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育児・介護休業法【いくじかいごきゅうぎょうほう】

知恵蔵

育児・介護休業法
正式名は「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」。1995年、育児休業法を大幅改正し成立。その後、仕事と家庭の両立支援対策を充実するために、2001年11月に大幅改正。更に02年4月には、事業主は、労働者が育児休業(1歳未満の子を養育するための休業)や介護休業の申し出をしたこと、又は育児休業や介護休業をしたことを理由として、当該労働者に対して解雇その他不利益な取り扱いをすることが禁止された。介護休業とは2週間以上の期間にわたり常時介護を必要とする家族(配偶者のほか、父母および子、配偶者の父母などを含む)を介護するための休業(連続した3カ月以内の期間、対象家族1人につき一回が限度)。05年4月、育児・介護休業の対象労働者の拡大(一定の要件を満たす有期契約労働者)、育児休業期間の延長(子が1歳6カ月に達するまで)、介護休業の取得回数制限の緩和、子の看護休暇制度創設などを含む改正が行われ、施行された。
(桑原靖夫 獨協大学名誉教授 / 2007年)

出典:(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」

朝日新聞掲載「キーワード」

育児・介護休業法
育児や介護がしやすいように短時間勤務や休みを与えることを企業側に義務づける法律。休みの取得などを理由に、解雇といった不利益な扱いをすることも禁じている。 1999年に導入された介護休業制度は賃金の4割が雇用保険から出る。2010年導入の介護休暇は賃金の補償はない。
(2015-05-04 朝日新聞 朝刊 1総合)

出典:朝日新聞掲載「キーワード」

人材マネジメント用語集

育児・介護休業法
・「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年)は、育児又は家族の介護を行う労働者の職業生活と家庭生活との両立が図られるよう支援することによって、その福祉を増進するとともに、あわせて我が国の経済及び社会の発展に資することを目的として制定された。
次世代育成支援を進めていく上でも大きな課題となっている育児や介護を行う労働者の仕事と家庭との両立をより一層推進するために、何度か改正を重ね、直近では平成17年4月1日に改正法が施行された。

出典:(株)アクティブアンドカンパニー

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

育児・介護休業法
いくじ・かいごきゅうぎょうほう
平成3年法律76号。正式名称は「育児休業,介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」。少子高齢化(→高齢化社会)により社会問題として深刻化した,仕事と育児・介護の両立を支援するための制度を定める。1991年「育児休業等に関する法律」(育児休業法)として成立,翌 1992年施行。従来,女性の看護師や教師などに限定されていた育児休業の制度を,男性を含めたすべての職種の労働者に拡大し,事業主には休業後の円滑な職場復帰の努力を求めた。1995年の改正で介護休業の制度を盛り込み,現名称に変更。育児・介護休業の取得だけでなく,休業の取得を理由とする解雇など不利益な取り扱いの禁止,労働者から請求があった場合の時間外労働・深夜労働の制限なども規定された。休業期間中の育児休業給付や介護休業給付の制度が雇用保険法に設けられている。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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日本大百科全書(ニッポニカ)

育児・介護休業法
いくじかいごきゅうぎょうほう
人口減少、少子高齢化、核家族化などに対応し、仕事と育児、仕事と介護を両立できるように支援する法律。正式名称は「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」。平成3年法律第76号。1991年(平成3)にできた(正式名称「育児休業等に関する法律」)が1995年に大幅に改正され「育児休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」となり、さらに1999年に現在の名称に改題、育児休業制度とともに介護休業制度を柱とする現行法の骨格が成立した。その後2001年(平成13)、2004年、2009年、2016年、2017年などたびたび改正され、育児休業期間の延長、介護休業の取得回数緩和、企業の努力規定の義務化などが盛り込まれた。
 育児休業は子供が1歳になるまで育児のために仕事を休める制度で、両親ともに育児休業を取得する場合は子が1歳2か月になるまで取得可能。なお、女性は産後8週間の休業(産後休業)が労働基準法で認められているので、育児休業はその終了後から取得できる。子が出生した日から育児休業できるのは、おもに配偶者の男性労働者になる。正社員以外にも、有期雇用であれば同じ企業に1年以上続けて雇用されているなどの条件を満たせば取得できる。保育所に入所を希望しているが入所できないなどの場合には、1歳6か月になるまで延長可能。さらに1歳6か月に達した時点でも保育所に入れないなどの場合には、再申請することにより最長2歳になるまで延長できる。
 休業中は雇用保険を財源に原則1年間(条件付きで最長2年まで延長可能)、育児休業給付金として産前給与の50%(休業を開始して6か月間は67%)が給付される。3歳未満の子を養育する従業員は1日6時間の短時間勤務を選択できるほか、残業をしなくてすむ所定外労働の免除を受けられる。小学校就学前の子供を養育する従業員は、残業時間に制限を設ける法定時間外労働の制限のほか、病気の子の看護のための休暇や深夜就労の制限を受けられる。事業主は、フレックス・タイム制度、時差出勤制度、事業内保育施設の設置などの両立支援策を用意するよう努力義務が課されている。また事業主は、育児期の従業員の転勤に一定の配慮をする必要があり、育児休業を理由に解雇、昇進・昇格の差別、配置転換、賃金引下げなど不利益な取扱いをしてはならない。
 介護休業制度では、家族1人が要介護状態に至るごとに通算93日まで3回を上限として分割して介護のために仕事を休むことができる。介護の対象は配偶者(事実婚を含む)、父母、子、配偶者の父母、祖父母、兄弟姉妹、孫である。このほか介護休暇制度(要介護の家族1人につき5日。半日単位での取得も可能)がある。また、介護休業・介護休暇とは別に、事業主の選択的措置義務(短時間勤務、フレックス・タイム制度、時差出勤制度、介護サービス費用の助成)があり、利用開始から3年の間で2回以上いずれかを選択して措置を講じなければならない。その他、所定外労働の免除、時間外労働・深夜労働の制限、転勤への配慮、介護休業取得を理由とした解雇などの不利益な取扱いの禁止規定が育児休業に準じて設けられている。休業中は雇用保険を財源に、原則通算93日間、3回を限度として介護休業給付金(介護開始時賃金日額×支給日数×67%)が支給される。
 政府は育児・介護休業制度に違反した事業所名を公表するほか、虚偽報告をした事業所には過料を科す罰則規制も盛り込んだ。
 しかし日本の男性の育児休業取得率は3%台(2016年度時点)にとどまるなど、ヨーロッパ諸国に比べ育児・介護休業の取得は進んでいない。このため政府は事業内保育所の設置や代替要員確保等、従業員の仕事と家庭の両立支援を行っている事業者に対して助成金(両立支援助成金)を支給する制度を設けている。また、企業には子が3歳になるまで育児休業が取得できるよう自主的な取組みを求めている。[編集部]

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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