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長子相続【ちょうしそうぞく】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

長子相続
ちょうしそうぞく
子供のうち長子すなわち長男が親の財産相続する形態。この場合,財産とともに家督と呼ばれる家長としての地位も伝達されるのが一般的である。日本では,親の財産の多くは長子に伝達されてきたが,分家する次男以下には分家にあたって財産が分与されるため,完全な意味での一括相続とはいえない。長子には先祖伝来の財産を,次男以下にはその代に新たに加わった財産を分与することが多い。いずれにしても財産は男子に相続され,通常は婚出する女子には伝達されない。長子相続は日本の最も一般的な相続形態であり,「家」と呼ばれてきた家父長制家族にふさわしい相続形態として,明治民法下の家族においても基本にすえられていた。 (→嫡子 )  

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デジタル大辞泉

ちょうし‐そうぞく〔チヤウシサウゾク〕【長子相続】
長子が家督や財産を相続すること。日本では、民法旧規定家督相続がこれにあたる。

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世界大百科事典 第2版

ちょうしそうぞく【長子相続 primogeniture】
相続者の親との続柄からみた相続形態の一つで,通例男子のうちの長子,すなわち長男が親の財産を相続する形態をいう。長子相続は,未開社会のなかでは父系的傾向のつよい社会,歴史的にはヨーロッパの封建社会に顕著にみられた。日本では姉家督(あねかとく)相続,選定相続末子(まつし)相続などの他の伝統的相続形態に比べて,最も広く分布し一般的に行われてきた相続形態である。財産の相続にともなって家督(かとく)(家の代表者としての権限・地位)や先祖の祭祀権などを継承することが一般的である。

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大辞林 第三版

ちょうしそうぞく【長子相続】
長男が財産・家督を一括して相続する方式。

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日本大百科全書(ニッポニカ)

長子相続
ちょうしそうぞく
長男子を最適者の相続人とする相続をいう。1898年(明治31)に施行された明治民法は、家督相続につき長男子優先相続を採用した。これは江戸時代の武家社会の相続法を承継したものであって、農民の相続法とは一致しないものもあった。明治民法の家督相続は、家長である戸主の地位を承継する制度であって、身分相続に祭祀(さいし)相続を加味した形をとっていたが、戸主は家産の所有者であったから、その本質は財産相続であったといってよい。家督相続人は長幼、男女、嫡非によって法定され順位づけられていたが、法定または遺言による指定の家督相続人のない場合には、被相続人の父や母または親族会が選定するものとされていた。しかし、第二次世界大戦の終結に伴う新憲法の施行により、家族に関する事項について、「法律は、個人の尊厳と両性の本質的平等に立脚して、制定されなければならない」とされた(憲法24条2項)。そして、これをうけて、民法第2条は、「この法律は、個人の尊厳と両性の本質的平等を旨として、解釈しなければならない」と規定し、家族法においては、家制度が廃止され、家督相続の制度も廃止された。[石川 稔・野澤正充]

世界

長子相続は、実際には、継承される権利や財の種類に応じて、他の相続形式と併存してみられるほうがむしろ多い。長子が相続するのは首長位などの位階や祭祀権などの特定の権利に限られ、土地や財産は子供や親族間で分割相続されるといった社会も、アフリカをはじめとして広く知られている。また、男子優先の長男子相続が普通であるが、性別を問わず第1子に相続権を与える例もある。
 ヨーロッパで長子相続が制度として固まったのは中世封建社会以降のことで、古代ギリシアやローマではみられなかった。日本ではこの制度は律令(りつりょう)期にさかのぼるが、長く分割相続と併存する形で、戦前のような包括的な長男子相続が制度として庶民の間でも広く行われるようになったのは、江戸時代になってからのことといわれる。[濱本 満]

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精選版 日本国語大辞典

ちょうし‐そうぞく チャウシサウゾク【長子相続】
〘名〙 長子が単独で相続すること。また、その形態。封建制の下で広く行なわれたが、現在ではふつう共同相続が行なわれている。

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