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煉獄【れんごく】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

煉獄
れんごく
purgatorium; purgatory
浄罪界ともいう。キリスト教において神により罪をゆるされとされたが,その罪の償いをまだ終っていない死者霊魂が死後至福の状態に導かれるまで,残された償いを果すためにおかれると信じられる苦しみの状態。この状態にある死者のために祈ることが可能であり,またよいこととされる。ダンテの『神曲』第2編はこの信仰に基づく。この教義についてはカトリック神学者間にも解釈上の問題があり,プロテスタントでは概して煉の存在を否定している。

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煉獄
れんごく
Purgatory
アイルランドの詩人ウィリアム・バトラー・イェーツ詩劇。1幕。1938年執筆,1939年死後出版。同 1939年8月アビー劇場初演廃墟となった荘園にやってきた旅の乞食父子の前に,の娘が馬丁に恋をして彼を初めて寝室に迎えた悔恨の夜の情景が幻となって現れる。老乞食は 2人の間に生まれた息子で,16歳のとき,家産を蕩尽した無頼の父を殺して逃亡したのだった。そして 50年後のいま因縁の地で,もらいの分け前のことで 16歳の息子と争い,これを殺してしまう。生と死の輪廻の世界を描いた作品。

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デジタル大辞泉

れん‐ごく【×煉獄】
カトリックの教理で、小罪を犯した死者の霊魂が天国に入る前に火によって罪の浄化を受けるとされる場所、およびその状態。天国と地獄の間にあるという。ダンテが「神曲」中で描写

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世界大百科事典 第2版

れんごく【煉獄 purgatory】
キリスト教会の教義において,小罪を犯し地獄に行くまでに至らないがすぐには天国へ行けない霊魂が,苦しみを受けながら浄化され最後の審判を待つとされる場所,およびその状態。〈煉獄〉というラテン語purgatoriumはpurgare(〈浄化する〉の)に由来し,浄罪界とも訳す。ドイツ語でいうFegefeuerは〈浄めの火〉の意。聖書には煉獄について明示した記述はないが,旧約外典の《マカベア書》や,新約の《マタイによる福音書》《ルカによる福音書》などの解釈を根拠に,アウグスティヌス,グレゴリウス1世らラテン教父によって唱えられた。

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大辞林 第三版

れんごく【煉獄】
カトリック教会の教義で、天国と地獄の間にあり、死者の霊魂が天国に入る前に火によって罪を浄化されると考えられていた場所。

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日本大百科全書(ニッポニカ)

煉獄
れんごく
purgatoriumラテン語
カトリックの教義で、小罪を犯した死者の魂がその浄(きよ)めを受けるために赴く場所。パラダイス、地獄、幼児の辺獄、父祖たちの辺獄などと並ぶ五つのなかの一つ。死後の浄化の信仰は、プラトン、ベルギリウスなどにも言及され、早くから知られていたが、アウグスティヌスほかの教父を通じ、しだいに教義ならびに典礼(死者のための祈りやミサ)として定着をみるに至った。ルターやカルバンらはこれを退けたが、彼らの主張に対抗してトレント公会議(1545~63)で最終的に教義化がなされた。ダンテの『神曲』はその芸術的描写として有名である。[田丸徳善]

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精選版 日本国語大辞典

れん‐ごく【煉獄】
〘名〙 ローマ‐カトリックの教理で、小罪を犯した死者の霊魂が天国に入る前に火によって浄化されるといわれている所。天国と地獄の間にあるという。また、苦しみを受ける場所のたとえ。
※手紙(1912)〈里見弴〉一「彼が父母の附き添として他動的に去った東京は、実は彼にとっての煉獄であった」

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