Rakuten infoseek

辞書

酸素【さんそ】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

酸素
さんそ
oxygen
元素記号O,原子番号8,原子量 15.9994 ,周期表 16族酸素族に属する。2価の陰イオンをつくりやすい。通常単体は二原子分子 O2 として存在するが,同素体としてオゾン O3 が知られている。空気中に容量として約5分の1含まれているほか,一般に水,種々の酸化物など化合物の形で存在する。地球で最も多量に存在する元素。 1772年 K.シェーレ,74年 J.プリーストリーによって独立に発見された。無色,無臭,無味,中性の気体で,常圧のもとでは-182.96℃で液化,-218.92℃で固体となる。酸素の工業的な製法としては液体空気の分留,水の電気分解があり,実験室的には過酸化水素水を二酸化マンガンで分解するか,塩素酸カリウムと二酸化マンガンの混合物を加熱する方法などが用いられる。用途としては酸水素炎,酸素アセチレン炎として金属の溶接,切断に用いられるほか,医療用として酸素吸入などに用いられる。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
Copyright (c) 2014 Britannica Japan Co., Ltd. All rights reserved.
それぞれの記述は執筆時点でのもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

デジタル大辞泉

さん‐そ【酸素】
酸素族元素の一。単体は2原子分子からなる無色無臭の気体。地球上で最も多量に存在する元素で、空気中には体積で約21パーセント含まれる。生物の呼吸や燃料の燃焼に不可欠。反応性に富み、ほとんどの元素と化合して酸化物をつくる。その際に熱と光を伴うことが多い。元素記号O 原子番号8。原子量16.00。

出典:小学館
監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
編集協力:田中牧郎、曽根脩
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

栄養・生化学辞典

酸素
 原子番号8,原子量15.9994,元素記号O,16族(旧VIa族)の元素.生物に最も重要な元素の一つ.

出典:朝倉書店
Copyright (C) 2009 Asakura Publishing Co., Ltd. All rights reserved.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

世界大百科事典 第2版

さんそ【酸素 oxygen】
周期表元素記号=O 原子番号=8原子量=15.9994±3地殻中の存在度=46.4%(1位)安定核種存在比 16O=99.759%,17O=0.037%,18O=0.204%融点=-218.4℃ 沸点=-182.96℃気体の密度=1.4289g/l(0℃,1気圧)液体の比重=1.149(-183℃)固体の比重=1.426(-252℃)臨界温度=-118.57℃ 臨界圧=49.77気圧水に対する溶解度=4.89ml/100ml(0℃),3.10ml/100ml(20℃),1.70ml/100ml(100℃)電子配置=[He]2s22p4 おもな酸化数=-II周期表第VIB族に属する酸素族元素の一つ。

出典:株式会社平凡社
Copyright (c) Heibonsha Limited, Publishers, Tokyo. All rights reserved.

大辞林 第三版

さんそ【酸素】
16 族(酸素族)元素の一。元素記号 O  原子番号8。原子量16.00。安定な単体としては、酸素(化学式 O2)とオゾン(化学式 O3)とがある。単体の酸素は1772年にスウェーデンのシェーレが、1774年にイギリスのプリーストリーが独立に発見。無色無臭の気体。沸点は摂氏マイナス182.96度。空気の約5分の1の体積を占める。化合物として水や岩石成分として存在し、地殻中の存在度は約46パーセントで、第一位。工業的には液体空気の分留または水の電気分解で得られ、実験室では過酸化水素の分解または塩素酸カリウムの熱分解などによって得る。化学的にきわめて活性で、多くの元素と燃焼・化合してその酸化物をつくる。生物の呼吸に深く関与し、その生命維持に必須の物質。高圧または液体にしてボンベに蓄え、酸素吸入、酸水素炎・酸素アセチレン炎などに用いる。

出典:三省堂
(C) Sanseido Co.,Ltd. 編者:松村明 編 発行者:株式会社 三省堂 ※ 書籍版『大辞林第三版』の図表・付録は収録させておりません。 ※ それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

日本大百科全書(ニッポニカ)

酸素
さんそ
oxygen
周期表第16族に属し酸素族元素の一つ。

酸素の発見

古代、空気は元素であると考えられていたが、10世紀ごろからは混合物であるとされ始めた。そして17世紀には空気が2種類の気体の集まりであり、一つは硝石から得られ、もう一つは不活性な気体であることが明らかにされるようになった。スウェーデンのシェーレは1771年ころ硝酸カリウム(硝石)を熱して、イギリスのプリーストリーは1774年に集光レンズで太陽光線を集め、ガラス鐘の中の酸化水銀に当てて酸素を取り出した。しかし、2人ともフロギストン説(物が燃えるのはフロギストンが逃げていくという説)の信奉者であったため、新ガスが普通の空気に比べ著しく燃焼を支持することから、シェーレは「火の空気」、プリーストリーは「脱フロギストン空気」とよぶにとどまった。フランスのラボアジエは、金属を熱するときの重量増加は空気の一部分が固定されるためと考え、プリーストリーの実験と逆に、密閉器中で水銀を空気と熱して酸化水銀をつくり、空気の減りぐあいを調べ、さらに酸化水銀を熱して酸素を得ることを確認し、フロギストン説とまっこうから対立する新燃焼説を打ち立てた。ラボアジエは、1777年初めてこれが元素単体であることを明らかにして、この新しい気体中での燃焼生成物の多くが酸の性質を示すことから、ギリシア語のoxys(酸味のある)とgennao(生じる)からoxygneと命名した。元素としての酸素の発見は化学史上きわめて重要なできごとで、これにより現代化学の礎(いしずえ)が築かれた。日本では宇田川榕菴(うだがわようあん)の『舎密開宗(せいみかいそう)』(1837)に「阿幾舎厄紐母(オキセイゲニユム)、酸素」と記されている。[守永健一・中原勝儼]

存在

岩石中に約50重量%、水には約89重量%ほど含まれ、化合物として地殻(厚さ16キロメートル)、水圏中でもっとも多い元素である。また、遊離の状態すなわち酸素分子として大気中に21容量%も含まれる。宇宙では水素、ヘリウムに次いで3番目に多い。地球が生成したとき、酸素はすべて溶融状態で固定されていたと考えられ、やがて出現した緑色植物の光合成の副産物として供給され、現在のような大気ができたのは10億年前といわれている。大気中の酸素の同位体組成は16O:99.76%、18O:0.20%、17O:0.04%である。90%(原子数)以上に濃縮された18Oは重酸素とよばれ、トレーサー実験に利用される。[守永健一・中原勝儼]

製法

工業的に、酸素は液体空気の分留により窒素と同時に製造される。小型の製造法として、空気からモレキュラーシーブによる吸脱着を利用した分離法や、水電解による方法がある。実験室では、塩素酸カリウムに触媒として半量くらいの二酸化マンガンを混ぜて熱する(有機物が混入すると爆発しやすい)。ほかに、二酸化マンガンを触媒とする過酸化水素の分解、あるいは水の電解、また過マンガン酸カリウムを真空中加熱分解させる方法がある。市販品は液体酸素としてタンクローリーあるいはボンベ入りで取り扱われ、ボンベの色は黒である。全低圧式の酸素と窒素の製造工程についてはを参照。[守永健一・中原勝儼]

性質と用途

常温常圧で無色、無味、無臭の気体。二原子分子O2は2個の不対電子をもち常磁性である。無声放電または遠紫外線の照射でオゾンO3を生じる。きわめて活性な元素で、軽い希ガスを除きすべての元素との化合物が知られ、多くの元素と直接反応する。たとえば、炭素、硫黄(いおう)、リンなどは酸素中で激しく燃え、アルミニウム、鉄、銅なども粉末状態では閃光(せんこう)を発して燃える。希ガス、ハロゲン、金、白金などの貴金属とは直接反応しない。動植物の生活と密接な関係があり、酸素なくしては生命は保たれない。
 最大の用途は鉄鋼業における酸素製鋼で、ほかに化学工業・石油化学工業での酸素酸化、造船・機械工業での酸素切断、溶接用、医療用(酸素吸入)、活性汚泥法による水処理の曝気(ばっき)用などがある。[守永健一・中原勝儼]

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの解説は執筆時点のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

精選版 日本国語大辞典

さん‐そ【酸素】
〘名〙 酸素族元素の一つ。元素記号O 原子番号八。原子量一五・九九九四。無色無臭の気体。クラーク数は四九・五で第一位。空気には容量で二〇・九一パーセント、水には重量で八八・八パーセント、人体には約六五パーセント含まれる。液体空気の分留、水の電解などで得られる。多くの元素と活発に反応し、燃焼と呼吸になくてはならない元素。同素体にはO2 のほかオゾン O3・活性酸素 O・四分子原子 O4 がある。酸素ガス。〔植学啓原(1833)〕
※尋常小学読本(1887)〈文部省〉七「空気は、重に酸素窒素と云へる、二つの気体より成りて」

出典:精選版 日本国語大辞典
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

酸素」の用語解説はコトバンクが提供しています。

酸素の関連情報

他サービスで検索

「酸素」のスポンサー検索

(C)The Asahi Shimbun Company /VOYAGE GROUP, Inc. All rights reserved.
No reproduction or republication without written permission.