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生存権【せいぞんけん】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

生存権
せいぞんけん
right to life
人間が人間らしく生きる権利人間が生きることそれ自体は生命権の問題であるが,生存権は,一定の社会関係のなかで,健康で文化的な生活を営むことを内容とする権利である。より具体的には,人間には勤労,教育の機会が与えられ,各種の社会保障を通じて,健全な環境のもとで,心身ともに健康に生きる権利が与えられるのであり,その反面,国家には,そのような生活を国民に保障する義務が発生する。日本国憲法は,第 25条を中心にしてこの権利を保障している。

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デジタル大辞泉

せいぞん‐けん【生存権】
国民各自が人間らしく生きていくために必要な諸条件の確保を要求する権利。日本国憲法第25条は、これを保障している。

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世界大百科事典 第2版

せいぞんけん【生存権】
立法・行政を通じて国民が国家に対して自己の生存または生活のために必要な諸条件の確保を要求する権利をいう。生存権の考え方の萌芽はすでに市民革命期の憲法にみられた。フランスにおいて,1791年憲法は,〈捨子を養育し,病弱な貧者を助け,壮健にして仕事をもたない貧者に労働を与えるために,公的救済の一般的施設が設立され,組織される〉と規定しており,1793年憲法は,〈公的救済は,神聖な負債である〉と規定して,生活困窮者の生活を配慮する国家の義務を認めていた。

出典:株式会社平凡社
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大辞林 第三版

せいぞんけん【生存権】
国民が人間らしく生きるために必要な諸条件を国家に要求できる権利。日本国憲法は健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を定め、その実現にむけた国の努力義務を規定している。

出典:三省堂
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日本大百科全書(ニッポニカ)

生存権
せいぞんけん
生存または生活のために必要な諸条件の確保を要求する権利。これに類似することばとして生活権があるが、生活権は日常的な「生活」に関する権利であるのに対し、生存権は人たるに値する生活に関する権利で、法的に特定された意味をもち、社会権あるいは生存権的基本権の中心をなす権利である。
 資本主義の進展は、貧富の差を激化させ、無産者の生活苦を増大させる傾向を内包しているが、このような状況のもとで、いかにしてすべての国民に人間らしい生活を保障するかということが20世紀の国家が当面したもっとも基本的な問題の一つとなった。生存権に関する規定が人権宣言に登場してくるのは、このような課題にこたえるためであった。生存権を定めた憲法の著名な例はワイマール憲法(1919)であり、そこでは「経済生活の秩序は、すべての者に人間たるに値する生存を保障する目的をもつ正義の原則に適合しなければならない」(151条)と規定した。この憲法はその後人権宣言の典型とされ、生存権保障の思想は、とくに第二次世界大戦後、全世界に普及するようになり、日本国憲法も20世紀の資本主義憲法として生存権を規定している。すなわち、「すべての国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」(25条1項)というのがそれである。この規定は初め内閣草案にはなかったが、主として社会党の主張に基づいて衆議院の修正で加えられたものである。国民の生存権の内容は法律によって定められ、国民はその法律を根拠にして、国民の生存に対する国の給付義務の履行を国家に対し要求することができる。この種の法律には、生活保護法、雇用保険法などがある。
 そこでこれらの法律が、健康で文化的な最低限度の生活を満たすものでないと考えられたときに、憲法第25条を直接の根拠にして、それを要求できるのかどうか。このことが問題とされた有名な裁判事件として、朝日訴訟と堀木訴訟がある。最高裁判所は、それぞれの要求に対し、憲法第25条は国の義務を定めるにとどまり、個々の国民に対し具体的な請求権を認めたものではなく、生存権の実現は国会の裁量事項であるとして、その主張を棄却した。[池田政章]

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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精選版 日本国語大辞典

せいぞん‐けん【生存権】
〘名〙 生命あるものが生きようとする権利。特に、国民が、人間らしく生きてゆくために必要な諸条件の確保を、国に要求する権利。日本の憲法二五条は、これを保障している。〔国民経済講話‐乾(1917)〕
※海に生くる人々(1926)〈葉山嘉樹〉二七「生存権すら主張が出来ない」

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