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【すい】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典


すい
江戸時代における美意識の一つ。ものによく通じていること,あるいは通じている人をいい,転じて色の道によく通じていること,あるいはよく通じている巧者をいう。『色道大鏡』によれば「抜粋」を上略したもの。江戸時代前期に町人の勢力が強まった結果,彼らが力のはけ口として求めた遊興,ことに色の道において最も理想的なものと考えた美意識。当初は主として上方の上層町人の求めたものであり,延宝元禄 (1673~1704) 頃に定着し,『好色一代男』などの文学でも追求された。大町人の勢力後退に伴い,意識が薄れ,明和 (64~72) 頃から遊興の中心が江戸に移って,粋に近いものとして「 (つう) 」が現れた。

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デジタル大辞泉

いき【粋】
[名・形動]《「意気」から転じた語》
気質・態度・身なりなどがさっぱりとあかぬけしていて、しかも色気があること。また、そのさま。「な姿」「な柄」「な店」⇔野暮(やぼ)
人情の機微、特に男女関係についてよく理解していること。また、そのさま。「な計らい」⇔野暮
花柳界の事情に通じていること。また、花柳界。「筋」⇔野暮

出典:小学館
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すい【粋】
[名・形動]
まじりけのないこと。また、そのもの。純粋。
すぐれているもの。えりぬき。「日本文化の」「科学技術のを集める」
世情や人情に通じ、ものわかりがよく、さばけていること。特に、遊里の事情などによく通じていて、言動や姿のあかぬけていること。また、そのさま。いき。「をきかす」⇔無粋(ぶすい)
「―な捌(さば)きに口数きかせず」〈露伴・椀久物語〉

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すい【粋〔粹〕】[漢字項目]
常用漢字] [音]スイ(呉)(漢) [訓]いき
まじりけがない。「生粋(きっすい)純粋
質が良くすぐれている。すぐれたもの。エッセンス。「国粋精粋抜粋
いき。「粋人無粋
[名のり]きよ・ただ

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世界大百科事典 第2版

すい【粋】
江戸時代,元禄期(1688‐1704)ころを盛りにもっぱら上方で用いられた,一種の美的生活理念を表す言葉。仮名草子では〈水〉の字を多く当てる。従来,〈(つう)〉や〈いき〉とは似て非なる別個の美意識として説かれることが多かったが,時代的に区分された意識としては,〈粋〉→〈通〉→〈いき〉のように,まったく同一線上に並ぶ意識として考えることもできる。また三者がほとんど区別されることなく重ねて用いられた例もあるところから,これらは互いに通い合う性質・内容を色濃くもつと考えるべきであろう。

出典:株式会社平凡社
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大辞林 第三版

いき【粋】
( 名 ・形動 ) [文] ナリ 
〔「意気」から転じた語〕
気性・態度・身なりがあか抜けしていて、自然な色気の感じられる・こと(さま)。粋すい。 ⇔ 野暮やぼ 「 -な格好」 「 -な作り」
人情・世情に通じているさま。 ⇔ 野暮 「 -な計らい」
遊里・遊興に精通していること。また、遊里・花柳界のこと。 「 -筋」
いろごとに関すること。

出典:三省堂
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すい【粋】
( 名 ・形動 ) [文] ナリ 
世の中や人情の機微に通じていること。特に、男女のことや遊里・芸人社会などに通じ、とりなしがさばけていて、言動などがあかぬけていること。また、そうしたさま。いき。 ⇔ 無粋ぶすい野暮やぼ 「 -なさばき」 「真心まごころもあつき朋友ともだちの-な意見に/当世書生気質 逍遥
すぐれていること。また、そうしたもの。 「技術の-を集める」
まじりけのないこと。また、そうしたもの。純粋。

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日本大百科全書(ニッポニカ)


すい
近世前期、上方(かみがた)の遊里に発生し、幕末に及んだ、近世町人の美的遊興理念を示す語。特殊社会としての遊里の特殊な事実のすべてについて知っている「穴知り」の要素と、遊興にあたってとらわれない融通無碍(むげ)な態度で行動する状態をいう「わけ知り」の両者を総合して備えている態度である。江戸後期の「通(つう)」と重なり合うが、通が観念的、規範的であるのに対し、粋は上昇期上方町人の間から発生したものだけに、創造的、行動的である点に特徴がある。粋のほかに、帥(すい)、ときとして推、、水などの字もあてられる。[神保五彌]

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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