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相貌失認【そうぼうしつにん】

知恵蔵mini

相貌失認
人の顔を見てもその人が誰か認識しにくくなる脳障害脳障害による失認の一種。俗に失顔症とも呼ばれる。1947年、ドイツの神経学者Joachim Bodamerが、頭部外傷後に家族や友人の顔を認識できなくなった男性の症状を「相貌失認」との名称で報告したのを初めとする。先天性・後天性の別があり、先天性相貌失認の人口は2パーセントほどと考えられている。その場合、声や服、体格などを総合して人を判別することが生まれつきの習い性となるため、軽度の場合、障害と認められにくい。後天性相貌障害の場合、人間の顔を認識・識別する脳の側頭葉後頭葉に偏在する「顔領域」が、事故や病気などの理由により損傷を受けることにより人の顔の認識が困難となる。根本的な治療法はない。2013年5月、米国の俳優ブラッド・ピットが「相貌失認」の症状があることを告白した。
(2013-5-28)

出典:朝日新聞出版
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デジタル大辞泉

そうぼう‐しつにん〔サウバウ‐〕【相貌失認】
家族や友人などよく知っている人の顔を見ても、それが誰であるかわからない状態。ただし、声や体格、服装など顔以外の特徴によって人物を特定することができる。後頭葉から側頭葉にかけての障害によって起こる。

出典:小学館
監修:松村明
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世界大百科事典 第2版

そうぼうしつにん【相貌失認】

出典:株式会社平凡社
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日本大百科全書(ニッポニカ)

相貌失認
そうぼうしつにん
prosopagnosia
失認症のうちの視覚失認の一つ。prosopagnosiaはギリシア語の「prosopon(顔)」と医学用語の「agnosia(失認)」を合成したものである。脳損傷、とくに側頭葉に偏在する顔領域の認識機能の障害により、顔の輪郭や目・鼻・口など顔の構成要素は知覚できるが、全体としてその顔がだれの顔であるかを認識できない。また、家族や親族などよく知る人の顔が区別できない、発症後に初めて会った人の顔が何回見ても覚えられないといった症状が現れる。そのため失顔症の俗称もある。しかし、声や体型、服装や眼鏡など顔以外の特徴を代償的に知覚することで、人を識別していることも多い。したがって、先天的な相貌失認などは自覚されていないケースもあると考えられる。また、特定の人物だけは識別されるケースも報告されており、症状は障害の程度に応じてさまざまである。さらに遺伝的素因も指摘されているが、血縁者に既往がなく特定個人に障害がみられるケースもある。1947年にボダマーJoachim Bodamer(1910―1985)によりこの概念が提唱され、ほかの視覚失認と区別されることになった。[編集部]

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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