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貧乏物語【びんぼうものがたり】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

貧乏物語
びんぼうものがたり
河上肇著。 1917年刊。初め『大阪朝日新聞』に連載 (1916) ,のちに刊本下層社会貧困を解決する方法として,富者の奢侈禁止,社会政策の採用と社会主義への移行をあげている。この時期の河上は民主主義のを脱しきっていないが,大正期の被抑圧階層の経済的解放に一定の理論的指針を与えることにより,吉野作造の「憲政の本義」と並んで,大正デモクラシーの理論的支柱となった。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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デジタル大辞泉

びんぼうものがたり〔ビンボフものがたり〕【貧乏物語】
河上肇著書。大正5年(1916)9~12月「大阪朝日新聞」に連載。翌年刊。貧困の現状、原因、救済策を論じた3編からなる。後年救済策が不徹底として、者みずから絶版とした。

出典:小学館
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世界大百科事典 第2版

びんぼうものがたり【貧乏物語】
河上肇(かわかみはじめ)の代表作の一つ。1916年《大阪朝日新聞》に〈貧乏物語断片〉ので連載,17年京都の弘文堂書房から出版。第1次大戦後の繁栄の裏側にある社会問題の所在を示した警世の書として多数の読者を得,中国語にも訳された。3部から成り,上編〈如何に多数の人が貧乏して居る〉で,先進諸国における貧困の実態とその悪影響を解明,中編〈何故に多数の人が貧乏して居る乎〉で,貧困が生ずるのは,奢侈(しやし)品の生産に資本や労働がまわされる結果必需品の生産が不十分となるからだとし,下編〈如何にして貧乏を根治し得べき乎〉で,制度改造より人心改造が根本だという見地から,富豪に奢侈品消費の自制を訴える。

出典:株式会社平凡社
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大辞林 第三版

びんぼうものがたり【貧乏物語】
経済評論。河上肇著。1917年(大正6)刊。貧困の現状、原因、解決策を人道主義の立場から論じ、世論に大きな影響を与えた。

出典:三省堂
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日本大百科全書(ニッポニカ)

貧乏物語
びんぼうものがたり
河上肇(はじめ)の代表的著書。1916年(大正5)9月から12月まで『大阪朝日新聞』に連載され、翌年一冊にまとめて出版された。「如何(いか)に多数の人が貧乏しているか」「何故(なにゆえ)に多数の人が貧乏しているか」「如何にして貧乏を根治しうべきか」の三編からなり、第一次世界大戦を機とする資本主義の急激な発展に伴って顕在化した貧困問題を真正面から取り上げたものとして絶賛を博し大きな反響をよんだ。しかし奢侈(しゃし)の道徳的抑制という貧乏根治策には限界があり、河上は道徳問題ではなく社会問題としてとらえ直し、社会主義の研究へと進んだ。本書はその転回点ともなっており、19年絶版に付し、30年にはマルクス主義の立場から『第二貧乏問題』を著した。[和田 守]
『『貧乏物語』(岩波文庫)』

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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精選版 日本国語大辞典

びんぼうものがたり ビンバフ‥【貧乏物語】
評論。河上肇(はじめ)著。大正五年(一九一六)大阪朝日新聞に連載され、翌年刊。貧困を社会問題としてとらえ、その実情と原因と救済策を論述した日本の経済学史上の古典的名著。救済策の不徹底を理由に同八年著者自身が絶版とし、マルクス主義の立場から昭和五年(一九三〇)「第二貧乏物語」を書いた。

出典:精選版 日本国語大辞典
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旺文社日本史事典 三訂版

貧乏物語
びんぼうものがたり
大正時代,河上肇の経済評論
1917年刊。『大阪朝日新聞』に連載。貧乏人の現状,原因・救済などを論じたもので,まだマルクス主義の立場をとっておらず,イギリス経済学のマルサス主義により,貧乏の根絶は奢侈の廃止によって達成できると主張している。のちマルクス主義の立場から『第二貧乏物語』が書かれた。

出典:旺文社日本史事典 三訂版
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