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詩学【しがく】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

詩学
しがく
poetics
詩 (文芸) の本質,形式,内容,種類,創作技法などについての理論的考察をいう。歴史的にはアリストテレスの『学』 Peri poiētikēsに始る。『詩学』はルネサンスに再発見され,当時すでに詩学の古典として認められていたホラチウスの『詩論』 Ars poeticaとともに,詩学の権威として認められるにいたり,その研究が進むにつれて影響範囲は広まって,単に詩学の領域だけにとどまらず広く西洋の芸術論一般に大きな影響を与えた。 17,18世紀の詩学はアリストテレス,ルネサンスの詩学の影響のもとに,古典主義詩学の立場に立った。 19世紀では,模倣説,技法論としての伝統的詩学に対する反省が行われ,詩作の根拠は規則,形式,技法にではなく,人間本性の創造的な力,想像力,天才,あるいは作品の歴史性,民族性に求められた。同時に「詩学」の意味内容も次第に変化を示し,詩学は狭義には韻律学 metricsに限定され,代って文芸批評,詩の哲学,美学などがその位置を占めたり,あるいは文芸学 Literaturwissenschaft,文学史の哲学が詩学に代る新しい学問として提唱された。しかし 19世紀末 W.ディルタイの詩学の試みをはじめ,20世紀においても詩学という名称のもとに詩,文芸の理論的考察を再興しようとする動きがある。たとえば文芸学の立場から新たに詩学の概念を検討する試みや,詩学を創作技法論として現代的に再生した P.バレリーの詩学がある。日本では詩学にあたるものとして歌論 (藤原定家『毎月抄』など) がある。 (→歌学 , 俳論 , 文芸学 , ポエティカ )  

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デジタル大辞泉

し‐がく【詩学】
詩の本質・形式・種類および詩作技法などを研究する学問。詩論。ポエティックス
[補説]書名別項。→詩学

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しがく【詩学】[書名]
《原題、〈ギリシャ〉Peri poiētikēsアリストテレスの著作。現存のテキストは26章からなり、大部分は悲劇論が占める。模倣説(ミメーシス)から始まり、第6章で浄化説(カタルシス)を含む悲劇の定義が述べられ、第23章以下で叙事詩が論じられる。
川路柳虹による詩論。昭和10年(1935)刊。

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世界大百科事典 第2版

しがく【詩学 poetics】
〈詩〉あるいは〈詩〉の創作にかかわる研究・分析・論考をさす言葉。ただしここでいうところの〈詩〉とは,狭い意味でのいわゆるばかりではなく(このような比較的狭い範囲のものを扱う場合には,〈詩法〉〈詩論〉の用語もしばしば用いられる),文学一般,さらにロシア・フォルマリズムの登場以後の現代においては,まったく違う視座から,芸術全般,文化全般をも含むものとなっている。そのような意味での今日における詩学とは,文化の,あるいは文化の創生にかかわる構造,あるいは〈内在的論理〉とでもいうべきものの解明の学になっているといってもよかろう。

出典:株式会社平凡社
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大辞林 第三版

しがく【詩学】
詩を作る方法や詩の本質について研究する学問。
書名(別項参照)。

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しがく【詩学】
アリストテレスの著作。悲劇と叙事詩について論じた部分のみ現存。芸術活動は模倣本能に基づくとし、悲劇の本質をカタルシス(浄化)であると説明するなど、のちの西洋文芸に大きな影響を与えた。

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精選版 日本国語大辞典

し‐がく【詩学】
〘名〙
① 詩を作ること。詩の作り方を学ぶこと。
※蛻巖先生答問書(1751‐64か)上「李攀龍の選集せし唐詩選、詩学において、字々千金、至極の宝にて候」 〔鄭谷‐中年詩〕
② 詩の本質、形式、技法などを考究する学問。ヨーロッパ文学史においては、アリストテレス、ホラティウス、ボワローなどの詩論が有名で、近代以前の文芸理論の底流を形づくった。〔百学連環(1870‐71頃)〕

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