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農業革命【のうぎょうかくめい】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

農業革命
のうぎょうかくめい
agrarian revolution
近代資本主義社会の成立期での農業上の急激な変化のこと。中心は土地所有関係の変更で,地主的土地所有が農民的土地所有に移行することによって,農業は技術と経営方法まで含めて飛躍的に進化発展する。発展途上国での基本問題の一つは農業革命をどう実現するかにあり,このためには土地改革が第一になされなければならないが,なかなか進行しない。日本の農地改革は半封建的な地主の土地所有を上から解決した改革ではあったが,これがその後の農業発展の基礎となった。

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世界大百科事典 第2版

のうぎょうかくめい【農業革命 agricultural revolution】
農業の技術革新に基礎づけられた,農業生産および土地所有諸関係の全面的近代化=資本主義的変革を,通常〈農業革命〉という。技術革新を〈技術革命〉というのと同じように,農業の技術的変革を〈農業革命〉と呼ぶこともあるが,農業における生産および所有諸関係の変革,すなわち社会的・経済的な面における変革をともなう場合にのみ,それは言葉のの意味において〈農業革命〉ということができる。 イギリスでは,第1次エンクロージャーを中心とする16世紀の〈(第1次)農業革命〉と,議会エンクロージャーを中心とするイギリス産業革命一環をなす〈(第2次)農業革命〉とがある。

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大辞林 第三版

のうぎょうかくめい【農業革命】
農業に関する技術・生産様式・土地所有形態などの変革。特に、一八世紀のイギリスで、開放耕地・共同地の囲い込み、新しい耕作法・農具・作物の導入、地主・資本家・農業労働者という階級の成立などにより農業の資本主義化が顕著となったこと。
食料の採集段階から自給のための生産段階への飛躍的発展をいう語。新石器革命ともいわれるが、石器・土器の形態・技術や地域との関わりで多くの論をよんでいる。

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日本大百科全書(ニッポニカ)

農業革命
のうぎょうかくめい
Agricultural RevolutionAgrarian Revolution
紀元前8000年ごろ人類は近東地方において初めて狩猟・採集経済から穀類の栽培、家畜の飼育に成功して農業社会へ移行した。この文明史における画期的事件を、18世紀の産業革命と対比して、農業革命とよぶ場合がある。学者によってはこれを「新石器革命」ともよび、アルビン・トフラーは『第三の波』(1980)のなかで、産業革命を「第二の波」、農業革命を「第一の波」とよんでいる。
 これとは別にイギリス史では、中世的な開放耕地制度を揚棄した18世紀のエンクロージャー運動と農業技術の進歩、農業経営の近代化の過程を総称して農業革命とよんでいる。すなわち、チューダー朝時代から始まり、とくに18世紀後半に盛んであったエンクロージャー運動は、作付面積の増加をもたらし、土地利用、排水、作物栽培の改良を可能にした。17世紀にすでにカブ、クローバーなどの飼料作物が大陸より導入され、実験的成功を収めていたが、18世紀になると、家畜飼育、穀物輪作、施肥が科学的合理的に結合されたノーフォーク式4種輪作制(小麦―カブ―大麦―クローバーの輪作)が、広く革新的地主企業家によって採用されるようになった。この新しい輪作法の利点は、従来の三圃式(さんぽしき)農法では土地の一部を休耕地として残していたのが、いまや休耕地がなくなって土地をフルに利用できるようになったこと、また飼料作物を輪作で栽培できたために、家畜の増産と肥料の増産が同時に可能になったことである。
 この時代の農業技術の進歩に貢献した者には、播種(はしゅ)機および畜力用砕土機を発明したタルJethro Tull(1674―1741)、ノーフォーク式に成功して「カブのタウンゼンド」とよばれたタウンゼンド子爵Viscount Charles Townshend(1674―1738)などが有名である。またベークウェルRobert Bakewell(1725―95)は、従来ヒツジを主として食肉用のためではなく羊毛のために、ウシはミルクと畜役用のために飼育していたのを、品種改良によって、食肉、畜産物用家畜の改良に成功し、食肉増産に貢献した。さらに新農法を基礎とする近代的大農経営の普及にもっとも大きな貢献をしたのがアーサー・ヤングである。こうしてイギリス農業革命は、増大する都市人口のための食糧供給を可能にし、農業所得の上昇が国内市場の拡大、有効需要の増加をもたらし、農業部門から工業部門へ、工業化のために必要な労働力と資本を供給したことによって、産業革命のスムーズな進行を可能ならしめたのである。[角山 榮]
『飯沼二郎著『増補 農業革命論』(1987・未来社) ▽楠井敏朗著『イギリス農業革命史論』(1969・弘文堂)』

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精選版 日本国語大辞典

のうぎょう‐かくめい ノウゲフ‥【農業革命】
〘名〙 農業経営、あるいは、農業技術上の著しい変化をいう。特に、一六世紀のイギリスに典型的にみられるエンクロージャー(土地囲いこみ)、一八世紀後半から一九世紀にかけてみられる農業資本主義の確立などをさす。〔最新現代語辞典(1933)〕

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旺文社世界史事典 三訂版

農業革命
のうぎょうかくめい
agricultural revolution
18〜19世紀に近代的資本主義農業の成立に伴っておこった諸変革,特に産業革命と並行して主としてイギリスで行われた農業技術の変革と土地制度の変化
18世紀のイギリスでは,穀物需要の増大に対応して,ノーフォーク農法に代表される新農法の普及,経営の近代化とともに第2次囲い込みが展開された。これによって,地主は中小農民の耕地・共有地などを囲い込み,その土地を借りた大借地農は資本主義的農業経営を行い,土地を失った自営農民は賃金労働者(プロレタリアート)に転化した。

出典:旺文社世界史事典 三訂版
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