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熊野【くまの】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

熊野
くまの
紀伊半島南部,牟婁 (むろ) 地方の総称。古くは,熊野国といい,大化改新の際,紀伊国に属した。現在,和歌山,三重両県にまたがり,大塔山脈を境に,東を奥熊野,西は口熊野という。熊野本宮,新宮那智の3社,いわゆる熊野三山は,元来,険路が多く,京都との関係が疎遠で,経済的に弱体であったが,これを補うため積極的な宣伝活動を始め,御師先達 (おしせんだつ) 制度などで,古代末期,院や貴族の参詣を得ることに成功し,中世には多数の武士を招き,「熊野詣で」といって,全国の代表的な参詣地となった。別当の勢力は強く,水軍をもち,熊野海賊の名をはせた。山中は温暖湿潤のため,良質の杉,ひのきを産し,木材は熊野川の水流を利用して新宮で集散される。

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熊野
くまの
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熊野
ゆや
(1) 曲名。「遊屋」「湯谷」とも書く。三番目物。作者未詳。平宗盛は遠江 (とおとうみ) の国池田の宿の長者熊野を都にとどめて寵愛する。母が病気のため熊野はいとまを請うが許されず,花見に連れ出される。花見の宴で舞った熊野は老母を思う和歌を詠み,それに感動して宗盛はいとまを与えた。『松風』とともに人気のある曲で,宗盛の館から今熊野への長い道行が珍しい。 (2) 山田流箏曲の曲名。奥歌曲。山田検校作曲。『小督』『葵の上』『長恨歌』とともに,四つ物の一つ。詞章は能の『熊野』のクセ以下の部分による。かつてはサシの部分を冒頭に付けていたが現行しない。合の手には鼓の手を取入れてあり,謡曲ふうの旋律もみられる。熊野と知盛の問答の歌い分け,緩急の変化など,はなやかな曲調に人気がある。箏は半岩戸調子から雲井調子。三弦は低二上りから三下り。なお,河東節的な節扱いも随所にみられる。このほか,(2) を移して作られた河東節や,長唄などがある。

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デジタル大辞泉

くまの【熊野】
和歌山県の東牟婁(ひがしむろ)・西牟婁両郡および三重県の南牟婁・北牟婁両郡一帯の称。森林が多く、製材業が盛ん。古来、熊野三山信仰の地。
三重県南部の市。熊野灘に面する。中心の木本(きのもと)は製材業・漁業が盛ん。景勝地「鬼ヶ城」がある。平成17年(2005)11月、紀和町と合併。人口2.0万(2010)。

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ゆや【熊野/湯谷】
謡曲。三番目物平宗盛の愛人熊野は、東国にいる重病の母を見舞うために帰国を願うが許されず、花見の供を命ぜられる。花見の宴で、母を案じる熊野の歌をきいた宗盛は哀れを感じて帰国を許す。
箏曲(そうきょく)。山田流。山田検校作曲。歌詞はの後半からとったもの。
三島由紀夫の戯曲。をモチーフとする1幕の近代劇。昭和34年(1959)「声」誌に発表。初演は昭和42年(1967)、堂本正樹の演出による。「近代能楽集」の作品のひとつ。

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世界大百科事典 第2版

くまの【熊野】
紀伊半島南部一帯をいい,現在の和歌山,三重,奈良の3県にまたがる。紀伊国牟婁(むろ)郡(明治初年に東西南北の4郡に分割)がほとんどであるが,大和国吉野郡南部を含めることもあった。クマノとは霊魂の籠(こも)る地との意味があるらしく,早く《日本書紀神代巻に,伊弉冉(いざなみ)尊が火神を生むとき灼(や)かれて死んだので,紀伊国の熊野に葬ったとある。やがてこの地に熊野三山と称される霊場が開かれると,神秘的な伝承が数多く発生し,死者の霊は遠隔の地からもこの熊野へ行くものだとか,熊野へ行けば死者の霊に会えるとかの信仰を生んだ(熊野信仰)。

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ゆや【熊野】
平家物語》巻十〈海道下〉に登場する遠江池田の宿(しゆく)の遊女の長の名。平重衡(しげひら)が捕らえられて関東に下る途中この宿に泊まり,その長の娘の侍従という女から歌を贈られるが,その女は,兄宗盛に召されたことのある海道一の歌人であった。これを原拠とし,その女の名を熊野とした能,およびこれに基づく近世邦楽がある。(1)能 喜多流は〈湯谷〉と書く。三番目物鬘物かつらもの)。作者不明。シテは熊野。遠江池田の宿の長の熊野は,平宗盛(ワキ)の側に仕えて,久しく都住いだった。

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大辞林 第三版

くまの【熊野】
紀伊半島南部、熊野灘沿岸の地域。狭義には熊野川流域の熊野三山を中心とする地域。
三重県南部、熊野灘に面する市。木材の集散地。那智黒なちぐろを特産。
広島県南西部、安芸あき郡の町。広島市と呉市との間に位置。熊野筆を特産。

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日本の地名がわかる事典

〔地域名〕熊野(くまの)

和歌山県南東部から三重県南部にかけての地域名。
熊野三山(国指定史跡)があり、霊地として古来より熊野参詣が盛ん。熊野参詣道は国の史跡に指定。いずれも紀伊山地の霊場と参詣道として2004年(平成16)にユネスコの世界遺産に登録されている。

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〔和歌山県〕熊野(いや)

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〔宮城県〕熊野(くまの)

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〔愛知県〕熊野(くまの)

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精選版 日本国語大辞典

くまの【熊野】
[1]
[一] 紀伊半島の南部、熊野川流域と熊野灘に面する一帯の地域名。三重・和歌山両県にまたがり、旧牟婁(むろ)郡域に相当。古代からの霊験の地で熊野三社や那智滝など名勝が多い。
※古事記(712)中「此の時熊野の高倉下〈此は人の名〉、一ふりの横刀(たち)(も)ちて、天つ神の御子の伏したまへる地に到りて献りし時」
[二] 三重県南部にある地名。熊野灘に面する。古くは熊野三山の神領地。木材の集散地として知られ、製材業、暖地園芸農業、漁業がさかん。鬼ケ城の奇勝を含む熊野浦、熊野川支流の北山川は吉野熊野国立公園の一部。那智黒特産昭和二九年(一九五四)市制。
[四] 京都府の北西端にあった郡。平成一六年(二〇〇四)京丹後市の成立で消滅。〔二十巻本和名抄(934頃)〕
[五] 島根県松江市南部の地名。出雲国一の宮熊野神社がある。
[2] 〘名〙 「くまのずみ(熊野炭)」の略。
※雑俳・川柳評万句合‐明和七(1770)義一「かけ鯛をあげて熊野とぶちまける」

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くまの【熊野】
姓氏の一つ。

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歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典

熊野
〔長唄〕
ゆや
歌舞伎・浄瑠璃の外題。
作者
竹柴其水
演者
杵屋六四郎(3代)
初演
明治37.5(東京・明治座)

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熊野
(別題)
ゆや
歌舞伎・浄瑠璃の外題。
元の外題
生人形花洛名所
初演
明治4.6(東京・中村座)

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