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狂句【きょうく】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

狂句
きょうく
(1) 俳諧が本来滑稽とするところから,俳諧を連歌に対して卑下していう。「かれを好むこと久し」 (松尾芭蕉笈の小文』) 。 (2) 川柳別称。前句付から付句が独立して一句立となったとき,この文芸形式について川柳の名が一般化しない頃,狂体の発句味で狂句といった。 (3) 川柳のうち,化政期以後大衆に迎合して,洒落,地口など知的遊戯に堕したものについていう。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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デジタル大辞泉

きょう‐く〔キヤウ‐〕【狂句】
無心連歌のこと。
松尾芭蕉の俳諧で、風狂の精神に基づく自由闊達で洗練された句。
川柳

出典:小学館
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世界大百科事典 第2版

きょうく【狂句】
たわぶれまたは滑稽の句の意。早くは,二条良基の《筑波問答》に連歌の風体を分類し,中に〈狂句〉の1体が認められ,芭蕉にも〈かれ狂句を好むこと久し〉(《の小文》)や〈狂句こがらしの身は竹斎に似たる哉〉とあり,俳諧と同義,もしくは物に興じた発句の意に使用された。しかし狭義では,初代川柳時代の作品を〈古川柳〉とし,2世以後の旧派作品を狂句と呼ぶ習慣ができている。1824年(文政7)には,4世川柳が,従来の〈前句〉のが単独17音句には合わないので〈俳風狂句〉と称してみずから元祖を名のり,次いで5世が,1841年(天保12)に〈柳風狂句〉と改称した。

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日本大百科全書(ニッポニカ)

狂句
きょうく

広義には戯れまたは滑稽(こっけい)な句の意であるが、狭義には川柳(せんりゅう)の別称。4世川柳が文政(ぶんせい)年中(1818~30)に「俳風狂句」と称したのが最初。それまでは適当な名称がなく、「川柳の選」「川柳点」などといって人名と紛らわしいので、考えついたものである。5世川柳は「柳風(りゅうふう)狂句」と変え、のちにはただ「狂句」とよばれてたとえば『狂句うめ柳』という川柳集もある。その後、川柳と狂句は並行的に用いられ、明治末になって文学史的には「川柳」で統一されたが、一般には「狂句」がいつでも用いられた。

 なお別に、初期の古川柳の新鮮な味わいに対して、末期川柳にある卑俗さや技巧過多を「狂句」とよんで非難する使い方が一時期あったがいまはほとんど用いられない。

[浜田義一郎]

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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精選版 日本国語大辞典

きょう‐く キャウ‥【狂句】
〘名〙 構想や内容が滑稽な詩句。
(イ) 狂気じみた詩句。自らの詩句を謙遜し、あるいは自嘲的にいう。
※本朝無題詩(1162‐64頃)五・秋日即事〈藤原通憲〉「等閑狂句人知否、刻燭賦之未吟」
(ロ) 連歌で、有心(うしん)に対して無心(むしん)の連歌。
※連理秘抄(1349)「狂句 是はさだまれる法なし。只こころききて興あるやうにとりなすべし」
(ハ) 俳諧で、滑稽な技巧を駆使している句。とくに、松尾芭蕉が称したもので、風狂の精神に基づく自由闊達で洗練された俳諧、または、その句。
※かた言(1650)五「玄旨法印の御狂句(キャウク)に よしやふれ麦はあしくと華の雨 とのたまはせしこそおかしけれ」
※俳諧・冬の日(1685)「狂句こがらしの身は竹斎に似たる哉〈芭蕉〉 たそやとばしるかさの山茶花〈野水〉」
(ニ) 狂詩のこと。
※評判記・野郎大仏師(1667‐68)序「腹のかわのよりてもつかぬ狂句と、引もなをされぬこしおれを」
(ホ) 特に、川柳(せんりゅう)の異称。
[補注]雑俳では、四世川柳(眠亭賤丸、文政七年川柳を襲名)が俳風狂句、五世川柳(醒斎佃、天保八年襲名)が柳風狂句の称を用いたので、(ホ)のように川柳一般を指すようになった。

出典:精選版 日本国語大辞典
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