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社会有機体説【シャカイユウキタイセツ】

デジタル大辞泉

しゃかいゆうきたい‐せつ〔シヤクワイイウキタイ‐〕【社会有機体説】
社会を生物有機体の体制になぞらえて説明する社会理論。19世紀、フランスコントイギリススペンサーらによって主張された。

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世界大百科事典 第2版

しゃかいゆうきたいせつ【社会有機体説 social organismic theory】
生物有機体になぞらえて社会の構造・機能・変動を説明する理論。社会機械説に対する。社会を生物に見たてて解釈する考えは古代ギリシアからあったが,理論化されたのは19世紀になってからである。サンシモンは社会を諸個人の単なる集合でなく一つの統合された生きた全体と,これを実証的に研究する社会生理学提唱。その弟子コントは社会有機体l’organisme socialの語を創始し,生物と構成要素細胞との類比によって社会を超個人的実在であると説き,社会の解剖学的・生理学的研究として社会静学,社会の成長の研究として社会動学を設けた。

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大辞林 第三版

しゃかいゆうきたいせつ【社会有機体説】
社会を生成発展する有機的な統合体とみなし、個々の要素が全体の中で一定の機能を果たすとする学説。一九世紀後半に進化論の影響をうけて成立。コント・スペンサーらによって主張された。

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日本大百科全書(ニッポニカ)

社会有機体説
しゃかいゆうきたいせつ
theory of social organismorganic concept of society
社会を生物有機体になぞらえて把握する社会観で、社会機構体説と対比される。社会を機械的なメカニズムをもつものととらえる社会機構体説では、ちょうど時計を分解して掃除し再度組み立てることができるように、社会も全体が部分の積み重ねでできていると考えられる。これに反して、社会を生物有機体になぞらえる社会有機体説では、生物を部分に分解すれば死んでしまうから、一度死んだ部分をいくら積み重ねても生命は戻らない、つまり全体は部分からなるのでなく、全体は部分に先だつという考え方になる。さらに有機体とのアナロジーを推し進めて、社会的分業を有機体の諸器官の機能分化とその相互依存になぞらえれば、社会の諸部分は全体を維持するための諸機能をもって存在するという機能主義的な考え方に帰着する。
 このような社会有機体説は、コント、スペンサーの古典的な総合社会学にみられる。とくにスペンサーは、進化の一般法則、つまり容積の増大、統合の発達、同質性から異質性への移行という法則が、個人有機体と同様、社会有機体にも適用されることを示そうとした。ロシアの社会学者リリエンフェルトは社会のあらゆる諸機能を有機体の諸機能と同一視した。ドイツの社会学者シェッフレは『社会体の構造と生命』(1875)の初版ではこうしたアナロジーを多く用いていたが、後の版ではその割合は減り、のちには有機体説を断念した。ベルギーの社会学者ド・グレーフGuillaume Joseph De Greef(1842―1924)は、社会を、生物有機体と同じ進歩と退歩の法則に服す「最高度の有機体」とみなした。
 フランスでの代表者はエスピナスとウォルムスで、前者は、細胞とその他の有機的な諸要因の集合としての生物がすでに社会であることを論証しようとした。ウォルムスは最初、社会有機体説をとったが、のちにはそれを放棄したように、大部分の社会有機体論者は当初の狭隘(きょうあい)な視点を放棄し、今日ではこのような考え方は克服されている。[古賀英三郎]
『J・ラムネー著、山田隆夫訳『スペンサーの社会学』(1970・風媒社) ▽大河内一男他編『世界の名著36 コント/スペンサー』(1970・中央公論社)』

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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精選版 日本国語大辞典

しゃかいゆうきたい‐せつ シャクヮイイウキタイ‥【社会有機体説】
〘名〙 社会を一つの有機体と考えて、社会の構成・起源・発展を有機体の概念で説明しようとする社会理論。特に一九世紀初頭以後のヨーロッパで、近代自然法思想に対する反動として発達。フランスのオーギュスト=コント、イギリスのスペンサー、ドイツのリリエンフェルトらによって主張された。有機体説。〔現代語辞典(1923)〕

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

社会有機体説
しゃかいゆうきたいせつ
国家有機体説」のページをご覧ください

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