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至極【シゴク】

デジタル大辞泉

し‐ごく【至極】
[名・形動]
極限・極致に達していること。この上ないこと。また、そのさま。
「―の貧生で、…按摩をして凌いで居る者がある」〈福沢福翁自伝
「女道衆道の―をあらはす要文」〈浮・禁短気・二・目録〉
きわめて道理にかなっていること。また、そのさま。至当。
「兄を殺そうとした自分が、かえって犬に食われて死ぬ。これより―な天罰はない」〈芥川偸盗
「これでごきげんの直るやうにと、―なる事を申し出だせば」〈浮・親仁形気・一〉
他人の意見などをもっともだと思って、それに従うこと。納得。
「母が言葉をひとつも忘れなといへば、娘も是を―して」〈浮・織留・二〉
[副]その状態・程度が、これ以上はないというところまでいっているさま。きわめて。まったく。「至極便利である」「至極ごもっとも」
[接尾]形容動詞の語幹や状態性名詞に付いて、この上なく…である、まったく…だ、などの意を表す。千万(せんばん)。「残念至極」「迷惑至極だ」

出典:小学館
監修:松村明
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大辞林 第三版

しごく【至極】
( 名 ・形動 ) [文] ナリ 
きわめてもっともな・こと(さま)。 「維盛卿は-の道理に面目なげに差し俯うつぶき/滝口入道 樗牛」 「 -の異見申し尽くして出家と成ぬ/浮世草子・五人女 4
きわみを尽くすこと。最上のところへ達すること。また、最上の境地。 「法皇も道理-して、仰下さるる方もなし/平家 3」 「女道衆道の-を表はす要文/浮世草子・禁短気」
もっともだと思うこと。 「いかにも-せり/浮世草子・新色五巻書」
( 副 )
これ以上の程度・状態はありえないさま。この上なく。「きわめて」の改まった言い方。 「 -快適です」 「 -もっとも」 「 -安楽な様なれども/民権自由論 枝盛
( 接尾 )
形容動詞語幹や状態性の名詞に付いて、この上なく…である、全く…だ、などの意を表す。 「迷惑-だ」 「不届き-なやつ」 「残念-」 「不都合-なるものと云ふ可し/文明論之概略 諭吉

出典:三省堂
(C) Sanseido Co.,Ltd. 編者:松村明 編 発行者:株式会社 三省堂 ※ 書籍版『大辞林第三版』の図表・付録は収録させておりません。 ※ それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

精選版 日本国語大辞典

し‐ごく【至極】
[1] 〘名〙
① (形動) 最上のこと。この上ないこと。また、そのさま。至上。他の語に付いて接尾語のように用いられることもある。
※万葉(8C後)五・八〇二・序文「又説 愛無子、至極大聖尚有子之心、况乎世間蒼生誰不子乎」
※天草本伊曾保(1593)イソポの生涯の事「ソノヒト コレワ ラウゼキ xigocuna(シゴクナ) ヤツヂャト ユウテ」 〔荘子‐逍遙遊〕
② (━する) 最後にたどりついたところ。最上の境地。また、そこに到達すること。頂点に達すること。
※兼仲卿記弘安六年冬巻裏文書‐弘安二年(1279)八月・大神宮使・祭主使連署注進状「立榊八卦於供御料田之条、無双重科也。此等依至極、寄事於大門法眼歟」
※花鏡(1424)幽玄之入事「その物その物の物まねばかりをし分けたるを、しごくと心得て、姿を忘るるゆへに、左右なく幽玄の堺に入らず」
③ (━する) 最終的な決定をすること。決着。
※園太暦‐康永三年(1344)七月二四日「於公家御沙汰者、令至極之上者、争不恨申哉」
④ それ以上は譲れないという限界。ぎりぎりの線。この上ない決意。
浮世草子・武道伝来記(1687)一「たとひ一命にかへても爰は出さぬ至極(シコク)なり」
⑤ 感きわまること。感動が頂点に達すること。
世草子・俗つれづれ(1695)二「至極(シゴク)のなみだにしづめば」
⑥ (形動) きわめてもっともなこと。理にかなっていること。また、そのさま。至当。
※浮世草子・好色一代男(1682)六「世之介是を聞もあへず、死出立(しにでたち)にてかけこみしを、おのおの懸合(かけあはせ)、義理をつめ、至極(シゴク)にあつかひ」
⑦ (━する) もっともだと思って了承すること。納得すること。
※源平盛衰記(14C前)六「君の思し召し立つ処、道理尤も至極(しコク)せり」
※浮世草子・西鶴織留(1694)二「『母が言葉をひとつも忘れな』といへば、娘も是を至極(シゴク)して」
[2] 〘副〙
① この上なく。きわめて。非常に。いたって。まったく。完全に。
※梵舜本沙石集(1283)三「食後の菓子まで、至極せめくひて」
※当世書生気質(1885‐86)〈坪内逍遙〉一二「我党にゃア至極(シゴク)便利だ」
② かならず。きまって。
※政基公旅引付‐文亀三年(1503)七月三〇日「此上者面をは不国之由雖申之、於所行者至極国方に相随者哉」

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