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海溝【かいこう】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

海溝
かいこう
oceanic trench
長くて狭く,かつ大洋底よりも一段と深い海底の凹所。長さは数百kmから数千kmに及ぶ。大側は急斜面であるが,大洋側は緩斜面。ほとんどの海は 7000mより深い最深部をもつ。さらに幅が広く大陸側斜面の傾斜のゆるいものはトラフと呼ぶが,海溝との境界は漸移的である。海溝の分布は弧状列島の大洋側に沿うことが多く,近年は弧状列島に沿うものだけを海溝と呼ぶことが多い。したがって,海溝のほとんどは太平洋の周部に存在しその数は 20余,大西洋ではケーマン海溝プエルトリコ海溝サウスサンドウィッチ海溝,インド洋ではジャワ海溝などがある。海溝底は堆積物で平坦なことが多い。地質構造的には,海嶺,活火山帯,地震帯,重力異常帯に平行しており,その成因が構造性であることを示す。海溝から大陸へ向かって 30~60°の傾斜で深発地震面が広がる。海溝に沿って負の重力異常が現れる。プレートテクトニクス説では,海洋底のもぐり込むところとされる。(→深海底

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知恵蔵

海溝
海洋プレートが屈曲して斜めに沈み込む所に生じる細長い溝状の海底地形のうち、最深部の水深が6000mを超えるもの。断面はやや非対称のV字形で、底が陸に由来する堆積物に厚く覆われ、断面がU字形になる場合もある。世界最深部はマリアナ海溝南西端の水深1万911m。日本海溝(水深6366m)は東北日本の東沖約300kmにあり、最深部は鹿嶋市東方で水深8020m。平均勾配が4度以下の海側斜面の途中に、多くは海溝にほぼ平行に走る溝と高まりが多数存在するが、これは海底プレートの折れ曲がりで生じた張力による断層群によって作られた地形。陸側斜面に見られる平坦面は、構造的な高まりの間を堆積物が埋めたもの。
(小林和男 東京大学名誉教授 / 2007年)

出典:(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」

デジタル大辞泉

かい‐こう【海溝】
比較的急な斜面に囲まれた、細長い深海底の凹地。多くが深さ6000メートル以上を示し、長さは数百キロから数千キロに及ぶ。海洋プレートが沈み込む境界と考えられ、陸側は地震活動が活発。トレンチ(trench)。→トラフ
[補説]世界の主な海溝(括弧内は最深部。単位はメートル)
マリアナ海溝(10920)
トンガ海溝(10800)
フィリピン海溝(10057)
ケルマデック海溝(10047)
伊豆小笠原海溝(9780)
千島カムチャツカ海溝(9550)
北ニューヘブリディーズ海溝(9175)
ヤップ海溝(8946)
ニューブリテン海溝(8940)
プエルトリコ海溝(8605)
南サンドイッチ海溝(8325)
サンクリストバル海溝(8322)
チリ海溝(8170)
日本海溝(8058)
パラオ海溝(8054)
アリューシャン海溝(7679)
南ニューヘブリディーズ海溝(7570)
南西諸島海溝(7460)
ジャワ海溝(7125)
中米海溝(6662)
ペルー海溝(6262)
東メラネシア海溝(6150)

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岩石学辞典

海溝
大陸斜面と大洋底との境界付近にある細長い凹地で,深さ6 000m以上,長さ1 000~4 000km,幅100km程度のものが多い.海溝の両斜面は比較的急で,陸側の傾斜角は大洋側より大きい.地球上には27の海溝があり,大部分は太平洋の周辺部に分布している.

出典:朝倉書店
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世界大百科事典 第2版

かいこう【海溝 trench】
細長い溝状の海底地形で,最深部の水深が6000mを超えるものをいう。かつてはこのような地形のすべてを海溝とよんだが,近年はこのうち海底プレートが屈曲して陸の下へ斜めに沈み込んでいるために生じた地形だけを海溝とよぶ(〈海底地形〉の項目の図1参照)。 ほとんどの海溝は太平洋の周囲にある(図1)。地形の断面はやや非対称のV字形で,上縁の幅は100km以内である(図2)。大洋底から最深部までの深さは3~4kmあり,一般に年齢の古い海底に接する海溝ほど最深部も深い傾向がある。

出典:株式会社平凡社
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大辞林 第三版

かいこう【海溝】
海洋のプレートが沈み込む境界に沿って細長くくぼんだ溝状の海底。横断面は V 字形をなす。最深部の水深が6000メートル 以深のものをいう。日本海溝・マリアナ海溝など。

出典:三省堂
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日本大百科全書(ニッポニカ)

海溝
かいこう
大陸斜面と大洋底との境界付近にある細長い凹地。深さ6000メートル以上、長さ1000~4000キロメートル、幅100キロメートル程度のものが多い。海溝の両斜面は比較的急で、陸側の傾斜角は大洋側より大きい。地球上には27の海溝があるが、大部分太平洋の周縁部に分布している。海溝の陸側には、日本列島のような弧状列島や、南アメリカ大陸のアンデスのような大山脈が並行しており、地形が険しく、地震や火山の活動が盛んな地域となっている。海洋底拡大説によれば、海溝は海洋プレートが大陸プレートの下に沈み込む所で、それに伴ってさまざまな変動活動を生じると考えられている。[勝又 護]

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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精選版 日本国語大辞典

かい‐こう【海溝】
〘名〙 大洋底にある細長い溝状の凹所。ふつう六〇〇〇メートル以上の深さで、側面は急傾斜をなす。大陸や大陸縁辺部の列島に平行して発達する場合が多い。マリアナ海溝、トンガ海溝、千島海溝など。
※魔都(1937‐38)〈久生十蘭〉二二「たとへばミンダナオ海溝の海底噴火のやうに、暗黒な海淵の底でごうごうと湧き立ち」

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