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【キョウ】

デジタル大辞泉

きょう【狭〔狹〕】[漢字項目]
常用漢字] [音]キョウ(ケフ)(慣) [訓]せまい せばめる せばまる
間隔や範囲がせまい。「狭隘(きょうあい)狭軌狭義狭窄(きょうさく)狭小
心にゆとりがない。「狭量偏狭
[名のり]さ
[難読]狭霧(さぎり)狭山(さやま)狭間(はざま)

出典:小学館
監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
編集協力:田中牧郎、曽根脩
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さ【狭/小】
[語素]名詞に付いて接頭語的に用いられ、そのが狭いという意を表す。「―物」「―織り」

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せ【狭】
せまいこと。「…も狭に」の形で用いられる。
「山も―に咲けるあしびの悪しからぬ君をいつしか行きてはや見む」〈・一四二八〉

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大辞林 第三版

せ【狭】
は形容詞さし(狭)と同源
せまいこと。「…も狭に」の形で、狭くなるくらいいっぱいにの意で用いる。 山も-に咲けるあしびの/万葉集 1428

出典:三省堂
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精選版 日本国語大辞典

さ【狭】
〘語素〙 (名詞に付いて接頭語的に) そのものの幅が狭いことを表わす。「狭物(さもの)」「狭織(さおり)」など。

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さ・し【狭】
〘形ク〙 せまい。
※書紀(720)神武即位前戊午年(北野本室町時代訓)「其の路、狭(サク)(さかし)くして人、並行(なみゆ)くこと得す」
※万葉(8C後)五・八九二「天地は 広しと言へど 我がためは 狭(さく)やなりぬる」

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せ【狭】
〘名〙 (形容詞「さし(狭)」の「さ」と同源で、せまい状態をいう語か) せまいこと。せまいさま。「…も狭に」の形で、…もせまくなるほどに、…もいっぱいにの意で用いられる。
※万葉(8C後)八・一四二八「山も世()に 咲ける馬酔木の あしからぬ 君を何時しか 往きてはや見む」
※後撰(951‐953頃)羇旅・一三五九「水もせに浮きぬる時はしがらみのうちのとのとも見えぬもみちは〈伊勢〉」

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せ・し【狭】
〘形ク〙 せまい。窮屈である。せばし。多く、複合語「ところせし」、あるいは「…もせに」の形で用いる。→せ(狭)ところせし
[語誌]上代では「迫門(せと)」〔万葉‐三八七一〕のような熟語や「山も世(せ)に咲ける馬酔木」〔万葉‐一四二八〕のように「…もせに」の形で用いられるセが見られるだけで、形容詞セシは成立していなかったと思われる。「せまる(迫)」「せむ(攻)」「せく(塞)」などの動詞はこのセからの派生とされるが、形容詞セシも、後世、このセから派生したものであろう。ただし、上代から存在し広く使用された類義語「せばし」と競合したためか、「ところせし」の形で見られるにすぎない。

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せば【狭】
[1] 〘形動〙 (形容詞「せばい」の語幹から) 狭(せま)いさま。
※枕(10C終)二九四「墨のいと黒う、薄く、くだりせばに、裏表(うへ)かきみだりたるを」
[2] 〘名〙 「せばちりめん(狭縮緬)」の
※随筆・柳庵随筆(1819)八「諸布重宝記。縮緬〈六丈物、十丈物〉、〈略〉、狭十丈物〈同〉、唐縮緬」

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せば・い【狭】
〘形口〙 せば・し 〘形ク〙 (「せまい(狭)」の古い形)
※書紀(720)天智元年一二月(北野本訓)「山(さか)しくして谿隘(セハケレ)ば守りて攻め難き故なり」
※枕(10C終)一八四「登花殿の御前は立蔀ちかくてせばし」
※俳諧・続猿蓑(1698)夏「せばきところに老母をやしなひて」
※宇津保(970‐999頃)楼上上「すべて御心せばくおもほせばなりけり」
せば‐が・る
〘自ラ四〙
せば‐げ
〘形動〙
せば‐さ
〘名〙
せば‐み
〘名〙

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せば‐ま・る【狭】
〘自ラ五(四)〙 狭くなる。間隔がつまる。小さくなる。〔詞葉新雅(1792)〕
※金毘羅(1909)〈森鴎外〉「低い松の並んだ丘陵が、蹙(セバ)まっては又開いたりするのが」

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せば‐める【狭】
〘他マ下一〙 せば・む 〘他マ下二〙
① 広がりを狭くする。間隔をつめる。へだたりを少なくする。
※観智院本唐大和上東征伝院政期点(1150頃)「紫緋、城邑に満つ。居、側(かたはら)に逼(セハム)
※吾輩は猫である(1905‐06)〈夏目漱石〉一「吾輩の昼寝の時間も狭められた様な気がする」
② 苦しめる。迫害する。また、肩身の狭いおもいをさせる。
※曾我物語(南北朝頃)八「先祖の所領拝領の上は、祐経にせばめられ、おもひながらぞ候らん」
※浄瑠璃・博多小女郎波枕(1718)下「ひろいせかいにせばめられ、所の住居もならぬ様に身を持なし」

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せま・い【狭】
〘形口〙 せま・し 〘形ク〙 (「せばい」の変化したもの)
① 空間の余裕がなく小さい。広くない。また、物と物との間隔、幅が小さい。
※前田本下学集(室町末)「琴〈略〉 天地四方也前広後狭(セマシ)
※俳諧・曠野(1689)三「かやり火に寐所せまくなりにけり〈杏雨〉」
② 範囲が小さい。範囲が限られている。
※詩辨(1891)〈内田魯庵〉「支那人が詩と云ひ本邦人が歌と云ふもの極めて狭(セマ)き意にして広意のポエトリイと同じからねば」
③ ものの見方、考え方にゆとりがない。度量が小さい。視野などがひらけていない。
※洒落本・寸南破良意(1775)髪結「せまへ事をいふのウ、何んぼ此土地だって」
※吃逆(1912)〈森鴎外〉「どうもそれでは、考が狭(セマ)いやうだ」
[語誌]上代には「せまし」「せばし」は見えず、「せし」「さし」が用いられている。「せし」と「さし」とは、アクセントに問題はあるが、母音交替した語だとされる。「さし」は語幹用法が多く、形容詞としての用例は少ない。「せし」も上代は「…もせに」の形だけで、中古には「ところせし」という複合形で用いられるだけである。形容詞としては「せばし」が広く用いられたが、次第に「せまし」にとって代わられる。
せま‐が・る
〘自ラ五(四)〙
せま‐げ
〘形動〙
せま‐さ
〘名〙

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せばし【狭】
〘形シク〙 ⇒せばい(狭)

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せま・し【狭】
〘形ク〙 ⇒せまい(狭)

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