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活用【かつよう】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

活用
かつよう
conjugation
単語が文のなかで他の単語との関係を表わすために行う語形替変体系を「屈折」といい,西洋語では特に動詞の場合を「活用」,名詞,形容詞,代名詞の場合を「曲用」と呼んでいる。動詞に関係する文法範疇は,人称時制などである。一方,日本語における「活用」は,用言 (動詞,形容詞,いわゆる形容動詞助動詞) が,それ自身で終止したり,他の単語や接尾形式に続くときに示す語形替変の体系をさしていうのが普通である。読マ (-ナイ) ,読ミ,読ムなどをいわゆる「語尾」の母音に従って五十音図にあてはめ,「五段」「上一段」「下一段」「カ行変格」「サ行変格」 (以上口語動詞の例) などの「活用」に分類し,さらにそのなかを未然形連用形終止形連体形仮定形 (文語では已然形) ,命令形の6活用形に分けるのが学校文法における通例である。ただし,そのなかには単独で自立しえないものを含むなど,単語としての資格や機能の点で異質なものが混在している。

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デジタル大辞泉

かつ‐よう〔クワツ‐〕【活用】
[名](スル)
物や人の機能・能力を十分に生かして用いること。効果的に利用すること。「学んだ知識を活用する」「資料を活用する」
文法で、語がその用法の違いによって体系的に語形変化をすること。また、その変化の体系。日本語では用言動詞形容詞形容動詞)および助動詞に活用がある。

出典:小学館
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世界大百科事典 第2版

かつよう【活用】
日本語で,事態の叙述にあずかる語が,一定の用法に従って,体系的に語形を変化させること。語形とは音節連続の形式についていい,普通はアクセントに及ばない。英・仏語その他ヨーロッパ語のコンジュゲーションconjugationも語形の体系的変化であるが,その変化の示す意味が,人称,数,時,法,相などに関するのに対して,日本語の場合では,表に示すように,単独に用いられる際の切れ方,続き方の差(終止,中止,命令,連体,連用等),また後に結合する付属語の種類に応じて語形が変化する。

出典:株式会社平凡社
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大辞林 第三版

かつよう【活用】
( 名 ) スル
物の性質・働きが十分に発揮できるように使うこと。うまく使うこと。 「学んだ知識を-する」 「遊休施設の-をはかる」
文法で、動詞・形容詞・形容動詞・助動詞が、文を終止したり、他の語に続いたりするときに、それに応じて語形が変化すること。また、その変化の体系。動詞「書く」が打ち消しの助動詞「ない」に接続する時に「書か」となり、命令の意で言い切りになる時に「書け」となるの類。

出典:三省堂
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日本大百科全書(ニッポニカ)

活用
かつよう
同一の単語が文中で果たす役割の違いに応じて、形態を変化させることを「活用」という。たとえば、「書く」という語は、「手紙を書かない」「手紙を書き、本を読む」「手紙を書いて、彼に知らせる」「手紙を書く」「手紙を書けば、返事がくるだろう」「早く手紙を書け」「手紙を書こう」のように、種々の形をとって文中に現れる。これらの形態の差異は、その語の果たす文法的機能の違いに応ずるものであるから、これを「書く」という語の活用とみて、そこに現れる種々の語形を「活用形」とよぶ。なお、「書く」の初頭の「か」のように変化しない部分を「語幹」、末尾の変化する部分を「活用語尾」という。また、活用する語のうち、自立語を「用言」、付属語を「助動詞」といい、両者を総称して「活用語」ということがある。[山口佳紀]

活用形

「手紙を書く」の「書く」と、「手紙を書く時間がない」の「書く」とは、語形が同じであるが、前者は終止法に、後者は連体修飾法にたち、異なる文法的機能を果たすから、別の活用形とみるのが普通である。ただし、そういう考え方をすると、「山は高く、海は深い」の「高く」と、「背が高くなる」の「高く」とは、前者が中止法、後者が連用修飾法で、別の活用形ということになりそうであるが、実際は両方とも連用形として扱うのが普通である。これは、活用語というものが、普通、形が違えば機能も違うが、機能が違えば形も違うというようにはなっていないためである。一般に、活用形を「未然形・連用形・終止形・連体形・仮定形(文語では已然(いぜん)形)・命令形」の6種に分ける。これは、文語の活用を整理した場合、「死(し)ぬ・去(い)ぬ」の語が「―な・―に・―ぬ・―ぬる・―ぬれ・―ね」と、六つの異なる形をとり、これが最大の変化であるために、他の活用語もこれを基準として整理した結果である。なお、助詞・助動詞がついた形でしか用いられないような場合は、全体を1語とみて、一つの活用形として扱おうとする立場もある。たとえば、「手紙を書かない」「手紙を書こう」「手紙を書けば」の「書かない」「書こう」「書けば」などは、全体を「書く」の活用形とみて、否定形、志向形、仮定形などとよばれることになり、全体が再編成されることになる。[山口佳紀]

活用の型

用言の活用形式は、大別して動詞型、形容詞型、形容動詞型の3種に分けられる。動詞型には、(1)語末の母音の交替によるもの(「書か・書き・書く・書け・書こ」など)、(2)不変部分に対する語尾ル・レなどの添加によるもの(「受け・受ける・受けれ・受けろ」など)、(3)上記2種の混合によるもの(「来(こ)・来(き)・来(く)る・来(く)れ・来(こ)い」など)の三者がある。文語では、(1)四段・ラ変、(2)上一段・下一段、(3)上二段・下二段・カ変・サ変・ナ変となる。口語では、(1)五段、(2)上一段・下一段、(3)カ変・サ変となる。形容詞型は、文語では、「良し」など語幹に「く・し・き・けれ」を添加するもの(ク活用)と、「美し」など「しく・し・しき・しけれ」を添加するもの(シク活用)とがあるが、口語では「かろ・かっ・く・い・けれ」を添加するもの1種である。形容動詞型は、文語では、「静かなり」など「なり」を添加するもの(ナリ活用)と、「堂々たり」など「たり」を添加するもの(タリ活用)とがあるが、口語では「だ」を添加するもの1種である。助動詞の活用は、だいたい用言のそれに似るが、文語「ず」、口語「う・よう」のように、特殊型がある。[山口佳紀]

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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精選版 日本国語大辞典

かつ‐よう クヮツ‥【活用】
〘名〙
① いかして用いること。いかしてはたらかせること。利用すること。
※舎密開宗(1837‐47)内「術者。意匠を運らし類に触れて活用せば其器は乃ち至簡なりと雖も以て変に無窮に応ずべし」
※西国立志編(1870‐71)〈中村正直訳〉一〇「金銭を貯蓄するのみを事として、これを活用する目的なき人」
② 文法で、動詞など(日本語では、用言と助動詞)がその用法に従って組織的に語形を変化させること。また、その変化の体系。日本語の用言では、主として語尾に変化がある。これを用法によって統一的に整理した一覧表を活用表という。変化には、動詞型、形容詞型、形容動詞型があり、助動詞には、なお特別の型をもつものがあり、語形変化をしないで他の語の活用と同様の用法をもつものもある。
※俳諧・也哉抄(1774)「てにはの活用も、時世にすこしづつのかはりめ有といへども」

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