Rakuten infoseek

辞書

腸液【ちょうえき】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

腸液
ちょうえき
intestinal juice
腸腺,腸粘膜上皮などからの分泌液。透明で鮮黄色,わずかに粘液質の弱アルカリ性。1日に約 1500~3000mlが分泌される。重炭酸ソーダ塩化ナトリウムを含む。さらに消化酵素として蛋白質分解酵素脂肪分解酵素,糖分解酵素などを含んでいるが,これらの酵素は液中には存在せず,小腸粘膜の上皮細胞に存在し,それが剥離脱落して腸液中に出てきたものである。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
Copyright (c) 2014 Britannica Japan Co., Ltd. All rights reserved.
それぞれの記述は執筆時点でのもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

デジタル大辞泉

ちょう‐えき〔チヤウ‐〕【腸液】
腸腺や腸粘膜から分泌されるほぼ透明な液。アルカリ性で、エレプシンマルターゼなどの消化酵素を含み、消化吸収を助け、粘膜を保護する。

出典:小学館
監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
編集協力:田中牧郎、曽根脩
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

栄養・生化学辞典

腸液
 腸が分泌する分泌液の総称.十二指腸液を含む小腸液,大腸液のほか,膵液,胆汁も含める.栄養素の消化,吸収において重要な機能を果たす.

出典:朝倉書店
Copyright (C) 2009 Asakura Publishing Co., Ltd. All rights reserved.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

世界大百科事典 第2版

ちょうえき【腸液】

出典:株式会社平凡社
Copyright (c) Heibonsha Limited, Publishers, Tokyo. All rights reserved.

大辞林 第三版

ちょうえき【腸液】
腸腺・腸粘膜上皮より分泌される消化液。普通は空腸・回腸からのものをさす。アルカリ性のやや黄色の透明な液で、ペプチダーゼ・インベルターゼ・マルターゼ・ラクターゼなど各種の酵素を含み、食物を完全に消化する。

出典:三省堂
(C) Sanseido Co.,Ltd. 編者:松村明 編 発行者:株式会社 三省堂 ※ 書籍版『大辞林第三版』の図表・付録は収録させておりません。 ※ それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

日本大百科全書(ニッポニカ)

腸液
ちょうえき
腸の粘膜からの分泌物をいう。十二指腸粘膜には十二指腸腺(せん)(ブルンネル腺)、小腸全般には腸腺(リーベルキューン腺)があり、アルカリ性の分泌液を出している。前者は、透明で卵白のようにねばねばしており、摂食によって分泌量が増す。後者は、細胞の破片を含む不透明で粘稠(ねんちゅう)な液で、摂食とは関係なく、腸管粘膜が内容物で刺激されると分泌量が増す。いずれも胃からきた酸性の内容物を中和し、腸壁を保護する役目をもっている。盲腸、大腸からもアルカリ性の粘液に富んだ液が分泌されるが、これらは腸内容物を円滑に移動させる役目をもっている。腸液は、神経および化学物質の働きによっても分泌が調節されている。そのおもな仕組みは次のようなものである。(1)内容物により粘膜が刺激されると、腸管壁内の神経叢(そう)を介して反射的に分泌調節が行われる。(2)迷走神経の興奮によって分泌調節が行われる。(3)消化管の壁から分泌される化学物質、すなわち消化管ホルモンによって分泌調節が行われる。
 小腸粘膜は絨毛(じゅうもう)で覆われている。小腸粘膜の表面は上皮細胞であるが、この細胞の表面には細かい絨毛があり、その付け根は刷毛縁(はけえん)とよばれている。ここに多くの消化酵素が含まれており、細胞内において物質を消化している。細胞が破壊されると、その酵素は腸液中に排出される。細胞の平均寿命は5日で、1日のうちに小腸全体では約30%の細胞が交代している。腸液内の酵素は、かつては腸腺から分泌されると考えられていたが、現在では細胞が壊された結果、排出されるということがわかっている。以下、おもな消化酵素について触れる。
 糖質分解酵素のマルターゼは麦芽糖をブドウ糖に、ラクターゼは乳糖をガラクトースとブドウ糖に、スクラーゼはショ糖を果糖とブドウ糖に分解する。核酸分解酵素のヌクレアーゼは核酸を五炭糖に、タンパク質分解酵素のジペプチダーゼはジペプチドをアミノ酸に分解する。なお、人によっては糖質分解酵素の活性の弱い場合がある。たとえば、ラクターゼ活性の弱い幼児がミルクを摂取すると下痢、腸内ガスの増加などの症状が出てくる。したがって、このような場合には、乳糖以外の糖質を与えて栄養をとらねばならない。[市河三太]

動物の腸液

腸内から回収される溶液であるが、食物などに由来するものは含まず、腸、膵臓(すいぞう)、肝臓からの分泌液をさす。腸の分泌液は、哺乳(ほにゅう)類の場合は次のように分かれる。(1)十二指腸のブルンナー腺(せん)(ブルンネル腺)からの分泌液 タンパク質、凝乳、脂肪などの分解酵素を含み、またエンテロペプチダーゼ(エンテロキナーゼ)も存在する。(2)小腸腺(リーベルキューン腺)と上皮細胞の分泌液 アミノペプチダーゼ、ジペプチダーゼ、ジサッカリダーゼ、フォスファターゼなど、上皮細胞刷子縁(さっしえん)に局在する酵素も含まれる。腸腺からの分泌はセクレチンによって促進される。(3)大腸からの分泌液 酵素はごく微量でムコ多糖類などを多く含む。[八杉貞雄]

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの解説は執筆時点のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

精選版 日本国語大辞典

ちょう‐えき チャウ‥【腸液】
〘名〙 腸腺および腸粘膜上皮から分泌されるアルカリ性の液。エレプシンやラクターゼ、マルターゼの消化酵素を含み、食後二時間ぐらいたってから分泌がはじまり、数時間持続する。広義には、腸に分泌される消化液の総称として、膵液、胆汁なども含めていう。〔人体の機能(1952)〕

出典:精選版 日本国語大辞典
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

腸液」の用語解説はコトバンクが提供しています。

腸液の関連情報

他サービスで検索

(C)The Asahi Shimbun Company /VOYAGE MARKETING, Inc. All rights reserved.
No reproduction or republication without written permission.