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説文解字【せつもんかいじ】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

説文解字
せつもんかいじ
Shuo-wen jie-zi
中国最古の字書後漢許慎の著。 15巻。永元 12 (100) 年頃成立。漢字を扁 (へん) と旁 (つくり) によって分類し,その成り立ちと字義を解説したもの。書名は「文字」を「説解」したという意で,略して『説文』と呼ばれる。部首は「一」に始り「亥」に終る 540あり,各部に属する文字が類義字の系列に配列される。各字は,まず秦代の小篆 (てん) を掲げ,その古字がある場合は下に付記して (重文という) 字体の変遷を示す。小篆 9353字,重文 1153字が収められる。漢字の造字法を象形指事,会意,形声,転注,仮借の六書 (りくしょ) に分類し,各字について造字法と字義とを解説してある。漢字の本質を説明した最古かつ最も権威ある書で,甲骨文字が発見され,音韻論,語源研究の発達した今日でも,その解説はおおむね正しいとされ,逆に本書があって初めてこれらの研究が進んだ。漢字の配列,分析に使われる部首,六書の発明と相まって中国の実証的学問研究の端緒をなす。テキストは宋初の徐鉉 (じょげん) ,徐かいがそれぞれ校訂した大徐本,小徐本が規準とされ,清代にはこの両書を校合した説文研究が盛んで,多くの注釈が生れた。うち段玉裁の『段注説文解字』 (30巻,1807) が,強引な論証も含むが,最も精密とされている。

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デジタル大辞泉

せつもんかいじ【説文解字】
中国最古の漢字字書。もと15巻。後漢許慎の著。漢字9353、異体字1163を540部に分けて収め、六書(りくしょ)の説によって、その形・音・義を解説したもの。説文。

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世界大百科事典 第2版

せつもんかいじ【説文解字 Shuō wén jiě zì】
単に《説文》ともいう。中国で漢字の構成すなわち〈六書(りくしよ)〉に従ってその原義を論ずることを体系的に試みた最初の字書。後漢の許慎の著。〈後叙〉と呼ばれる序文1篇をあわせて全15編。〈一〉の部に始まって,十二支最後の〈亥〉の字に終わる540部に分かれる。配列の順序は〈一〉の次は〈二〉,その次は〈示〉というように,字形上の連鎖感を配慮しながら,また十二支所属の文字が最後にまとめて置かれるなど,当時中国で普通に人のいだいていた宇宙構成に関する思考をも重ね合わせて決められたものである。

出典:株式会社平凡社
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大辞林 第三版

せつもんかいじ【説文解字】
中国の現存最古の字書。後漢の許慎の撰。100年頃成る。当時の九千余字の漢字を部首別に配列し、六書りくしよの説により造字法・意義・音を解説したもの。中国文字学の基本的文献。説文。

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日本大百科全書(ニッポニカ)

説文解字
せつもんかいじ
中国、後漢(ごかん)の字書。略称『説文』。15編。許慎(きょしん)の著。永元12年(西暦100)の自序があり、字形によって分類した最古の字書。著者は秦(しん)(前3世紀)以前の文字を広く収集し、基本となる9353字、および異体字1163字を得、これを六書(りくしょ)の原理で分析し、540部に分類し、一文字ごとに説明・解釈を施して本書とした。基本となる文字は小篆(しょうてん)の字体であり、異体字は小篆のほかに、それ以前の字体のものを含む。「六書」とは、指事、象形、形声、会意、転注、仮借(かしゃ)をいい、このうち前四者が文字の構成要素の分析に用いられた(後二者は文字の運用法)。本書の540部は後世しだいに整理合併され、『康煕字典(こうきじてん)』では214部となるが、部分けの原則は本書以来、変わっていない。ただし、小篆の字体は筆画を数えることができないので、本書の部のなかの文字は、意味の関連で並べたものである。本書は北宋(ほくそう)の初め徐鉉(じょげん)が校訂したが、それに先だって弟の徐(かい)が校訂・注釈を加えた。この兄弟それぞれの仕事が後世に伝わり、清(しん)代には先秦の文献の解明に必須(ひっす)の書として重んぜられ、幾多の注釈が現れた。なかでも段玉裁『説文解字注』(略称『説文段注』)がもっとも著名である。近年、甲骨文字が発見されて以来、本書の分析の不備が強調されるが、それは、本書が文字の書として基本的なものであることを前提としての論であり、本書の価値をすこしも減ずるものではない。[頼 惟勤]

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精選版 日本国語大辞典

せつもんかいじ【説文解字】
中国の現存する最古の字書。一五巻。後漢の許慎(きょしん)の著。永元一二年(一〇〇)成立。小篆(しょうてん)の字体によって、約一万字の文字を五四〇部に分類し、六書(りくしょ)に従って形・音・義を説いたもの。現在にいたるまで中国文字学のもっとも基本的な書として重んぜられている。説文。

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