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膠着語【こうちゃくご】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

膠着語
こうちゃくご
agglutinative language
語幹にそれぞれが1つの文法的意味をもつ接辞 (広義では付属語も) を,規則的に接合させることによって文法的な関係を示す構造をもつ言語。接辞は2つ以上連接しうる。ウラル語族の諸言語,アルタイ諸語,日本語などが代表。トルコ語 yaz-dır-ıl-ma-makの各形態素はそれぞれ「書く」「使役」「受身」「否定」「不定形」であり,日本語の kak-ase-rare-nai koto (書かせられないこと) によく似ている。このようにかなり規則的に接合するだけに,分析の際はそれらの要素を比較的容易に取出すことができる。ただし,言語により,要素により,接合の密着度はさまざまである。また純粋に膠着だけを文法的手段とする言語も存在しないとみられ,逆に屈折語孤立語抱合語にもなんらかの膠着的要素があるのが普通である。

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デジタル大辞泉

こうちゃく‐ご〔カウチヤク‐〕【×膠着語】
言語の類型的分類の一。実質的な意味をもつ独立の単語に文法的な意味を示す形態素が結び付き、文法的機能が果たされる言語。フィンランド語・トルコ語・朝鮮語・日本語など。粘着語漆着語付着語。→孤立語屈折語抱合語

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世界大百科事典 第2版

こうちゃくご【膠着語】
言語の類型論的分類の一つである,形態論的観点からの分類に基づくタイプの一つ。〈膠着〉とは〈にかわ(膠)でつける〉ということであるが,これは単語が,中核となる形態素(=語根)に接頭辞接尾辞が付加されて構成されるという特徴を指していったものである。この際に語根と接辞は屈折語の場合に比べてその結合が緩やかであって,おのおのが自己の形式を常に保っており,両者が融合してしまうようなことはない。この特徴をよく示す例としてトルコ語や,アフリカのバントゥー諸語などがあげられる。

出典:株式会社平凡社
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大辞林 第三版

こうちゃくご【膠着語】
言語の形態的類型による分類の一。実質的な意味をもつ単語あるいは語幹に、文法的な機能をもつ要素が次々と結合することによって、文中における文法的な役割や関係の差異を示す言語。朝鮮語・トルコ語・日本語・フィンランド語など。漆着語。粘着語。付着語。 → 屈折語孤立語抱合語

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日本大百科全書(ニッポニカ)

膠着語
こうちゃくご
言語の構造類型の一つ。文中における単語間の文法的な関係を示すために、それぞれの単語にそれぞれ特有な意味や機能をもったことば(正確には形態素)を結び付けていくタイプの言語。われわれの日本語や、朝鮮語、モンゴル語、トルコ語、ハンガリー語と連なるアルタイ語やフィン・ウゴル語などがこれにあたる。この、結び付けていくことばは、助動詞とも助詞とも接辞ともいわれるが、それらが屈折語にみられる変化語尾(曲用語尾とも屈折語尾ともいう)と異なる最大の特徴は、そのおのおのが特有にして単一の意味や働きをもっている点である。たとえば、ロシア語のжителями/zhitelyamiは、語幹жител/zhitel-(住民)と語尾ями/-yami(でもって)からなる。これだけみると、日本語の「住民でもって」と外見上はあまり違わないのであるが、実際にはこの語尾ями/-yamiは、(1)複数であり、(2)造格(「……でもって」「……にて」)であり、(3)そのうえ男性であることを示している。したがって、このことを日本語のような膠着語で正確にいおうとしたら、「(文法的には男性の)住民・たちでもって」のように、二つか三つの、単一の意味や働きをもったことばを添えなければならないわけである。なお、膠着というのは、これらの添えことばと語幹との間に、他のことばを挟みえないことも意味している。[橋本萬太郎]
『泉井久之助著『言語の構造』(1967・紀伊國屋書店) ▽Y・R・チャオ著、橋本萬太郎訳『言語学入門――言語と記号システム』(1980・岩波書店) ▽Winfred P. Lehman Syntactic Typology――Studies in the Phenomenology of Language (1978, University of Texas Press, Austin, London)』

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精選版 日本国語大辞典

こうちゃく‐ご カウチャク‥【膠着語】
〘名〙 屈折語、孤立語とならび言語の類型論的三分類の一つ。語の順序や語形変化でなく、助詞・助動詞などの付属語によって文法的機能を示す言語。フィンランド語、トルコ語、朝鮮語、日本語などウラル‐アルタイ語族はこれに属する。付着語。粘着語。漆着語。接続語。〔国語学概論(1909)〕

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