Rakuten infoseek

辞書

海退【かいたい】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

海退
かいたい
marine regression
大陸の内部に侵入していた海が,陸地の緩慢な隆起あるいは海面下降によって後退する現象海進に対する。海退によって以前の海底が陸上に現れ,海岸平野,隆起波食台,隆起サンゴ礁,隆起汀線海岸段丘などの地形ができる。大規模な海退は氷期間氷期の交代による海面の変化に基づき,氷期の低位海水準の際生じる。第四紀ではギュンツ,ミンデル,リス,ウルムの各氷期に海面が低下して,大規模な海退があった。海進から海退に移る場合,堆積物の岩相は泥岩砂岩礫岩と上部ほど次第に粗粒となる。海進時にあった海岸線の跡は旧汀線として残される。海退が起ると河口の位置は下流へ移って延長河川が生じ,海面低下のために川が若返って下刻を行うことが多い。日本では多摩川河岸の立川段丘が海退,おそらくウルム氷期の海面低下に関連して生じたのであろうといわれる。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
Copyright (c) 2014 Britannica Japan Co., Ltd. All rights reserved.
それぞれの記述は執筆時点でのもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

デジタル大辞泉

かい‐たい【海退】
海面の低下、あるいは陸地の隆起によって、海岸線が海側に後退し、陸地が広がること。⇔海進

出典:小学館
監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
編集協力:田中牧郎、曽根脩
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

世界大百科事典 第2版

かいたい【海退 marine regression】
地盤の隆起または海水準の低下によって海岸線が海側へ後退すること。海進と逆の現象。海退にともなって,それまでの海底があらたに陸地となり,また海はより浅くなる。地形的には,海退によって広い海岸平野を生ずることが多い。海岸線が海側へ後退すると,それまで沖合細粒堆積物がたまっていた場所に,沿岸成さらに海浜成の粗粒堆積物が堆積するようになり,ある地域の地層の垂直断面では,深海成層から上方に向かってしだいに浅海成層に移行するなどの変化が認められることになる。

出典:株式会社平凡社
Copyright (c) Heibonsha Limited, Publishers, Tokyo. All rights reserved.

大辞林 第三版

かいたい【海退】
陸地の隆起あるいは海水面の下降などによって海岸線が沖の方に移動し、陸域が拡大すること。 ⇔ 海進

出典:三省堂
(C) Sanseido Co.,Ltd. 編者:松村明 編 発行者:株式会社 三省堂 ※ 書籍版『大辞林第三版』の図表・付録は収録させておりません。 ※ それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

日本大百科全書(ニッポニカ)

海退
かいたい
陸地が隆起するか、海水準が下降して陸地が海面上に現れる現象。新生代更新世(洪積世)の氷河時代には、海水準が下降して、世界的な海退現象が少なくとも4回は認められている。たとえば約2万年前のビュルム氷期のピーク期には、約100メートルの海面低下があったとされ、それに伴う海退がおこった。その結果、大陸棚は陸化し、日本列島とアジア大陸とは陸橋によって連絡し、生物の大移動が行われた。[豊島吉則]

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの解説は執筆時点のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

精選版 日本国語大辞典

かい‐たい【海退】
〘名〙 地盤の隆起、または海面の下降によって海岸線が沖に後退し、海底が陸化すること。⇔海進

出典:精選版 日本国語大辞典
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

海退」の用語解説はコトバンクが提供しています。

海退の関連情報

他サービスで検索

(C)The Asahi Shimbun Company /VOYAGE MARKETING, Inc. All rights reserved.
No reproduction or republication without written permission.