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着氷【ちゃくひょう】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

着氷
ちゃくひょう
icing
空気中の水蒸気水滴物体の表面に凍りつく現象。飛行中の航空機には過冷却した水滴が衝突して氷結する。プロペラ翼の前縁氷すると形が不整になって失速の恐れが,さらにエンジン気化器空気取入口に着氷するとエンジン停止の危険が生じる。また冬季の海上で,風浪により船体に海水が付着し凍ったものを海氷という。層状に重なり多量に付着するため,船の重心が上がり,転覆の危険がある。日本ではオホーツク海で,海氷による漁船の遭難が多い。送電線などに発生する電線着氷や雪の付着による電線着雪も,停電などの災害をもたらすことがある。

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デジタル大辞泉

ちゃく‐ひょう【着氷】
[名](スル)
空気中の水蒸気、または過冷却の水滴が、物体の表面に凍りつくこと。また、その氷。霧氷もこの一種。氷結。アイシング。「プロペラに着氷して失速する」
フィギュアスケートで、ジャンプの後、氷面に降り着くこと。

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世界大百科事典 第2版

ちゃくひょう【着氷 ice accretion】
大気中の水蒸気が物体に昇華したり,また主として過冷却雲粒や水滴が物体に付着し凍結してできた氷,およびその現象。したがって着氷には,そのでき方によって霧氷の過程をとるものと雨氷の過程をとるものがあるが,一般には後者の場合をいうことが多い。過冷却雲中を飛行中の航空機への着氷は,揚力やプロペラの効率を減じ,最も危険視されている(航空気象)。冬季の北洋での船体着氷は船の復原力を減じ,一瞬にして転覆沈没といった遭難をひき起こす。

出典:株式会社平凡社
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大辞林 第三版

ちゃくひょう【着氷】
( 名 ) スル
水蒸気や水しぶきなどが、機体や船体に凍りつくこと。また、その氷。アイシング。 「翼の表面に-する」
スケートで、ジャンプをした後に氷面に降り立つこと。

出典:三省堂
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日本大百科全書(ニッポニカ)

着氷
ちゃくひょう
icingice accretion
物体の表面に大気中の水分が凍りつく現象。樹木の枝につく場合は2種類に分類されている。一つは樹霜で、これは大気中の水蒸気が冷えた枝に昇華凝結したものである。多くは風の弱い晴天夜に放射冷却したとき発達し、樹霜そのものは細かな霜の結晶の集合である。機械的強度も付着力も弱いため、日が照ると消滅してしまう。もう一つは、大気中の過冷却した水滴が枝に衝突して凍結する場合、すなわち霧氷で、樹氷、粗氷、雨氷の3種に小分類される。衝突した過冷却水滴が次々と凍結してできるのが樹氷である。樹氷は多くの気泡を含むため白く強度も弱い。山形・宮城両県にまたがる蔵王(ざおう)山の「モンスター」や「エビのしっぽ」が樹氷の代表的な例である。衝突した過冷却水滴が凍りきらないうちに次の過冷却水滴が衝突するような場合、着氷体は透明な氷となり雨氷とよばれる。雨氷は枝にしっかりと凍りついた氷であるから、とれにくく強度も強い。雨氷と樹氷の中間が粗氷である。送電線、アンテナ、航空機、船体、などにつく着氷は大きな被害を及ぼすことがある。着氷防御法としては、物体に氷がつきにくい塗料や薬剤を塗ったり、ついた着氷を機械的に除去しやすくしたり、あるいは物体の表面を暖めたりなど種々の方法が実施されている。着雪は、降雪や吹雪(ふぶき)のとき雪が物体につく現象である。着雪に関しても、着氷と同じような対策が考えられている。[前野紀一]

船体着氷

船体への着氷は、外気に露出している船体、ハンドレール、ブルワーク、索具、アンテナ類などに海水の飛沫が凍り付くもので、着氷を除去しないと重心位置が上昇し、船体の復原力が低下する。そこへ強風や大波がくると突然転覆することもあり、海難原因の一つとして恐れられている。冬季、北海道など北国の気象官署では、着氷のおそれのある場合に「着氷注意報」を出して注意を喚起している。[半澤正男]

宇宙船体への着氷

着氷に関連する問題として、宇宙船スペースシャトル打上げの際、燃料タンクに付着した氷がはがれて宇宙船体の耐熱タイルが傷つけられたり、スペースシャトルからの廃液が氷結することなどがある。これらは前述の過冷却の水滴や海水飛沫によるものとは別の原因によるものであるが、氷が対象である点は同じといえよう。[半澤正男]

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精選版 日本国語大辞典

ちゃく‐ひょう【着氷】
〘名〙 大気中の物体に氷が付着すること。航空機の翼やプロペラに付着して失速の原因となったり、船舶では船体に付着し、重心を高くするため転覆の原因になったりすることがある。〔天気予報論(1946)〕

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