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量子数【りょうしすう】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

量子数
りょうしすう
quantum number
量子力学において,定常状態を指定するのに用いられる数またはその組をいう。量子数は一般に物理量の固有値に対応する。量子数という概念は,N.ボーア量子条件で初めて導入された。量子力学では,物理量を表わす演算子の固有値がとびとびの値をとる場合には,固有値の代りにこれを番号づける整数または半整数が量子数としてしばしば用いられる。たとえば定常状態に対しては,エネルギーの値を指定する数が1つの量子数 (主量子数 ) であるが,1つのエネルギー固有値に属する独立な状態がいくつかあるのが普通であるから,それぞれの状態を区別するためには,角運動量の大きさを表わす量子数 (方位量子数 ) ,その z成分の値を表わす量子数 (磁気量子数 ) などを組にして用いる。

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デジタル大辞泉

りょうし‐すう〔リヤウシ‐〕【量子数】
量子力学におけるある系の状態が何組もあるとき、これらの状態を区別するための数の組。ふつう、整数または半整数を用いて表す。これにより、素粒子電荷・エネルギー・角運動量スピンなどの状態が特徴づけられる。

出典:小学館
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世界大百科事典 第2版

りょうしすう【量子数 quantum number】
量子力学的な状態に背番号としてつける一連の数。物理量A,B,……,Cのどれについても固有状態である状態に対して,それぞれの固有値a,b,……,cの組を背番号にする。そのなかに時間がたっても変わらないものがあればよい量子数という。水素原子の電子のエネルギー固有状態は,(エネルギー)-2,角運動量の大きさとz成分,スピンのz成分のそれぞれの固有値に当たる主量子数n,方位量子数l,磁気量子数m,スピン量子数σの四つで一意に標識される。

出典:株式会社平凡社
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大辞林 第三版

りょうしすう【量子数】
分子・原子・原子核・素粒子などの量子力学的な系の状態を特徴づける一個または一組みの、整数あるいは半整数( 1/2 の奇数倍の数)。たとえば原子の定常状態は、おおよそのエネルギーを決める主量子数、角運動量の大きさを決める方位量子数、および磁気量子数・スピン量子数によって決まる。時空における運動状態にはよらない電荷・ストレンジネスなどの粒子固有の量子数は、内部量子数とも呼ばれる。

出典:三省堂
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日本大百科全書(ニッポニカ)

量子数
りょうしすう
quantum number
量子力学では物理量が連続的な値をとらずとびとびの値をとることが多い。この場合、物理量の値を整数または半整数(整数に1/2を加えた数)を用いて表すことができる。一般に物理量の値を区別する整数または半整数を量子数という。
 力学系の状態はその物理量の値で区別することができるので、量子数は力学系の量子的状態を表すのに用いられる。水素原子内電子の運動は、その動径方向の運動と回転運動とに分けることができる。電子を非相対論的に扱うと、そのエネルギーは、動径方向の運動を表す状態関数の波打つ数と角運動量lとで決まる数nの2乗に反比例した値(-e2/2a0)(1/n2)(a0はボーア半径)をもつ(参照)。nを主量子数という。また回転運動に伴う角運動量の大きさは

はプランク定数hを2πで割ったもの)で与えられ、その一成分はmで与えられる。ll=n-1,n-2,……,0で与えられる正整数で方位量子数、mは-l,-l+1,……,lで与えられる正負の整数で磁気量子数という。電子の軌道運動状態はnlmの三つの量子数を同時に与えることによって定まる。核子数や力学系の総荷電量が素電荷の何倍であるかを示す数も量子数という。[田中 一]

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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化学辞典 第2版

量子数
リョウシスウ
quantum number

量子条件のもっとも一般的な表現であるゾンマーフェルトの量子条件式でもわかるように,ある整数があってそれが0,1,2,…と変わることがその量の量子性を示している.このような数を量子数という.もし,その量が系のエネルギーに含まれるときは,エネルギーにもとびとびの値を生じる.通常,エネルギーの値にもっとも効果的に影響する量子数を主量子数という.量子数のなかにはエネルギーには関係せず,ただ状態を区別するだけのものもある.

出典:森北出版「化学辞典(第2版)」
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