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理想【りそう】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

理想
りそう
ideal
プラトンのイデアに由来し,具体的存在の原型,範型となるような完全性をそなえたもの。個物,関係,行為などについていわれ,意志の目指す目標となる。理想の概念を最初に掘下げて用いたカントにあっては,それは最も完全なものであり,経験によらない先天的な認識形式,すなわち理性概念をいう。価値概念であるから存在論と同時にもろもろの実践的学科,すなわち倫理学,美学 (特に芸術哲学) ,宗教学などで重要な働きをなす。

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デジタル大辞泉

り‐そう〔‐サウ〕【理想】
人が心に描き求め続ける、それ以上望むところのない完全なもの。そうあってほしいと思う最高の状態。「理想を高く掲げる」⇔現実
理性によって考えうる最も完全な状態。また、実現したいと願う最善の目標あるいは状態。

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監修:松村明
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世界大百科事典 第2版

りそう【理想】

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大辞林 第三版

りそう【理想】
考えうるかぎり最もすばらしい状態。最も望ましい姿。行動の目的となって現実に意味を与える。 ⇔ 現実 -の男性 -が高い
物や心の最も十全で最高の形態。ふつう現実的具体的なものの対極ないし究極として、知性ないし感情の最高の形態とされる。実現可能な相対的な理想と、到達不可能な絶対的な理想(神・永遠・最高善など)とに区別でき、後者は超越的・規制的なものであり真の理想といえる。 英語 idea の訳語。西周にしあまね利学(1877年)にあり、哲学用語として西周の造語と考えられる

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日本大百科全書(ニッポニカ)

理想
りそう
ideal
通常は「現実」に対置され、現実には存在しない超越的な規範や価値をさす語として用いられる。理想主義はそうした理想を追求するが、その際何を究極の理想とするかによってさまざまな立場に分かれる。たとえば、個人としての人格の完成を理想とする立場は白樺(しらかば)派風の理想主義であり、社会の完全な調和を理想とする立場は、ヒューマニズムや社会主義のうちにみいだされる。現実を絶対視する現実主義や、絶対的な価値の存在を否定するニヒリズムは、理想を空虚な観念として退ける傾向があるが、しかし、現実にそのままの姿では存在しない理想の実現を求めるのは人間だけに固有の事柄であり、広義での文化の原動力といえる。動物は固定した与えられた現実の機構にだけ従って動くが、人間は自らが構想した非現実的な理想に従って自らの行動を律し、また文化的創造を遂げる。とくに芸術や宗教において、理想の果たす役割は大きい。[宇都宮芳明]

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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精選版 日本国語大辞典

り‐そう ‥サウ【理想】
〘名〙
① (ideal の訳語) 哲学で、人間の理性と感情を十分に満足させる最も完全な状態。現実の状態の発展の究極として考えられた最高の形態。実現可能な相対的な究極状態と、実現不可能だがそれでも行為を促す絶対的な状態(神、最高善、永遠)の二つに分かれる。
※利学(1877)〈西周訳〉上「行己如人、愛鄰如己云者、在利家道徳、而為理想上極功
※当世文学の潮摸様(1890)〈北村透谷〉「愛恋の哲理を授ん、希臘の古哲学と欧米の新理想(リソウ)とを筆に任かせて示しやらん」
② (━する) 現実には実現されていないが、将来はこうありたい、また、当然そうあるべきだと思いえがくこと。また、思いえがく、望ましい完全な状態。
※詩文の感応力(1889)〈内田魯庵〉「彼の大アリオスト自身も其理想(リサウ)したるルージヤローの如く暫しは幻法の顕はしたる花園に遊び」
※恋慕ながし(1898)〈小栗風葉〉八「理想(リサウ)と実際と、所詮其衝突を免れぬのが人生の常とは謂ひながら」
[語誌](1)西周によって造られた訳語の一つと思われ、当初は①のように哲学用語として用いられた。
(2)哲学以外では、②のように明治一〇年代の終わり頃から文学理論を論ずる場で、「現実」に対する語として盛んに使用されるようになった。特に、明治二四年から翌二五年にかけての坪内逍遙と森鴎外との「没理想論争」は有名である。→没理想

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