Rakuten infoseek

辞書

溶血【ようけつ】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

溶血
ようけつ
hemolysis
赤血球が崩壊してヘモグロビンが血球外に溶出する現象。ヘモグロビン暗赤色をしていて,鉄を含んだ色素ヘムと,蛋白質のグロビンが結合したもので,体内で酸素を運ぶ役目をしている。溶血の起ったことは,不透明な赤血球浮遊赤色透明な液に変るので,容易にわかる。溶血には,溶血素作用による抗原抗体反応の特異的な溶血 (普通これを溶血反応という) と,熱,酸などによる物理的,化学的な原因で起る非特異的な溶血がある。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
Copyright (c) 2014 Britannica Japan Co., Ltd. All rights reserved.
それぞれの記述は執筆時点でのもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

デジタル大辞泉

よう‐けつ【溶血】
赤血球のが破れて、中のヘモグロビンが流出する現象。赤血球と抗体との反応補体が加わることによって生じ、また機械的刺激蛇毒などの化学物質浸透圧低下などで起こる。

出典:小学館
監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
編集協力:田中牧郎、曽根脩
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

栄養・生化学辞典

溶血
 赤血球からヘモグロビンが外へでる状態で,通常は赤血球が破壊されることによって起こる.赤血球の寿命がきた場合,異常な抗原抗体反応.ヘビ毒に接した場合などに起こる.

出典:朝倉書店
Copyright (C) 2009 Asakura Publishing Co., Ltd. All rights reserved.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

世界大百科事典 第2版

ようけつ【溶血 h(a)emolysis】
血液中の赤血球膜がなんらかの原因で穴があいたり,極度の伸展損傷のため破れ,内部にあるヘモグロビンが流出する現象。生理食塩水等に浮遊させた赤血球の全部が溶けると,不透明で白っぽい赤色を示す浮遊液は赤インキ状の透明な液となり,肉眼的にもよくわかるが,溶血の度合が50~60%以下のときはそのままではわかりにくい。このときでも液を遠心して血球成分を沈殿させると赤色透明の上澄みが得られ,溶血は検出できる。また,この上澄みについて分光光度計を用いてヘモグロビンの量を光学的に測定することにより,溶血の度合を知ることができる。

出典:株式会社平凡社
Copyright (c) Heibonsha Limited, Publishers, Tokyo. All rights reserved.

大辞林 第三版

ようけつ【溶血】
赤血球の膜が破れるなどして、ヘモグロビンが血球外に出る現象。溶血素の作用による抗原抗体反応によるほか、浸透圧の低下、ある種の細菌の分泌する毒素、薬剤など、種々の要因で起こる。溶血現象。溶血反応。

出典:三省堂
(C) Sanseido Co.,Ltd. 編者:松村明 編 発行者:株式会社 三省堂 ※ 書籍版『大辞林第三版』の図表・付録は収録させておりません。 ※ それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

日本大百科全書(ニッポニカ)

溶血
ようけつ
血液中の赤血球が崩壊してヘモグロビンが流出すること。健康人の赤血球は、産生されてから120日経過すると、その代謝が衰弱して寿命が尽きる。そして、両側がへこんだ特有の板状の形が失われ、球状に変化した球状赤血球が、主として脾臓(ひぞう)の中に存在する大貪食(どんしょく)細胞(マクロファージ)にとらえられて破壊される。この際分解されて遊離した鉄、アミノ酸はふたたび利用される。またポルフィリン系物質(ビリベルジン)は間接型ビリルビンとなって肝臓を通り、直接型ビリルビンになって胆汁中に排泄(はいせつ)され、十二指腸に分泌されて脂肪の消化を助けたのち、糞尿(ふんにょう)中に排泄されていく。すなわち、生体内で寿命の尽きた赤血球はマクロファージ内で溶血するが、そのときに分解された物質はすべて再利用される。
 血管から体外に取り出された赤血球は、凝固しないように抗凝固剤を加え等張溶液内に入れておくと、24時間経過してもなお崩壊しないが、低張液内では膨化し、高張液内では萎縮(いしゅく)して崩れ、溶血をおこす。溶血をおこすと、遠心沈殿して得た上澄み中にヘモグロビンが認められる。これを利用して、赤血球の浸透圧抵抗(脆弱(ぜいじゃく)性)の大小を測定することができる。あるいは、溶血テストとして用い、ブドウ糖を添加したうえでの反応で、赤血球における解糖系の異常の有無を知ることもできる。溶血が大量におこると溶血性貧血が発生する。この際には、鉄、アミノ酸は再利用されるが、ビリルビンのほうは過剰になって肝臓で抱合され、胆汁に排泄される量も限界があるために、間接型ビリルビンのままで血中にたまってしまう。これが溶血性黄疸(おうだん)である。この場合、尿中、糞中に大量のウロビリン体がみられるが、ビリルビン尿はみられない。溶血が軽いと、間接型ビリルビンは肝臓で代謝されて黄疸はおこらないし、また貧血も赤血球の産生で補われて発生しない。この場合には赤血球の寿命を測定して決める。[伊藤健次郎]

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの解説は執筆時点のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

精選版 日本国語大辞典

よう‐けつ【溶血】
〘名〙 赤血球の細胞膜がこわれて、中身のヘモグロビンが外にでてくる現象。

出典:精選版 日本国語大辞典
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

溶血」の用語解説はコトバンクが提供しています。

溶血の関連情報

他サービスで検索

(C)The Asahi Shimbun Company /VOYAGE MARKETING, Inc. All rights reserved.
No reproduction or republication without written permission.