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沿岸漁業【えんがんぎょぎょう】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

沿岸漁業
えんがんぎょぎょう
coastal fishery
出漁がせいぜい日帰りできる範囲の沿岸近海で操業する小規模の漁業。採介採藻,一本釣り定置網,小型底引網などで比較的零細な経営規模のものが多い。個人または協同組合経営が多いが,資源の減少などにより経営的には困難なものが多い。一方,比較的中高級魚が漁獲されるので,魚価高に支えられている面もある。

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知恵蔵

沿岸漁業
沿岸漁業とは、地先の漁業権漁場内で行う漁業や10t未満の漁船を使用して行う漁業の総称定置網漁業、小型底引き網漁業、地引き網漁業、採貝・採藻、釣りなど極めて種類が多い。養殖業とは、ブリ、タイ、ヒラメなど魚類の養殖、カキ、ホタテなど貝類の養殖、ノリ、ワカメ、コンブなど海藻類の養殖など浅海での養殖業全ての総称。両者で全漁業経営体約13万の約95%を占めるが、家族経営がほとんど。2005年の沿岸漁業の生産量は151万t、養殖業の生産量は121万t。200カイリ時代に入って沿岸漁業の振興が叫ばれているが、就業者の減少、漁場の汚濁・荒廃など様々な問題に直面している。
(榎彰徳 近畿大学農学部准教授 / 2007年)

出典:(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」

デジタル大辞泉

えんがん‐ぎょぎょう〔‐ギヨゲフ〕【沿岸漁業】
陸地近くの水域で行われる漁業。小型漁船漁業・定置網漁業のほか浅海養殖業も含めていう。沿海漁業

出典:小学館
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農林水産関係用語集

沿岸漁業
主に都道府県の地先で行われる漁業。

出典:農林水産省

栄養・生化学辞典

沿岸漁業
 漁船非使用,無動力船または動力船でも10トン未満の漁船を使用する漁業・採貝・採藻・定置網および地引網漁業.

出典:朝倉書店
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世界大百科事典 第2版

えんがんぎょぎょう【沿岸漁業 coastal fisheries】
一般に,小型の漁船で沿岸で行う漁業をさす。日帰り操業がほとんどである。これに対する語として沖合漁業遠洋漁業があるが,それぞれの境界は操業区域の岸からの距離で決めているわけではないので,明確ではない。現在,日本の行政・統計の上では10トン未満の動力船・無動力船を用いる漁船漁業,もしくは漁船を使用しないで行う漁業および定置網漁業,地引網漁業に海面養殖業を含めて沿岸漁業としている。実際に営まれている主な漁業は釣り,刺網,採貝,採草,小型底引網である。

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大辞林 第三版

えんがんぎょぎょう【沿岸漁業】
海岸に近い海で行う漁業。漁船も小規模で日帰り操業程度のもの。定置網漁業、浅海の養殖も含めていう。沿海漁業。地先漁業。 → 沖合漁業遠洋漁業

出典:三省堂
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日本大百科全書(ニッポニカ)

沿岸漁業
えんがんぎょぎょう
陸岸近くで行う漁業。日帰りで操業できる程度の海域で行われる漁業であり、遠洋漁業や沖合漁業に対する呼称で、地先漁業ともいう。10トン未満の小型動力船および無動力船による漁船漁業のほか、定置網漁業、浅海養殖業に分類される。このうち、漁船漁業には小型底引網(底曳網)漁業、釣り漁業、延縄(はえなわ)漁業、刺網(さしあみ)漁業、採貝業、採藻業などが含まれる。定置網漁業は沿岸域を回遊する魚群を対象に、一定の場所に長期間敷設しておく網漁具を用い行われる。浅海養殖業には、ブリ(ハマチ)、マダイ、マアジ、カキ、ホタテガイ、真珠、クルマエビ、ノリ、ワカメ、コンブなどが含まれる。
 沿岸漁業は一般に1~3人程度の従業者によって営まれ、おおむね家族内労働力によって賄われている。沿岸漁業は古くから生業として営まれてきた生産形態を基本として、漁業技術の向上や流通経路の発達などによって、生産量の増大を支えてきたもので、日本の漁業は、第二次世界大戦以前は沿岸漁業が中心であった。しかし、戦後一時期、遠洋漁業が禁止されたために沿岸漁業が過剰操業となったことや、工業の発達に伴う廃水や臨海工業用地の埋立てによる漁場の消滅などで、生産量は急激に減少した。しかも、200海里排他的経済水域(漁業専管水域)の設定に伴い世界的な海域利用上の制約が広まり、遠洋漁業や沖合漁業の漁場が狭まりつつある。このような情況のなかで、日本固有の水面を利用する沿岸漁業がふたたび注目されるようになった。また、浅海養殖業の目覚ましい発達は、沿岸漁業の生産量を支えてきているが、沿岸の都市化や工業化は、廃水の流入あるいは自家汚染などによる海水汚染、赤潮の発生などをもたらし、各地で深刻な問題となっている。
 日本の漁業全体における沿岸漁業の地位は、2008年(平成20)の例では、経営体数10万9000で全体の94.6%、就業者数13万8000人で62.2%を占めるが、生産量は258万トンで海面漁業の59.0%を占めている。しかし、一般には沿岸漁業の生産性や従事者の生活水準は遠洋漁業や沖合漁業に比較してかなり低く、このような状態を改善するため、政府助成によって1962年より10年計画で沿岸漁業構造改善事業が始まり、各地の沿岸地域に対し、漁場の改善造成、大型魚礁の施設、漁業通信、製氷や冷凍、冷蔵、養殖施設、加工、運搬などの経営近代化や、促進対策が図られ、さらに1982年から第二次沿岸漁場整備開発計画、第七次漁港整備計画などを策定し、漁業生産基盤の強化を図った。しかし、燃油価格の高騰や水産物需要の停滞など、沿岸漁業を取り巻く諸情勢は依然厳しい状態に置かれている。このような情勢に対処するため、1994年度(平成6)から1999年度まで沿岸漁業活性化構造改善事業が実施されている。これは健全な漁業の育成、需要変化、消費動向に見合った供給体制の確立、漁村の生活環境づくりおよび都市住民との交流促進などによる漁村生活の活性化を基本目標としており、各種の施策が実施されている。さらに2007年に策定された水産基本計画に基づき、水産資源の回復・管理の推進、持続可能な水産業を確立するための施策や、海域利用の多様化に伴う漁村と都市の共生などの計画を推進している。また、2011年3月11日に発生した東日本大震災の経験を踏まえて、災害に強く、安全な地域づくり、水産物の安定的な供給、国際競争力への対応など水産環境整備を盛り込んだ漁港漁場整備長期計画が2012年3月の閣議で決定された。[吉原喜好]

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