Rakuten infoseek

辞書

烏帽子折【エボシオリ】

デジタル大辞泉

えぼしおり【烏帽子折】[曲名]
謡曲。四番目物金春(こんぱる)以外の各流。宮増(みやます)作で、義経記などに取材。牛若丸が鏡の里の烏帽子折の家で元服し、夜盗熊坂長範を退治する。

出典:小学館
監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
編集協力:田中牧郎、曽根脩
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

世界大百科事典 第2版

えぼしおり【烏帽子折】
(1)幸若舞曲の曲名作者,成立年次不詳。題名の初出は1551年(天文20)(《陰徳太平記》),上演記録の初出は63年(永禄6)(《言継卿記》)。鞍馬を出た牛若丸は金売吉次一行に加わって東国に下る途中,鏡宿で烏帽子を折らせるが,烏帽子折職人の妻が父義朝の郎等鎌田正清の妹であった。その夜,牛若はひとりで元服する。その後,青墓の宿に泊まるが,宿の長者は義朝の妾満寿で,牛若の吹いたのことから用明天皇草刈笛の由来を語り,牛若を義朝をまつる光堂に案内する。

出典:株式会社平凡社
Copyright (c) Heibonsha Limited, Publishers, Tokyo. All rights reserved.

日本大百科全書(ニッポニカ)

烏帽子折
えぼしおり
能の曲目。四番目物。観世、宝生(ほうしょう)、金剛、喜多四流現行曲。宮増(みやます)の作。金売り吉次(きちじ)(ワキ)一行を襲う熊坂長範ら群盗と戦う牛若丸(子方)を後段に、前段では牛若と源義朝(よしとも)の遺臣の烏帽子屋夫婦との出会いが描かれる。場面が22場に変化する劇的な能で、世阿弥(ぜあみ)の幽玄能の主張の一方に、こうした作品がつくられていたのである。間狂言(あいきょうげん)の盗賊の手下たちもユニークな役どころ。シテは前段では烏帽子屋の亭主となり、後段では大太刀(おおだち)を佩(は)いた熊坂に扮(ふん)する。前後の軸となって活躍する牛若も大役で、子方卒業の曲ともされている。[増田正造]

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの解説は執筆時点のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

精選版 日本国語大辞典

えぼし‐おり ‥をり【烏帽子折】
[1] 〘名〙 (烏帽子は上部を折り曲げて作るところから「折る」という) 烏帽子を作ること。また、その職人。
謡曲・烏帽子折(1480頃)「このあたりに烏帽子折りは候はぬか」
[2]
[一] 謡曲。四、五番目物。観世・宝生・金剛・喜多流。宮増作か。古名「現在熊坂」か。奥州に下る途中の牛若丸を扱ったもので、前場でその元服を、後場では盗賊熊坂長範を討ったことを描く。「熊坂」とは類似曲。
[二] 幸若舞。謡曲の「烏帽子折」「熊坂」と近似した内容。古浄瑠璃「牛王(ごおう)の姫」や、近松の「源氏烏帽子折」「用明天皇職人鑑」をはじめ、近世の浄瑠璃や歌舞伎に影響を与えた。

出典:精選版 日本国語大辞典
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

烏帽子折」の用語解説はコトバンクが提供しています。

烏帽子折の関連情報

他サービスで検索

(C)The Asahi Shimbun Company /VOYAGE MARKETING, Inc. All rights reserved.
No reproduction or republication without written permission.