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酸化【さんか】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

酸化
さんか
oxidation
物質が酸素反応して酸化物となること。さらに広い意味から無機水素化物,有機化合物から水素の除去される脱水素反応も酸化として定義される。また電子の移動に基づく定義として,反応にあずかる元素が正の酸化数を増すか,負の酸化数を減じる場合,その元素は酸化されたという。また原子,分子,イオンから電子を取出すことも酸化である。 (→還元 )  

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知恵蔵

酸化
A.ラボアジエ(仏)は酸化とは酸素と結合して酸化物になること、還元とは酸化物から酸素を引き抜くこと、と定義したが、酸化や還元の反応は酸素以外にも広く起こっている現象で、酸化とは電子を失うこと(相手に電子を与えること)、還元とは電子を取り込むこと(相手から電子を受け取ること)。通常、酸化と還元は同時に起こり、電子を与える物質(還元剤)から受け取る物質(酸化剤)へ電子の授受が行われ、反応全体では電子の増減はない。酸化還元反応はレドックス反応ともいう。酸化剤には酸素、過酸化水素、オゾン、ヨウ素など、還元剤にはコークス(炭素)、マグネシウムなどの金属、水素やビタミンC(アスコルビン酸)などがある。電池はイオン化傾向が異なる2種類の金属を電極にして、酸化と還元の反応を電解質溶液内で起こし、負極から正極への電子の流れ(電流)を発生させ、酸化還元反応の化学エネルギーを電気エネルギーに変換するものといえる。天然産の金属酸化物から純金属を取り出すこと(金属の製錬)、光のエネルギーを利用して二酸化炭素と水からでんぷんと酸素を作り出すこと(光合成)は還元反応。物質が空気中で燃えること(燃焼)、金属が錆びて酸化物になること、水に溶けて陽イオンになることは酸化反応。
(市村禎二郎 東京工業大学教授 / 2007年)

出典:(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」

デジタル大辞泉

さん‐か〔‐クワ〕【酸化】
[名](スル)物質が酸素と化合すること、または水素を失うこと。一般には原子または原子団から電子を取り去ること。→還元

出典:小学館
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栄養・生化学辞典

酸化
 (1) 物質を酸素と化合させること,(2) 物質から水素を取り去ること,(3) 物質から電子を奪うこと.

出典:朝倉書店
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世界大百科事典 第2版

さんか【酸化】

出典:株式会社平凡社
Copyright (c) Heibonsha Limited, Publishers, Tokyo. All rights reserved.

大辞林 第三版

さんか【酸化】
( 名 ) スル
ある物質が酸素と化合する反応、またはある物質から水素が奪われる反応。一般には原子・分子・イオンから電子が奪われる反応をいう。さらに一般には、反応にあずかる各原子に対し一定の規則による酸化数を考え、酸化数の増大を酸化と考える。

出典:三省堂
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日本大百科全書(ニッポニカ)

酸化
さんか
oxidationoxidization
単体が酸素と化合する化学現象を酸化と定義したのはフランスのラボアジエであったが、原子の電子構造と化学的性質との関係が明らかになるにつれて意味が変わり、現在では、原子・分子・イオンなどが電子を放出することを酸化としている。放出された電子は、別の原子・分子・イオンに受け取られることになるが、電子を受け取る現象が還元であり、一般に酸化と還元はかならず相補的に随伴しておこり、その化学反応を酸化還元反応という。
 酸化・還元は、酸・塩基とともに化学反応の理解にはきわめて重要な概念となっている。デンマークのブレンステッドの酸塩基理論が、共役する酸と塩基との間の水素イオンの移動を基本としているのに似て、酸化・還元では共役する酸化体oxidantと還元体reductantとの間の電子の移動が基本になる。
 ナトリウムと塩素から塩化ナトリウムを生ずる反応を図Aに示す。反応式(3)は、ナトリウム原子が電子を放出する反応(1)と、塩素分子が電子を受け取る反応(2)の和の結果とみることができる。
 ここで(1)と(2)は、酸化体と還元体との電子の移動を介した共役関係を示しており、一般に
  酸化体+電子還元体
の形の式で書かれる。この形の式を半反応式という。酸化還元反応式は、二つの半反応式を組み合わせた形になるが、水素イオン、水酸化物イオン、水などがこれに加わる場合もよくみられる。たとえば過マンガン酸イオンと鉄()イオンとの酸化還元反応は図Bのように書かれる。[岩本振武]

酸化剤と還元剤

電子を受け取って還元体になりやすい酸化体を酸化剤、電子を放出して酸化体になりやすい還元体を還元剤というが、それらは絶対的に定まるのではなく、互いの組合せによって相対的に定まる。たとえば、過酸化水素は過マンガン酸イオンに対しては還元剤として、ヨウ化物イオンに対しては酸化剤として作用する。
  5H2O2+2MnO4-+6H+5O2+2Mn2++8H2O
  H2O2+2I-+2H+I2+2H2O
 酸化剤あるいは還元剤の相対的強さは、それぞれの半反応における酸化還元電位の相対的差によって定まる。また、原子・分子・イオンなどにおける電子の出入りはそれらの酸化数に変化を生じ、酸化数が増大することを酸化、減少することを還元と定義することもできる。[岩本振武]

酸化還元反応の例

酸化還元反応の例は多く、呼吸、燃焼、爆発などは、酸素が関与するものの典型例である。電池反応の多くは、自動的に進行する酸化還元反応を利用して、その反応による自由エネルギーの変化を電流として外部に取り出すものであり、電気分解反応では逆に電流を加えて自動的に進行する酸化還元反応を逆行させている。大気汚染公害で俗にオキシダントとよばれている物質は、窒素や硫黄(いおう)の酸化物(酸化体)あるいはそれによって生じた別の酸化体である。[岩本振武]
『守永健一著『酸化と還元』(1972・裳華房) ▽曽根興三著『酸化と還元』(1978・培風館)』

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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精選版 日本国語大辞典

さん‐か ‥クヮ【酸化】
〘名〙 ある物質が酸素と化合すること、または、ある物質から水素を取り去ること。広義には、物質を構成する原子またはイオンが電子を放出することをいう。⇔還元。〔植学啓原(1833)〕

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