Rakuten infoseek

辞書

物部氏【もののべうじ】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

物部氏
もののべうじ
古代の大豪族。古くから大伴氏と並んで大和朝廷の軍事,刑罰を司った。5世紀頃から大伴氏とともに大連となり,大伴氏失脚以後は,大臣蘇我氏と並んで朝政を牛耳った。崇仏の可否をめぐって蘇我氏一派と争って敗れ,物部氏の宗家は滅びた。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
Copyright (c) 2014 Britannica Japan Co., Ltd. All rights reserved.
それぞれの記述は執筆時点でのもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

世界大百科事典 第2版

もののべうじ【物部氏】
古代の有力氏族。姓(かばね)は連(むらじ)で,軍事・警察のことをつかさどる物部伴造(とものみやつこ)。造(みやつこ),首(おびと)などの姓をもつ配下を従え〈物部八十氏〉とも称された。祖神を饒速日(にぎはやひ)命と伝え,布都御魂(ふつのみたま)をまつる石上(いそのかみ)神宮氏神社とする。物部氏が軍事・警察の任務についていたことを示す伝承には,(1)雄略天皇13年3月,物部目大連が采女(うねめ)を奸した歯田根命の罪を責める任務を命じられたこと,(2)雄略天皇18年8月,物部菟代(うしろ)宿禰と物部目連が伊勢の朝日郎(あさけのいらつこ)を征討したこと,(3)継体天皇9年2月,物部至至(ちち)連が百済に遣わされ水軍500を率いて帯沙江(たさのえ)に至ったこと,(4)継体天皇22年11月,大将軍の物部大連麁鹿火(あらかび)が筑紫国造磐井と交戦して平定したこと,などがある。

出典:株式会社平凡社
Copyright (c) Heibonsha Limited, Publishers, Tokyo. All rights reserved.

日本大百科全書(ニッポニカ)

物部氏
もののべうじ
古代の有力氏族。連(むらじ)を姓(かばね)とするが、684年(天武天皇13)朝臣(あそみ)の姓を賜った。6世紀を中心とする氏姓制の時代には、物部および物部を管掌する物部首(おびと)、物部造(みやつこ)など多数の同族関係の氏族を率いて、「物部の八十(やそ)氏」と称され、大和朝廷(やまとちょうてい)の軍事・警察のことをつかさどる強大な伴造(とものみやつこ)氏族であった。一方、祖の伊香色雄(いかがしこお)が神への捧(ささ)げ物を分配するなどの伝承もあり、祭祀(さいし)にもかかわる氏族であった。河内(かわち)(大阪府)へ天下ったという饒速日命(にぎはやひのみこと)を始祖とする。大和の石上神宮(いそのかみじんぐう)(奈良県天理市)を氏神とするが、もと大和川下流の河内国渋川郡付近の地を本拠とし、のち大和へ進出したのであろう。その活動が史実としてほぼ確かになるのは、雄略(ゆうりゃく)朝の物部目(め)あたりからで、継体(けいたい)朝の麁鹿火(あらかび)が大連となったのは事実と思われる。麁鹿火は筑紫国造(つくしくにのみやつこ)磐井(いわい)を滅ぼすのに功があり、欽明(きんめい)朝に尾輿(おこし)、敏達(びだつ)・用明(ようめい)朝に守屋(もりや)が大連となり、大臣の蘇我(そが)氏と並び、6世紀の朝廷に勢力があった。6世紀末、仏教受容の問題から蘇我氏との対立が激しくなり、587年(用明天皇2)に守屋は蘇我馬子(うまこ)と戦って滅びた。以後勢力が衰えるが、近江(おうみ)朝廷では物部麻呂(まろ)が弘文天皇(こうぶんてんのう)の側近に侍し、天武(てんむ)朝の朝臣賜姓ののち氏を石上(いそのかみ)に改めて元明(げんめい)朝には左大臣となり、奈良時代後期には石上宅嗣(やかつぐ)が知られる。[直木孝次郎]

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの解説は執筆時点のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

精選版 日本国語大辞典

もののべ‐し【物部氏】
上代、氏族の一つ。姓(かばね)は連(むらじ)で、軍事・警察・裁判をつかさどる伴造(とものみやつこ)として朝廷に奉仕した。饒速日命(にぎはやひのみこと)の子孫と称し、天皇の親衛軍を率い、大伴氏とともにさかえたが、六世紀の中ごろ、仏教の普及に反対し、族長の大連(おおむらじ)であった守屋(もりや)が蘇我氏と皇族の連合軍と戦って敗れ、そのために滅亡した。畿内の河内国渋川(大阪府八尾市西部)を本拠とし、全国に八十物部(やそもののべ)と称されるほどの同姓氏族ないしは隷属民をもっていた。

出典:精選版 日本国語大辞典
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

物部氏」の用語解説はコトバンクが提供しています。

物部氏の関連情報

他サービスで検索

(C)The Asahi Shimbun Company /VOYAGE MARKETING, Inc. All rights reserved.
No reproduction or republication without written permission.