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被子植物【ひししょくぶつ】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

被子植物
ひししょくぶつ
Angiospermae; angiosperms
種子植物を2つに分けたうちの一群胚珠が露出する裸子植物に対して,雌性の胞子葉に相当する心皮が1つまたはいくつか集ってできた子房の内部に,胚珠が保護されている植物をまとめた群である。裸子植物とのおもな相違は,重複受精を行い,胚乳の染色体は3倍数となり,造精器造卵器を欠き,一部の例外 (無道管被子植物──ヤマグルマ科など) を除き木部はおもに道管から成るなどの点である。被子植物はさらに単子葉類双子葉類に分けられる。現在地球上で最も優勢でまた進化の進んだ植物で,およそ1万属,25万種をこえる種類が知られ,人類の生活に関係の深い植物の大部分はこれに属する。モクレン目や尾状花序群の植物は,この被子植物のなかでは原始的な形質を比較的多くもっていると考えられる。

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デジタル大辞泉

ひし‐しょくぶつ【被子植物】
種子植物の一門。約27万種以上が含まれ、最も進化した植物群。心皮胚珠(はいしゅ)を包んで子房になり、重複受精を行う。かつては双子葉植物単子葉植物に二分されたが、もっとも新しい植物分類体系であるAPG分類体系では、原始的な双子葉植物の一群と真正双子葉植物、および単子葉植物の三つに大別される。→裸子植物

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世界大百科事典 第2版

ひししょくぶつ【被子植物 Angiospermae】
裸子植物とならぶ種子植物の二大区分の一つで,分類上,ふつう亜門とされるが,有花植物Anthophyta,またはモクレン植物Magnoliophytaとよばれて,門にされることもある。もっとも進化した植物群で,現在,双子葉植物単子葉植物に二大別され,約22万種が知られている。
[被子植物の多様性]
 被子植物は驚くほど多様性を示し,大きさでみてもミジンコウキクサのように1mmにみたないものから,ユーカリノキ属のように百数十mに達するものまで,これだけ違いのある生物群はほかにない。

出典:株式会社平凡社
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大辞林 第三版

ひししょくぶつ【被子植物】
種子植物のうち胚珠が子房に包まれている一群。木部は主に導管からなり、草本または木本。最も進化した一群で、高等植物の大部分を占める。双子葉類と単子葉類とに分ける。 ⇔ 裸子植物

出典:三省堂
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日本大百科全書(ニッポニカ)

被子植物
ひししょくぶつ
angiospermes
[学]Angiospermae
種子植物のなかで種子が保護器官に覆われるものをいい、裸子植物に対する分類群である。樹木または草本で、茎の維管束の木部は道管要素をもち、篩部(しぶ)要素には伴細胞がみられる。葉は単葉、複葉など、種属によってさまざまな形態を示す。花は単性花または両性花で、下から萼片(がくへん)、花弁、雄蕊(ゆうずい)(雄しべ)、雌蕊(雌しべ)の順に配列する。花被(かひ)には、萼片と花弁が区別されないもの(モクレン科)、萼片が花弁のように目だち、花弁のないもの(キンポウゲ科)など、さまざまな形がある。雄蕊は、減数分裂によって花粉を生じる葯(やく)と、柄(え)としての花糸に分化する。雌蕊は心皮(しんぴ)ともいい、葉と相同の器官で、受粉を行う柱頭、胚珠(はいしゅ)を生じる子房、これらの間に位置する花柱の三部から構成される。胚珠は1、2枚の珠皮に包まれた珠心と胚嚢(はいのう)からなるが、胚嚢は珠心組織から分化した胚嚢母細胞の減数分裂によって生じた胚嚢細胞に由来する。胚嚢細胞はさらに3回分裂を行い、普通、八核、七細胞をもつ胚嚢となる。
 被子植物は特有の受精形式である重複受精を行う。花粉が風や昆虫などによって雌蕊の柱頭で受粉すると、花粉管を胚珠へ伸ばしながら1個の花粉管核、2個の生殖核を生じる。2個の生殖核のうち1個は卵細胞と受精して胚をつくり、他は極核2個と合体して胚の成長に必要な養分供給を行うための胚乳をつくる。これが重複受精である。胚乳のよく発達したカキやイネなど多くの植物では、種子の中で発達した子葉は一時休眠したのち、そのまま伸びて地上に現れる。しかし、無胚乳種子であるマメ科やブナ科の場合には、消失した胚乳のかわりに、種子の中でよく発達した子葉が発芽に必要な養分の供給源となるため、最初に地上に伸びてくるのは子葉ではなく、普通葉である。被子植物は新生代に著しく繁栄した分類群であり、双子葉植物と単子葉植物に大別され、現存種は約22万から30万種とされる。[杉山明子]

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精選版 日本国語大辞典

ひし‐しょくぶつ【被子植物】
〘名〙 種子植物門の一亜門。雌しべをもち、胚珠が心皮に包まれる。茎は真正中心柱または不整中心柱で木部には導管があって、主要素をなしている。有性生殖は、植物体(複相)にできた花の雌しべ(大胞子嚢)と雄しべ(小胞子嚢)の中で生殖母細胞の減数分裂によって単相の卵子と花粉をそれぞれ形成し、受粉、受精、種子形成、種子散布、発芽のおのおのの段階を経て、新たな個体をふやす。無性生殖は、株分け、副芽形成等によって母体から離れる方法による。この仲間は単子葉類と双子葉類の二綱に分けられ、中生代のジュラ紀以降急速に発達して来た群と考えられている。独立の門とする考え方もある。〔植物学語鈔(1886)〕

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