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細胞分裂【さいぼうぶんれつ】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

細胞分裂
さいぼうぶんれつ
cell division
1個の細胞が2個以上の細胞に分れる現象。細胞分裂は,初め核分裂起り,続いて細胞質分裂によって完了する。多核細胞は細胞質分裂を伴わなかった結果である。核分裂は普通,染色体の変化,紡錘糸の出現など複雑な有糸分裂を経て行われ,染色体の分裂に伴い遺伝子が2分される。細胞質分裂は細胞板形成 (植物) やくびれ (動物) によって行われ,色素体,ミトコンドリアなども両娘細胞分配される。分裂を起する引き金は,核と細胞質の比の変化,トラウマチンやカイネチンなどのホルモンによるという説があり,また染色体が両極に移動して両娘細胞に入る機構については,紡錘糸と,その両極での集中部位である動原体が重視されている。

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知恵蔵

細胞分裂
1個の細胞が2個の細胞に分かれること。ふつう細胞周期と呼ばれる一連過程からなる。まずG(1)DNA合成の準備に入り、続くS期でDNA合成が起こってDNA量が倍加し、G(2)と呼ばれる準備期間を経てM期に入り、そこで染色体の凝縮核膜崩壊分裂装置の形成、染色体の分配(核分裂)、細胞質分裂が順次起こり、細胞分裂が完了すると、新しくできた娘(じょう)細胞は再びG(1)期に戻るが、そのまま細胞分裂を続けない時にはG(0)期となって細胞周期を離脱する。
(垂水雄二 科学ジャーナリスト / 2007年)

出典:(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」

デジタル大辞泉

さいぼう‐ぶんれつ〔サイバウ‐〕【細胞分裂】
細胞の増殖方法で、1個の母細胞から2個以上の娘細胞(じょうさいぼう)に分かれる現象。核分裂とそれに続く細胞質の分裂からなる。分裂のしかたには有糸分裂無糸分裂とがあり、有糸分裂には減数分裂体細胞分裂とがある。

出典:小学館
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栄養・生化学辞典

細胞分裂
 細胞が分裂して増殖すること.

出典:朝倉書店
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世界大百科事典 第2版

さいぼうぶんれつ【細胞分裂 cell division】
一つの細胞が二つの娘細胞(じようさいぼう)daughter cellに分かれることで,生殖・発生・成長・遺伝といった生物の営みの基本をなす過程。バクテリアなどの単細胞生物においては細胞分裂は自己複製すなわち増殖にほかならない。突然変異やウイルス感染などによる遺伝子の変更をうけないかぎり,みずからと同じ遺伝情報をもった二つの娘細胞に分かれていくことを繰り返す。これに対し,多細胞生物においては細胞分裂の意味は自己複製にとどまらない。

出典:株式会社平凡社
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大辞林 第三版

さいぼうぶんれつ【細胞分裂】
一つの細胞(母細胞)が核分裂と細胞質分裂により二つ以上の細胞(娘細胞)に分かれる現象。有糸分裂と無糸分裂があり、有糸分裂には体細胞分裂と減数分裂とがある。

出典:三省堂
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日本大百科全書(ニッポニカ)

細胞分裂
さいぼうぶんれつ
1個の細胞が二つの同じまたは異なった大きさの細胞に分かれる現象であるが、まれには昆虫卵の表割のように多くの細胞を一時に生じることもある。普通、核分裂が細胞質分裂に先行しておこり、この核分裂はほとんどの場合有糸分裂による。有糸分裂は核内容とくに染色体の分配のために重要な仕組みで、体細胞分裂と、生殖細胞形成時の減数分裂の両方にみられる。体細胞分裂の核分裂は、前期(染色質が凝集して染色体となり核膜が見えなくなる)、前中期(染色体が細胞の中央部に集まってくる)、中期(染色体が赤道面に配列される)、後期(染色体が左右の極に移動する)、終期(両極で染色体が休止核に戻る)に分けられる。減数分裂では、これらに先だって異型核分裂である第1分裂が存在する。分裂から次の分裂までの間を間期または休止期というが、この期間は細胞内の物質代謝や高分子合成はむしろ盛んで、DNAなどの染色体物質の複製はこの時期におこる。また細胞質も普通は間期に2倍の大きさになるが、受精卵の細胞分裂である卵割のように、細胞が成長せず、分裂によって細胞の大きさが小さくなっていく場合もある。まれには核膜が消失せず、染色体の分裂のみがおこり、染色体が倍加するが核分裂、細胞質分裂に至らないことがあり、これを核内有糸分裂といい、双翅(そうし)類の唾腺(だせん)染色体が巨大化するのはこの現象によるが、そのほか動物の肝臓や気管、植物のカルス、虫こぶなどの細胞でおこることがある。細胞にコルヒチンを与えると、核分裂は中期で停止する。
 有糸分裂によって染色体が二つの核に分けられたのちに、通常、細胞質分裂がおこる。動物の細胞質分裂の機構はウニの卵や培養細胞などを用いて詳しく研究されている。以前は細胞中央部にある分裂装置が分裂の原動力となっていると考えられていたが、コルヒチンや物理的な力によって分裂装置を除いても分裂がおこることなどから、現在では細胞表層が重要であると考えられている。筋収縮におけるアクチンと同じように、細胞質分裂で主要な役目を果たすタンパク質はチューブリンと名づけられており、コルヒチンと結合性がある。繊毛運動もこのチューブリンによっておこることが知られており、細胞質分裂と繊毛運動とは同じ種類の細胞運動であると考えられる。動物の細胞質分裂は二つの娘(じょう)細胞がちぎれるようになるが、植物細胞では周囲に細胞壁があるので細胞の外形はほとんど変わらず、二つの娘細胞の間に新しい細胞壁がつくられることによって分裂が完了する。[大岡 宏]

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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精選版 日本国語大辞典

さいぼう‐ぶんれつ サイバウ‥【細胞分裂】
〘名〙
① 細胞が二個の新しい細胞に分かれること。細胞の増殖法で、細胞分裂の結果生じた細胞を嬢細胞(じょうさいぼう)、もとの細胞を母細胞という。一般に、細胞核が二分する核分裂と、それに伴って細胞質が二分する細胞質分裂とからなる。植物では核分裂の後期に細胞の中央に細胞板とよばれる隔膜が生ずるが、動物では細胞の中央にくびれが生じて分割される。
※育児読本(1931)〈田村均〉六〇「胎生期には種々複雑な細胞分裂(サイバウブンレツ)が行はれ」
② かつて、共産党の細胞の組織員が一定数に達したとき、そこから分かれて新たな細胞組織を作ることをいった語。〔いろは引現代語大辞典(1931)〕

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