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【にく】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典


にく
meat
食用とされる動物の筋肉,臓器,脂肪の総称畜肉鳥肉,鯨肉その他,魚介などに大別されるが,魚介は除外される場合が多い。太古から重要な蛋白源,カロリー源として摂取され,特に蛋白源としては植物性のそれより栄養的吸収が容易なため,必須食品の構成成分として大きな比重を占めてきた。肉のうまみは主として遊離アミノ酸イノシン酸などの成分によるが,これらはと畜後しばらく時間をおき,熟成させたほうが増加することが知られている。

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デジタル大辞泉

しし【肉/×宍】
人のからだの肉。
「身(せい)は短(ひく)き方にて、―肥満(こえ)たり」〈柳浪黒蜥蜴
猪(いのしし)・鹿(しか)などの食用肉。
「猪(ゐ)の―、鹿(か)の―はしらず」〈平家・一一〉

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にく【肉】
動物の皮膚の下にあって骨に付着している柔らかい部分。主に筋肉から成る。「がつく」
食用にする動物の筋肉や脂肪の部分。特に、鳥獣のそれをいう。「魚よりもを好む」
果物などの、皮と種子の間にある部分。果肉。「の厚い果実」
精神に対する人間のからだ。肉体。「霊との合一」
物の厚み。「の厚い紙」
骨格・基本となる部分に付け加えられる、内容の厚み・深み・豊かさなど。「文章にをつける」
印肉のこと。「朱

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にく【肉】[漢字項目]
[音]ニク(呉) [訓]しし
学習漢字]2年
動物の皮下で骨を包む柔らかい組織。「肉塊肉片筋肉贅肉(ぜいにく)皮肉髀肉(ひにく)
食用にする動物の肉。「肉牛肉汁肉食牛肉魚肉鶏肉酒肉生肉精肉冷肉
人のからだ。「肉体肉薄肉欲苦肉霊肉
生身ですること。じか。「肉眼肉声肉筆
身近なもの。血縁。「肉親骨肉
肉のように柔らかいもの。「印肉果肉朱肉梅肉葉肉
[難読]肉叢(ししむら)肉豆蔲(にくずく)肉刺(まめ)

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栄養・生化学辞典

 通常食肉に意味に使う.食用の目的で屠殺され調製された肉.畜肉の総称で,魚肉を含めることがある.食用にする内臓,皮膚なども含める.筋肉を特にいうときは正肉しょうにく)という.

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世界大百科事典 第2版

にく【肉】
現代医学では,皮膚と骨との間にある皮下組織と筋肉とを肉と言う。《和漢三才図会》には肉は〈肌膚ノ肉ナリ〉,肌は〈膚肉ナリ〉とあり,皮下組織が肉である。また,同書では筋肉を〈骨絡ナリ〉と言い,骨に付着してこれを連結するものとし,肉と区別している。皮下組織と筋肉のどちらも肉と見る今日の考え方とは隔りがあるが,これは中国医学の影響によるものである。中国では古くから皮下組織のことを肉と言った。《五行大義》に〈火有猛毅,故為筋爪。

出典:株式会社平凡社
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大辞林 第三版

にく【肉】
動物の、皮膚におおわれ骨に付着する柔らかい部分。一般に、皮下組織と筋肉をいう。 「肩に-がつく」 「 頰 ほおの-がおちる」
食用とするため切り取られた鳥・獣・魚介類の体の柔らかい部分。魚介類を除いた、鳥獣類の肉についていうことが多い。しし。 「 -を焼く」
果実の皮と種子の間の部分。果肉。 「このメロンは-が厚い」
物の厚み。厚さ。 「 -の薄い鋳物」
物事の骨組みや大筋につけ加わって、厚みやふくらみとなる部分。
霊に対して、肉体。 「血わき-おどる」
肉欲。性欲。 「 -の誘惑」
印肉。

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にく【肉】
【肉】 [音] ニク
動物の骨や植物の種子に付着した柔らかい部分。 「肉塊・肉質・肉片・果肉・筋肉・血肉・骨肉」
食用とする鳥獣のにく。 「肉牛・肉汁・肉食・肉類・牛肉・魚肉・鶏肉・獣肉・酒池肉林」
からだ。 「肉情・肉体・肉欲・肉感」
生身のからだだけで器具を用いないこと。 「肉眼・肉声・肉薄・肉筆」
血縁であること。 「肉縁・肉親」
印肉のこと。 「肉池・朱肉」

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日本大百科全書(ニッポニカ)


にく
食品では、食用に供せられる鳥獣の肉すべてをさす。また食品衛生法の畜肉処理の対象として規制を受けるものに、ウシ、ウマ、ブタ、ヒツジ、ヤギなどがあり、このほか、野生のものも含めてよく利用されるものに、ウサギ、イノシシ、シカなどがある。鳥類では、ニワトリ、シチメンチョウ、アヒル、ウズラ、ガチョウ、カモ、アイガモ、キジ、ホロホロチョウ、ハトなどが幅広く食用とされているが、ツグミなどのように保護のための禁鳥もある。一般に良質のタンパク質が豊富で、また脂肪、無機質、ビタミンを含み、消化吸収もよい。肉類の多くは、肉の処理後もっともうま味のあるときがあり(肉の熟成)、それにあわせて料理にされる。近年は、大量飼育や長距離輸送のために、冷凍などの保存方法が用いられている。また、少ない飼料で早く太らせるという肥育など、飼育方法の合理化の結果、肉質や風味に変化の出てきている肉類も多くなっている。[河野友美・山口米子]

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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精選版 日本国語大辞典

にく【肉】
〘名〙
① 動物の皮膚におおわれ、内部で骨格を包む柔軟質のもの。主として筋肉の部分。〔文明本節用集(室町中)〕
※談義本・風流志道軒伝(1763)五「からだには肉(ニク)薄く、顔は皺のみにして頷長く」 〔論語‐郷党〕
② 食用とする動物の筋肉や脂肪の部分。特に、牛、豚、鶏などのそれをいう。
※不空羂索神呪心経寛徳二年点(1045)「能く酒、宍(ニク)及び諸薫辛を断て」
③ 果実の皮と種子の間にある柔らかな部分。果肉。実。
※素人庖丁‐初(1803)「梅の肉(ニク)又は常の梅干の肉(ニク)にてもよし」
④ (霊に対して) 肉体。生身のからだ。また、衣服などをつけない裸の肉体や、性欲の対象としての肉体。
※露団々(1889)〈幸田露伴〉四「人類が他の動物より不幸でなくて、幸福なる所以は、肉(ニク)と心とに付て、二つながらの利害を知る故です」
⑤ 近世上方で、密淫売をする素人の女をいった。
※洒落本・肉道秘鍵(18C前)「凡肉の在所近来町々に狐鼠屋と号て窃に会合耳を専らにする事也」
⑥ キリスト教で、人間そのもの、またこの世、罪に属するものをさす。霊に対していう。
※引照新約全書(1880)羅馬書「肉の事を念ふは死なり、霊の事を念ふは生(いのち)なり」
⑦ 物の厚さ。厚み。太さ。「板の肉」
※青べか物語(1960)〈山本周五郎〉もくしょう「駒もいちおう黄楊(つげ)材で、肉が薄く、盤へ置くときには冷たそうないい音がした」
⑧ 骨子、骨格、基本をおおう豊かさ、深さ、厚さなど。
※愚秘抄(1314頃)鵜本「濃体、有一節体、面白体、此三は肉なるべし」
⑨ 印肉のこと。
※鳩翁道話(1834)一「印形をとり出し、肉(ニク)をつけて、既に判を押うとするとき」
※夢声戦争日記〈徳川夢声〉昭和一七年(1942)一月九日「大ボストンバッグに、化粧品、ニク(肥った将軍に扮するため着用のもの)、弁当など入れて九時家出」

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