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配電【はいでん】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

配電
はいでん
power distribution
発電所で発生した電力を負荷機器に適した電圧にして各家庭や工場へ分配すること。送電と配電は電力輸送の面から本質的な差はないが,外観上,技術面・経済的見地から相違する点が多いので送電と配電を区別している。日本では,単相2線式,単相3線式,三相3線式が多く用いられている。配電電圧は,100,200,100/200,415,240/415V (低圧) ,3.3,6.6kV (高圧) ,22,33kV (特別高圧) などが使用されており,格上げの方向にある。配電用変電所から引出される高圧配電線のうち,最初の分岐点または配電変圧器設置点までの部分をフィダーと呼ぶ。フィダー以降の主要部分を幹線,これから分岐するものを分岐線または支線という。配電系統はその形によって樹枝状式,環状式 (ループ式) ,バンキング方式,ネットワーク方式に大別される。樹枝状式は負荷の分布に応じて樹枝状に配電する方式で,最も簡単であるが,他の方式に比べて信頼度,電圧変動,電力損失などで劣る。環状式では,線路に故障が生じた場合,故障部分を取除いて,他の全部の供給ができるという長所がある。日本では,保護方式が複雑になるので,結合点を常時は開いておき,故障時に閉じる,いわゆる常時開路式の形で実施されている。低圧バンキング方式は,同一高圧線に結ばれる2台以上の配電変圧器の低圧幹線を接続して負荷電力の融通をはかるようにしたものである。ネットワーク方式は,同一変電所から出る2回線以上のフィダーで需要者に電力を供給し,1つのフィダーが停電しても残りのフィダーにより無停電供給ができるようにしたもので,最も信頼度が高い。

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デジタル大辞泉

はい‐でん【配電】
[名](スル)電力を需要場所に供給すること。

出典:小学館
監修:松村明
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世界大百科事典 第2版

はいでん【配電 electrical power distribution】
電力系統はふつう大別して発電,送電,配電の三つに分けられる。〈配電線路とは発電所,変電所もしくは送電線路と需要設備との間,または需要設備相互間を結ぶ電圧5万ボルト未満の電線路,およびこれに付属する開閉所そのほかの電気工作物をいう〉と電気事業法施行規則では定義しているが,一般には,配電用変電所から需要家の引込口に至る間が,配電系統として取り扱われる。配電系統は配電用変電所,高圧配電線路,配電用変圧器(受電用逓降変圧器や柱上変圧器),低圧配電線路,引込線により構成され,その一例を図1に示す。

出典:株式会社平凡社
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大辞林 第三版

はいでん【配電】
スル
発電所から送られた電力を、需要者に分配・供給すること。 工場や各家庭に-する

出典:三省堂
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日本大百科全書(ニッポニカ)

配電
はいでん
電力系統から工場や家庭などの需要家へ電気を供給することをいう。電力系統とは、電力の発生、輸送、需要家への供給のための設備である発電所、送電線、変電所、配電線などを総称したものをいう。発電所は一般に需要地域から離れて設置されるため、電力の輸送には送電線が利用される。遠隔の発電所から電力を輸送するためには、高電圧化するほど効率的となる。その理由は、所定の電力を輸送する場合、電圧が高くなるほど流れる電流が少なくなり、この分損失が小さくなるためである。これらを有機的に結合するため、発電所においては変圧器によって高電圧化し、送電線(発電所間または発電所と変電所との間の電線路)を用いて、需要家近傍まで輸送し、これらの変電所で逐次電圧を低下し、一般家庭には配電線を用いて、100ないし200ボルトの電圧で供給している。[松田高幸]

配電線

配電線とは、「発電所、変電所、もしくは送電線と需要家設備相互間の電線路および、これに付属する開閉所」と定義されており、発電所でつくられた電力が、変電所や送電線を通って届けられる場合、最後の変電所から工場や家庭までの電線路といえる。したがって、配電線といっても、電力を一定の場所から他の一定の場所へ輸送するという本来の目的からすれば、送電線とまったく同じものであり、電力の輸送、回路の計算、支持物、絶縁などについては本質的に異なるものではない。しかし、他の面からみれば、(1)個々の設備は小規模であるが、面的広がりをもって施設され、その設備数はきわめて膨大である。(2)不特定多数の需要家に供給しているため複雑な構成となっており、さらに需要増に対して柔軟性が要求される。(3)設備はほとんど消費地の中にあり、路上に施設される場合が多いため、その施設にあたっては家屋、建造物、道路などによる制約も受ける。このため、設備計画にあたっては技術的な面はもとより、地域状況などを十分勘案する必要がある。(4)設備は地域状況および気象条件など外的要因により大きく影響を受けるため、設備ならびに系統構成にあたっては外的条件を考慮するとともに、社会安全面にも十分配慮しなければならない。などの特徴を有する。そのため、需要家に対するサービス面、経済性などを総合した計画、設計、工事、保守が必要となる。[松田高幸]

配電方式の分類

日本における配電方式には種々のものがあり、また分類の仕方によってはいろいろの呼び方があるが、その代表例は次のとおりである。[松田高幸]
供給方式による分類
負荷の種類による区別(電灯線、動力線)、供給電圧による区別(特高線、高圧線、低圧線)、供給契約方法による区別(従量線、定額線)、供給時刻による区別(夜間線、昼間線)のようにきめ細かく定められている。[松田高幸]
電気方式による分類
直流式、交流式に大別できる。直流式は日本の一般の配電線には用いられていないが、電車やエレベーターのように電動機の速度を加減する必要がある場合、電気分解やめっきなどを行うような特殊な負荷の場合には、交流で受電して需要家構内で直流に直して用いられている。交流式は、発電所あるいは変電所から高い電圧で経済的に需要家近傍まで輸送して変圧器で自由に電圧変換できるので、今日ではほとんどこの方式が採用されている。なお、交流は単相交流と三相交流に分類できる。[松田高幸]

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精選版 日本国語大辞典

はい‐でん【配電】
〘名〙 配電用変電所から配電線を用いて需要家に電力を供給すること。
※東京朝日新聞‐明治三八年(1905)六月一二日「大阪電燈は〈略〉年百馬力約八十円の割を以て配電し」

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