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羊皮紙【ようひし】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

羊皮紙
ようひし
parchment
古代末期から近世の初めまで,ものを書くために用いられた羊,子牛,やぎなどの原名は前2世紀に羊皮紙が発明されたといわれるギリシアの都市名のペルガモンがなまったものとされている。古代に使われていた植物性パピルスに代って,3~4世紀頃には一般化し,ことに中世を通じてコーデックス (冊子本) や巻物などの写本,多種多様の文書に用いられた。

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デジタル大辞泉

ようひ‐し〔ヤウヒ‐〕【羊皮紙】
羊・ヤギなどの皮をなめして乾燥・漂白して作った書写材料。前2世紀小アジアのペルガモン地方で考案され、西洋では中世末まで使用。パーチメント

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世界大百科事典 第2版

ようひし【羊皮紙】
前2世紀以前から17世紀ころまで,おもに小アジア,ヨーロッパで重要公文書,典礼書などの書写用に使われた薄手の動物皮をいう。羊皮あるいはパーチメントparchmentともいう。羊皮紙は東洋の製紙法が伝わり普及するにつれて衰退し,今日では装本材料としておもに用いられる。羊皮紙の発明は,大プリニウスによれば,前2世紀エジプトからのパピルス輸入を封じられたペルガモン王エウメネス2世が,対抗策として発明したといわれる。

出典:株式会社平凡社
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大辞林 第三版

ようひし【羊皮紙】
羊・山羊・牛などの皮から毛・肉を除いて水洗いし、乾燥させたもの。古代から中世まで、書写に用いられた。羊皮。パーチメント。

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日本大百科全書(ニッポニカ)

羊皮紙
ようひし
parchment
パーチメント。羊や山羊(やぎ)の皮でつくった半透明ないしは不透明な獣皮で、書写材とか印刷用紙とか製本材として使用される。それに対して、子牛の皮でつくったものをベラムvellumという。羊皮紙の起源は、ペルガモンの王ユウメネウス2世(前197―前159)の時代にまでさかのぼる。彼はエジプト王プトレマイオスと書物の収集を競ったが、エジプト王を怒らせてしまい、当時の写本の主要な書写材であったパピルスを輸出してもらえなくなった。ペルガモンでは以前から動物の皮の書写材も使っていたが、この事件のために皮の処理方法が改善され、優れた書写材がつくられるようになり、それはペルガメーナ(「ペルガモンの」という意味)とよばれるようになった。「パーチメント」とは「ペルガモン」から生まれたことばなのである。
 羊皮紙やベラムは、パピルスと比べてずっと耐久性があり、また羊皮紙などの冊子体本はパピルスの巻子(かんす)本よりはるかに扱いやすい。そのため、3世紀末から4世紀になると、西欧ではパピルスにかわって羊皮紙やベラムが主要な書写材となり、その地位は中世も変わらなかった。しかし、15世紀以降の刊本の時代を迎えると、その地位は紙にとってかわられ、羊皮紙などが使用される機会はしだいに減っていった。現在でも遺言状や証書などの書写材とか製本材として使用されることがあるが、その数は多くない。[高野 彰]
『A・エズデイル著、高野彰訳『西洋の書物』(1972・雄松堂書店)』

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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図書館情報学用語辞典

羊皮紙
子牛や羊,ときには山羊やその他の獣皮の毛や脂肪などを除去して作られた書写材あるいは製本材.パーチメントともいう.子牛の皮で作ったものをベラムとして区別する場合もある.製法は,生皮を石灰水でよくさらし,毛や汚れを取るためこすって薄くする.さらに表面にチョークを塗り,軽石でなめらかに仕上げる.前2世紀頃からパピルスに代わる書写材として小アジアの古代都市ペルガモン(Pergamum)を中心に使用されるようになった.一説には,ペルガモンのエウメネス二世(Eumenēs II 在位 前197-前159)とエジプトのプトレマイオス五世(Ptolemaios V 前210-前181)との間の図書収集をめぐる確執から,エジプトのパピルスが禁輸となった.この事件からペルガモンでは,以前から使用されていた動物の皮革の書写材に改良が加えられ,優れた書写材となった.パーチメントの語もPergamumの形容詞形から転じたもの.羊皮紙やベラムは,パピルスに比べ耐久性や柔軟性に富み扱いやすい.そのため,4世紀頃から,中近東やヨーロッパではパピルスに代わる書写材として,15世紀以降,活版印刷術の普及による刊本の時代を迎えその地位を紙に譲るまで,主流となっていた.

出典:図書館情報学用語辞典 第4版
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精選版 日本国語大辞典

ようひ‐し ヤウヒ‥【羊皮紙】
〘名〙 羊(ひつじ)の皮で作られた書写材料。羊・山羊(やぎ)などの皮をなめして乾燥させ、滑石で磨いて光沢をつけたもの。紀元前二世紀小アジアのペルガモン地方に始まり、非常に丈夫なため重要書類などに重用された。ヨーロッパでは中世末まで使用された。パーチメント。
※幻影の盾(1905)〈夏目漱石〉「鷹の足を纏へる細き金の鎖の端に結びつけたる羊皮紙を読めば」

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