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追認【ついにん】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

追認
ついにん
Bestätigung
瑕疵 (かし) のある不完全な法律行為をあとから完全に有効なものとするための意思表示をいう。事後同意ともいう。民法上,次の場合がある。 (1) 取消しが可能な行為の認。無能力者の行為や詐欺強迫による行為は取り消すこともできるが,取消権者が積極的に追すれば確定的に有効となる。なお,追認権者が権利の全部または一部を実現するような一定の行為をしたときは,法律上追認したものとみなされる (法定追認) 。 (2) 無権代理行為の追認。無権代理人のなした行為を本人が追認すれば,その代理行為は遡及的に有効となる。 (3) 無効行為の追認。無効な行為は追認しても有効とはならないはずだが,公序良俗に違反せず,第三者にも不利益を及ぼさないかぎり,追認によって遡及的に有効と解されることがある。ただし,当事者が無効であることを知って追認したときは新たな行為をしたものとみなされる (民法) 。民事訴訟法でも無効とされる訴訟行為について追認できる余地を認める。

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デジタル大辞泉

つい‐にん【追認】
[名](スル)
過去にさかのぼって、その事実を認めること。「既成事実として追認される」
不完全な法律行為を、のちに確定的に有効なものとする意思表示

出典:小学館
監修:松村明
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世界大百科事典 第2版

ついにん【追認】
一般用語としては,事後の同意を意味する。したがって,国会の承認を要する案件(たとえば,内閣総理大臣による緊急事態布告)について事後に同意を得る場合にも,追認という語が使われるが,主として問題となるのは,民事法関係においてである。(1)民法上では,以下の三つの場合の追認が問題となる。(a)取り消しうべき行為の追認 無能力,詐欺,強迫に基づいて法律行為が取り消されると,はじめから無効なものとみなされる(取消し)が,取消権者がこれを追認すると,はじめから有効な行為として確定し,その後に取り消すことは許されなくなる(民法122条)。

出典:株式会社平凡社
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大辞林 第三版

ついにん【追認】
スル
過去にさかのぼって事実を認めること。 既成事実を-する
不完全な法律行為・訴訟行為を、あとから有効なものとするための意思表示。

出典:三省堂
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日本大百科全書(ニッポニカ)

追認
ついにん
事後の同意を一般的に追認といい、民法上は3種類ある。取消しうべき行為の追認(民法122条以下)とは、取消しうべき法律行為(未成年者の法律行為や詐欺による法律行為など)によって生じた不確定な効力を有効に確定する単独行為である。無権代理行為の追認(同法113条以下)とは、代理権なくしてなされた法律行為を本人が事後的に同意することであり、代理権があったのと同様の効果を生ぜしめる(民事訴訟法上の訴訟行為の追認も同様の制度である)。無効行為の追認(同法119条)とは、無効な法律行為に事後的に同意することであるが、これはその法律行為を有効ならしめない。しかし、当事者が、その法律行為が無効であることを知ってこれをなした場合には、新たな行為をなしたものとみなされる。[淡路剛久]

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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精選版 日本国語大辞典

つい‐にん【追認】
〘名〙
① 過去にさかのぼってその事実を認めること。
※妻隠(1970)〈古井由吉〉「自分の追認を得られそうにもない夫婦がいはしないかと」
② 法律行為の欠点を、あとから補充して完全なものにすること。また、その意思表示。民法上、取り消しうべき行為、無権代理行為などについてこれを認めている。
※民法(明治二九年)(1896)一一九条「無効の行為は追認に因りて其効力を生せす」

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