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【セキ】

デジタル大辞泉

せき【積】
積むこと。積もること。また、積んだもの。
「お庄は空罎の―の前に立って」〈秋声足迹
大きさ。広さ。余裕。
「ただ一寸の―もない程詰んでいる」〈漱石・永日小品〉
二つ以上の数や式を掛け合わせて得られる数や式。乗積。⇔

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編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
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せき【積】[漢字項目]
[音]セキ(漢) [訓]つむ つもる
学習漢字]4年
つみ重ねる。つみ重なる。「積載積雪積善積年積弊山積集積堆積(たいせき)蓄積沈積累積
不平などの感情がたまる。「積怨(せきえん)鬱積(うっせき)
広さ。かさ。「体積面積容積
掛け合わせて得た数値。「相乗積
[名のり]あつ・かず・かつ・さ・さね・つね・つみ・もち・もり

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世界大百科事典 第2版

せき【積】

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Copyright (c) Heibonsha Limited, Publishers, Tokyo. All rights reserved.

大辞林 第三版

せき【積】
二つ以上の数を乗じて得た数値。 ⇔
大きさ。ひろさ。 代助の歩く-はたんと無かつた/それから 漱石

出典:三省堂
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精選版 日本国語大辞典

せき【積】
〘名〙
① 積むこと。積もること。また、その量。
② 立体の大きさ。体積。かさ。
③ ひろさ。余裕
※米欧回覧実記(1877)〈久米邦武〉一「其土壌の広さは、太平海平地と略其積を同くすれども」
④ いくつかの数や式などを掛け合わせて得た答。乗積。
※搦手から(1915)〈長谷川如是閑〉ひとりもの「同じ数の二つの羃(べき)の積(セキ)は即ち又其の数の羃であって、積の指数は因子の指数の和に等しい」

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つ・む【積】
[1] 〘自マ五(四)〙 重なって次第に高くなる。つもる。また、物事がたびたび起こったり行なわれたりする。
※万葉(8C後)一九・四二三四「鳴く鶏はいや重(し)き鳴けど降る雪の千重に積(つめ)こそわれ立ちかてね」
[2] 〘他マ五(四)〙
① 置いてあるものの上に重ねて置く。次第にもりあげる。次々に重ねる。また、ある物をうずたかく置く。
※小川本願経四分律平安初期点(810頃)「斉しくあらずは、剗(けづ)りて斉平にあら令む応し。若し燥かば、積(ツム)応し」
※源氏(1001‐14頃)浮舟「韻塞ぎすべきに、集ども選り出でて、こなたなる厨子につむべきことなどのたまはせて」
② 船や車などに、荷を載せる。
書紀(720)斉明二年九月(北野本訓)「舟二百隻を以って石上(いそのかみ)の山(やま)の石を載(ツム)て流(あみ)の順(まにまに)宮の東山に控引(ひ)く」
③ ふやす。増す。また、物事をたび重ねて行なう。
※書紀(720)神武即位前甲寅(北野本訓)「慶(よろこひ)を積(ツミ)、暉重(かさ)ね多(さは)に、年所(とし)を歴(へ)たり」
④ 集め貯える。ためる。貯蓄する。
※書紀(720)皇極三年一一月(岩崎本訓)「庫(つはものくら)を起(た)てて箭を儲(ツム)
⑤ 神などに捧げる。

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つもり【積】
〘名〙 (動詞「つもる(積)」の連用形の名詞化)
① つもること。かさなって量が増えること。回数をかさねること。また、その結果。
※平中(965頃)五「春雨にふりかはりゆく年月の年のつもりや老になるらむ」
② あらかじめ見はからって計算すること。みつもり。予算。また、計算。計算法。
※玉塵抄(1563)二「周は四方どちも百里のひろさぞ。これやうなつもりは周礼の書にあるぞ」
③ たぶんそうなるだろうという考え。また、こうしようとする意図。心ぐみ。
※浮世草子・傾城禁短気(1711)六「思ひ入の女郎請出してしまふて、悪所の通ひをやめたが上分別といふ人あれど、それは岡のつもり也」
※滑稽本・浮世床(1813‐23)初「おらア路考茶といふ色ではやらせるつもりだ、むごくいふぜ」
④ 推量。推測。また、想像。
※滑稽本・浮世風呂(1809‐13)二「最も疾に死んだ跡をくすりはなきか、何のかのと探り廻るが、鉄砲で打殺した物が薬位で届くものじゃアないはな。つもりにもしれたものだ」
⑤ 工面(くめん)。調達。才覚。
※咄本・諺臍の宿替(19C中)「米買銭のつもりをおまへがして、節季に逃あるかぬやうにしてお置き」
⑥ 限度。かぎり。際限。終わり。はて。
※御伽草子・文正草子(室町末)「こころよくて、食ふ人病なく若くなり、また塩のおほさつもりもなく、三十層倍にもなりければ」
⑦ 酒宴の終わりの杯。また、酒席でその酌限りに終わりとすること。納杯。おつもり。
※俚言集覧(1797頃)「つもり 飲酒の畢りをつもりと云。つもりはつまり也とまり也。つもり、つまり、とまり同じ言なるべし」
[語誌](1)中古及び中世前期には、もっぱら積みかさなることという①の意味で用いられていたが、中世後期から近世にかけて、動詞「つもる」と共に、多く金銭に関わる計算といった②の意味用法が現われ、近世末には⑤の意にも使われた。
(2)近世では、計算の意味が拡大されて、ある事柄について予測をするところから④の推量用法が生じ、また、将来の予定というところから、③の意志用法も派生し、文化文政期の頃から、用例が急速に増え始める。
(3)幕末から明治にかけて、④の推量用法は衰え、もっぱら③の意志用法が主となる。それに伴って、構文上も、断定辞や終助詞などを伴って文末に現われる形式の固定化が進み、現在では、文中に単独で現われることはほとんどない。
(4)一方、①に含まれていた、数をかさねる意から、中世末に、回数をかさねてそれ以上かさねられなくなることを「つもり(も)なし」というようになって⑥の意が生じ、⑦の用法につながった。

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つも・る【積】
[1] 〘自ラ五(四)〙
① かさなってかさが高くなる。幾重にも積みかさなる。かさなる。かさむ。
※万葉(8C後)一七・三九七八「寝る夜落ちず 夢(いめ)には見れど 現にし 直にあらねば 恋しけく 千重に都母里(ツモリ)ぬ」
※浮世草子・世間胸算用(1692)一「それぞれに子といふものに身躰相応の費、さし当って目には見えねど、年中につもりて」
② 回数をかさねる。たびかさなる。
※人情本・春色辰巳園(1833‐35)三「丹さんがいつもしみじみ離れがたない兼言の、つもる仇吉丹次郎と、命をかけた二人が中」
③ 加わって量がふえる。増加する。たまる。あつまる。
※栄花(1028‐92頃)紫野「祭の儀式・有様、世の常ならずめでたく参らせ給。つもれる人、〈略〉と心の中に思余りけるを」
④ 時や日がかさなる。時がたつ。時間が経過する。年月が過ぎる。
※兼輔集(933頃)「あさゆふのみにはそへどもあら玉のとしつもりゆく我ぞかなしき」
⑤ 酒宴で、この酌で終わりにする。おつもりにする。
※俳諧・口真似草(1656)四「馳走ぶりもよきかつもらぬ霙酒(みぞれざけ)〈清玄〉」
[2] 〘他ラ五(四)〙
① あらかじめ見はからって計算する。見積もる。概算する。見当をつける。
※玉塵抄(1563)六「魏代にはじめて度支の官ををいたぞ。度ははかるとよむぞ。物をつもりけつげすることを本にする官ぞ」
※随筆・北越雪譜(1836‐42)初「なかなか手間に賃金を当て算量(ツモル)事にはあらず」
② 推量する。推測する。推察する。想像する。
※談義本・当世下手談義(1752)一「見物の武家に、つもらるるもはづかしく」
※人情本・春色梅児誉美(1832‐33)初「ナニサ隠すどこじゃアねへ。此容(すがた)だものを、よくつもって見るがいい」
③ 見すかしてだます。一杯くわす。見くびってばかにする。
※評判記・赤烏帽子(1663)岩村勘彌「去施主に誓書の手におふて、つもられたるよし、都を経たるとも、おぼへられず」

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