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理想気体【りそうきたい】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

理想気体
りそうきたい
ideal gas
完全気体ともいう。現実には存在しない理想的な気体。理想気体は,ボイル=シャルルの法則状態方程式とし,内部エネルギー体積によらず温度だけの関数であり (ジュールトムソン法則) ,断熱変化に対してポアソンの法則に従うという重要な特性をもっている。統計力学的には,分子間の相互作用のない気体にあたる。実在の気体では,分子間の相互作用があるため,理想気体とは異なる性質をもつが,密度が十分に小さい希薄な気体は理想気体に近づく。しかし量子力学によれば,希薄な気体でも,十分に低温になると量子効果が働き,状態方程式はボイルシャルルの法則からはずれる。

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デジタル大辞泉

りそう‐きたい〔リサウ‐〕【理想気体】
ボイル‐シャルルの法則に完全に従い、分子間の相互作用を無視できる仮想の気体。実在の気体では、高温低圧のときにこれに近い。完全気体

出典:小学館
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世界大百科事典 第2版

りそうきたい【理想気体 ideal gas】
現実の気体が示す性質を抽象化し,その極限の形として思考上導入された気体。微視的にいえば,分子間に相互作用の働かない理想的な気体である。理想気体の性質として,(1)ボイル=シャルルの法則に従う,(2)内部エネルギーが温度だけの関数で体積には依存しない,(3)定積比熱定圧比熱が一定で温度には無関係であるなどがあげられる。ヘリウムアルゴンのような単原子気体,高温低圧下での水素酸素などは,近似的に理想気体の性質を示す。

出典:株式会社平凡社
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大辞林 第三版

りそうきたい【理想気体】
あらゆる状態で、ボイルシャルルの法則が成り立ち、内部エネルギーが体積には無関係で絶対温度だけの関数である仮想上の気体。実在の気体は十分希薄な状態では理想気体として扱うことができるが低温・高圧の条件下では理想気体からのずれが大きくなる。完全気体。

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日本大百科全書(ニッポニカ)

理想気体
りそうきたい
ideal gas
ボイル‐シャルルの法則に厳密に従う気体を理想気体という。このことから理想気体は次のような条件を満足させるものであることになる。〔1〕分子間相互作用がない、〔2〕単原子分子、〔3〕有限の大きさの分子を含まない、〔4〕内部エネルギーか温度のみの関数で密度によらない。
 実在の気体は多少ともこの条件から外れるが、いわゆる永久気体は理想気体に近いものといえる。実在気体も、高温、低密度条件下では理想気体からのずれは非常に小さくなる。[山崎 昶]

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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精選版 日本国語大辞典

りそう‐きたい リサウ‥【理想気体】
〘名〙 ボイル‐シャルルの法則が完全に適用されると仮定した気体。高温・低圧の気体がこれに近い。⇔実在気体

出典:精選版 日本国語大辞典
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化学辞典 第2版

理想気体
リソウキタイ
ideal gas

ボイル-シャルルの法則に従う気体で,分子間相互作用および気体分子自身の体積の容器の容積に対する割合が,ともに無視できるような状態にある気体をいう.したがって,液化しにくい気体がこの状態になりやすく,しかも同一気体においては,温度が高く,圧力が低いほどこの状態に近くなる.ボイル-シャルルの法則によれば,すべての気体について,圧力p,体積V,温度Tの間に

pV/T = 一定
の関係がある.一方,アボガドロの法則によれば,すべての気体は同じpVTでは同じ数の分子を含む.したがって,同じ1 mol の気体については

pVRT
の関係が成り立ち,比例定数Rは気体の種類に無関係な基本物理定数(気体定数)となる.n mol 気体については

pVnRT
これらの式を理想気体の(状態)式という.

出典:森北出版「化学辞典(第2版)」
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