Rakuten infoseek

辞書

金色夜叉【こんじきやしゃ】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

金色夜叉
こんじきやしゃ
尾崎紅葉長編小説。 1897年1月~1902年5月,『読売新聞』連載。未完。富豪の富山唯継に見そめられた鴫沢 (しぎさわ) 宮は,いいなずけである一高生の間 (はざま) 貫一を捨てて富山と結婚する。絶望した貫一は復讐のために高利貸の手代となるという設定で,日本の資本主義社会発展途上における金銭欲,物質欲ゆえの人間模様が描かれ,宮と貫一の間を気づかう荒尾譲介に新時代の書生の友情を体現させている。作者の死で未完に終ったが,「愛と黄金」のテーマが時代に迎えられ,演劇 (1898年市村座初演,新派の当り狂言) ,映画,流行歌などでもてはやされた。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
Copyright (c) 2014 Britannica Japan Co., Ltd. All rights reserved.
それぞれの記述は執筆時点でのもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

デジタル大辞泉

こんじきやしゃ【金色夜叉】
尾崎紅葉の小説。明治30~35年(1897~1902)発表。明治36年(1903)新続編を発表、未完。主人公間貫一(はざまかんいち)は、許婚(いいなずけ)の鴫沢宮(しぎさわみや)が富に目がくらんで変心したことを知り、高利貸しになって宮や社会に復讐(ふくしゅう)しようとする。
を原作とする映画。昭和7年(1932)公開。監督は野村芳亭、出演は林長二郎、田中絹代ほか。

出典:小学館
監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
編集協力:田中牧郎、曽根脩
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

世界大百科事典 第2版

こんじきやしゃ【金色夜叉】
尾崎紅葉畢生(ひつせい)の長編小説。1897年(明治30)から1902年にかけて《読売新聞》に断続連載。空前の人気作で,漸次刊行され,上演もされて流行歌を生むなど,未完中絶ながら,作者の名を不朽にした名作である。金銭ゆえに許婚者の鴫沢宮(しぎさわみや)に捨てられた有為の学生間貫一(はざまかんいち)が,高利貸に身を落として金への妄執に生きるという物語で,資本主義社会の不滅の主題たる金銭の人間破壊を正面からとらえ,復活を愛の再発見に求めている。

出典:株式会社平凡社
Copyright (c) Heibonsha Limited, Publishers, Tokyo. All rights reserved.

大辞林 第三版

こんじきやしゃ【金色夜叉】
小説。尾崎紅葉作。1897年(明治30)から1902年まで「読売新聞」に連載、翌年新続編を「新小説」に発表、未完。金銭のため許婚の鴫沢しぎさわ宮を富山唯継に奪われた間はざま貫一が、高利貸しとなって宮や世間に対して復讐しようとする。

出典:三省堂
(C) Sanseido Co.,Ltd. 編者:松村明 編 発行者:株式会社 三省堂 ※ 書籍版『大辞林第三版』の図表・付録は収録させておりません。 ※ それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

日本大百科全書(ニッポニカ)

金色夜叉
こんじきやしゃ
尾崎紅葉(こうよう)の長編小説。1897年(明治30)1月1日~1902年5月11日『読売新聞』に断続連載。03年1~3月『新小説』に『読売』連載の終わりの一部を『新続(しんしょく)金色夜叉』として再掲のまま、未完中絶。1898~1903年春陽堂刊、5冊、未完。高等中学生の間貫一(はざまかんいち)は許婚(いいなずけ)の鴫沢宮(しぎさわみや)を愛していたが、宮は資産家の富山唯継(とみやまただつぐ)に嫁すことになり、裏切られたとして熱海(あたみ)の海岸で宮に「来年の今月今夜になったならば、僕の涙で必ず月は曇らして見せる」と悲痛なことばを残して行方をくらましてしまう。その後、貫一は復讐(ふくしゅう)のため高利貸となり、親友荒尾の忠告にも耳を傾けない。結婚後悔悟した宮は貫一に許しを請うが、それも聞かれなかった。が、その貫一もようやく宮からの手紙を開封するようにはなった、というところで中絶。紅葉一代の大作で、好評を得、早く1898年3月市村座(いちむらざ)初演以来、たびたび新派劇で上演されて圧倒的な人気を博し、伊井蓉峰(ようほう)、高田実(みのる)らの当り芸としてうたわれた。映画化も多い。[岡 保生]
『『日本近代文学大系5 尾崎紅葉集』(1971・角川書店)』

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの解説は執筆時点のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

精選版 日本国語大辞典

こんじきやしゃ【金色夜叉】
(「夜叉」は醜怪・猛悪なインドの鬼神)
[1] 小説。尾崎紅葉作。明治三〇~三五年(一八九七‐一九〇二)継続して発表。明治三六年に既発表の最後の三章分を「新続金色夜叉」と題して「新小説」に再掲、続稿の予定であったが中絶。未完。金銭のため許嫁(いいなずけ)鴫沢宮(しぎさわみや)が資産家の富山唯継と結婚することを知った間貫一(はざまかんいち)が、高利貸になって宮や社会に復讐しようとするもの。演劇、映画、流行歌などでも人気を博した。
[2] 〘名〙 ((一)から転じて) 「こうりかし(高利貸)」の異称。

出典:精選版 日本国語大辞典
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

金色夜叉」の用語解説はコトバンクが提供しています。

金色夜叉の関連情報

関連キーワード

国木田独歩ウナムーノ国木田独歩サンクト・ペテルブルグシベリア鉄道フィリピン革命ジャン ロラン帝国大学ストリンドベリマラルメ

他サービスで検索

「金色夜叉」のスポンサー検索

(C)The Asahi Shimbun Company /VOYAGE GROUP, Inc. All rights reserved.
No reproduction or republication without written permission.