう。〔哲学字彙(1881)〕
② 一つの集合の各要素に、他の集合の要素を一つずつ対応させる規則の称。写像。

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