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混同【こんどう】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

混同
こんどう
Konfusion; merger
民法上の用語で,対立する法律的地位が同一人に帰属することをいう。混同には物権の混同 (民法 245) と債権の混同 (520条) とがあるが,前者は,たとえば地上権者が土地所有権を取得した場合などがこれにあたり,また後者は,たとえば債権者が債権上の債権質権を取得した場合などがこれにあたる。いずれの場合にも,これによって権利 (設例では地上権または債権質権) は消滅する。混同が権利消滅原因となるのは,この場合,相対立する権利の存続を認めることが無意味であり,不必要だからである。

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デジタル大辞泉

こん‐どう【混同】
[名](スル)
区別しなければならないものを同一のものとして扱うこと。「公私を混同する」
まじり合って一つになること。
「体面を全うして改革家の党に―せんと欲する者もあり」〈福沢文明論之概略
相対立する二つの法律的地位が同一人に帰すること。債権債務とが同一人に帰したときなど、物権・債権の消滅の原因となる。

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世界大百科事典 第2版

こんどう【混同 merger】
法律用語。相対立する二つの法律上の地位が同一人に帰すること。私法上の関係において物権あるいは債権の消滅原因の一つとして意味をもつ。すなわち,同一の物について所有権とその他の物権が同一人に帰した場合,たとえば,A所有の土地に地上権を有し家屋を建てて住んでいるBがAからその土地所有権を譲り受けるとか,抵当権者Bが相続により抵当目的物の所有権を取得したなどの場合,Bにとって地上権,抵当権を存続させる意味はなくなるから,法は,このような地上権,抵当権は所有権との混同により消滅するとしたのである(民法179条1項)。

出典:株式会社平凡社
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大辞林 第三版

こんどう【混同】
スル
区別しなければならないものを同じものとして扱うこと。 公私を-する
混じりあって一つになること。混ぜて一つにすること。 其の知識自ら融会-す/明六雑誌 29
相対立する二つの法律上の地位が同一の人に帰すること。例えば、相続などの法的原因により債権者と債務者とが同一人になるなど。物権・債権とも消滅の原因となる。

出典:三省堂
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日本大百科全書(ニッポニカ)

混同
こんどう
同一の物につき所有権と他の物権が同一人に帰したときに、その物権が消滅することを混同という(民法179条1項本文)。たとえば、父が所有する土地について子が地上権を有していたところ、父が死亡して前記の子が唯一の相続人となったときには、子が土地の所有権を取得することになるので、子が自分の土地に地上権をもち続けることは無意味であるから、地上権は消滅する。しかし第三者の権利を害することができないので、その物またはその物権が第三者の権利の目的であるときは、この限りでないとされる(同項但書)。たとえば前記の例で、土地や地上権について第三者のために抵当権が設定されているようなときである。所有権以外の物権およびこれを目的とする他の権利が同一人に帰したときは、その権利は消滅する。この場合においては前項但書の規定を適用する(同条2項)。地上権とこれを目的とする抵当権が同一人に帰したようなときである。前2項の規定は占有権には適用しない(同条3項)。債権についても混同による消滅が認められる。すなわち、債権と債務が同一人に帰したときは、その債権は消滅する(民法520条本文)。たとえば、子に対して貸金債権を有する父が死亡したときには、その債権は子の相続分の限度で消滅する。ただし、その債権が第三者の権利の目的であるときは、この限りでない(同条但書)。前記の貸金債権上に質権が設定されていたようなときである。[川井 健]

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精選版 日本国語大辞典

こん‐どう【混同】
〘名〙
① まじって一つになること。また、まぜて一つにすること。混一。
※田氏家集(892頃)下・題竹林七賢図「晉朝澆季少淳風、七子超然不混同」 〔左思‐魏都賦〕
② 異なるものをまちがえて同一のものと考えること。ごったにして区別しないこと。
※四河入海(17C前)一七「只与小人混同していよと云ぞ」
③ 民法で、相対立する二つの法律上の地位(たとえば債権と債務)が同一人に帰すること。債権、物権を通じ、原則として権利関係は消滅する。

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