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視程【してい】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

視程
してい
visibility
水平方向における見通せる距離。方向によって見通せる距離が異なる場合は,最小の距離をいう。視程観測では,目標物を決めておくことが多い。たとえば距離のわかっている樹木建物を使用する。目標物の大きさは,視角で 0.5°以上 5°未満が標準である。また,夜間に,かりに明るさを昼間と同じとした場合に,目標を識別できる最大距離を夜間視程という。視程は大気混濁の程度を表す尺度として,古くから観測に用いられている。大気中に細塵があると目標物からの光がさえぎられ,またそれらの粒子からの反射光も目標物と周囲対照を悪くするため視程が悪くなる。通常単位は kmで表されるが,適当な目標物がない場合には距離をそのまま表すことができないため,0(50m未満)から 9(50km以上)までの視程階級がよく用いられる。

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デジタル大辞泉

し‐てい【視程】
大気の混濁の度合いを表す尺度の一。肉眼で目標物を見分けることのできる最大距離で、0(50メートル未満)~9(50キロ以上)の階級に分ける。

出典:小学館
監修:松村明
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世界大百科事典 第2版

してい【視程 visibility】
空を背景にした目標の形を肉眼で確かめられる最大距離をいう気象学用語類似の用語に視界があるが,これは山や建物などにさえぎられずに見える範囲を意味する一般用語である。視程は水滴や細塵などの微粒子による大気の混濁状態によって変わるので,地表付近の大気の混濁の程度を距離で表したものと定義することもある。視程は目標がよく見渡せる場所,たとえば屋上などで観測する。この場合,目標の大きさはできるだけ鉛直方向・水平方向ともに視角にして0.5度以上,5度以下の黒ずんだ色のものを目標に選ぶことになっている。

出典:株式会社平凡社
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大辞林 第三版

してい【視程】
大気の混濁の程度を表す気象要素。決まった目標を肉眼で認めうる水平方向の最大距離によって表す。見通し。

出典:三省堂
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日本大百科全書(ニッポニカ)

視程
してい
大気の濁りの程度を表す尺度の一つ。気象視程ともいう。大気が清澄で遠方の山並みがよく見えるときは視程は50キロメートル以上であり、霧がかかっているときは1キロメートル以下である。大気の濁りの程度を直接表す別の尺度として、光学器械を用いて客観的に求めた「気象光学距離」と名づけられたものがある。視程はその目視観測に相当する。
 視程の観測結果は、気団の種類の判定、煙霧や霧などの濃さの判定などに使われる。実用的には道路、鉄道、航空などにおける運行管理に利用され、また近年には大気汚染の濃度の指標としても使用されている。
 視程は通常、目視観測で行われ、キロメートル単位、近距離では100メートルあるいは10メートル単位で表す。ただし目視観測では観測者の主観が入りやすいため、あまり細かい測定はできがたいので、階級で表すこともある。なお空港の滑走路付近では透過率計などの光学器械を用いて観測することもある。
 目視観測で得られた世界各地の観測値を相互に比較できるように、視程観測の方法は国際的に次のように決められている。昼間は空を背景とした黒ずんだ目標物を選び、それが肉眼で識別できる最大の距離を観測する。目標物の大きさは、視角が0.5~5度程度とし、たとえば一軒家、あまり大きくないビル、煙突、木立群などが適している。遠方の目標としては空を背景にした山がよい。これらをあらかじめ図示(夜間の目標も含め)しておくと便利である。
 夜間は目標物として外灯や、建物の窓から見える集光されない白色の電灯(光度25~100カンデラ程度)を選ぶ。さまざまな距離の電灯のうち、ほとんど識別できなくなった電灯の距離を求め、それとその電灯の光度(カンデラ)とから図表を用いて視程を求める。この方法を用いると、たとえ暗夜で100メートル先が見えない場合でも、大気の濁りぐあいに応じて視程は10キロメートルとか20キロメートルという値になる。[大田正次]

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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精選版 日本国語大辞典

し‐てい【視程】
〘名〙 大気の混濁の程度を表わす尺度の一つ。肉眼によって目標を見分けることのできる最大距離をいうもので、その距離にしたがい、〇~九の階級に分けてこれを示す。視程〇は五〇メートル以下の場合、視程九は五〇キロメートル以上の場合をいう。
※鶴(1952)〈長谷川四郎〉八「もう遠くの方は視程が利かなくなった」

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