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水族館【すいぞくかん】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

水族館
すいぞくかん
aquarium
水生の動植物を実験,展示の目的で飼育する施設で,ことに魚類を中心としている。クジラ,イルカなどの大型動物用プールや,熱帯魚をはじめとする小型動植物の水槽などを備え,大規模なものでは温度調節装置,浄水装置,酸素補給装置などの諸設備を備える。水生の動植物についての研究や社会教育に役立っている。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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デジタル大辞泉

すいぞく‐かん〔‐クワン〕【水族館】
水生動物を飼育・展示し、その行動・習性などを人々に観覧させるとともに、それを研究する施設。

出典:小学館
監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
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世界大百科事典 第2版

すいぞくかん【水族館 aquarium】
水生動物を生きたまま展示し,研究するための公共施設。なお近年は水族園,アクアミュージアム等と称するものが多い。現在日本だけでも水族館は100以上開設されていて,1国の保有館数としては世界で最も多く,世界中にはおそらく500館以上存在すると思われる。
[水族館の歴史]
 人の好奇心はいろいろな動物にむけられたが,水の中の生態を見たいという欲求も決して小さいものではなく,水を入れた容器の中で魚を飼育したという記録が古代バビロニアのシュメールや中国の周の時代にもあり,水槽や池で飼うキンギョは宋の時代に多くの品種がつくられた。

出典:株式会社平凡社
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大辞林 第三版

すいぞくかん【水族館】
さまざまな水中動物を飼育し、その生態を研究し、また人々に展示して、娯楽・教育に供する施設。

出典:三省堂
(C) Sanseido Co.,Ltd. 編者:松村明 編 発行者:株式会社 三省堂 ※ 書籍版『大辞林第三版』の図表・付録は収録させておりません。 ※ それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

日本大百科全書(ニッポニカ)

水族館
すいぞくかん
aquarium
各種の水生生物(水族)を飼育し、その展示を社会教育と娯楽に役だてる施設。アクアリウムともいう。[荒賀忠一]

歴史

世界最古の水族館については諸説があるが、水圧に耐える板ガラスを水槽に初めて用いたという点で、1853年にできたロンドン動物園のフィッシュ・ハウスを世界初とするのが妥当であろう。当時の水槽はすべて止水式であったが、1860年にイギリスのW・A・ロイドが循環式水槽を発明してから、パリ(1860)、ハンブルク(1864)、ロンドン(1871)、ナポリ(1874)などヨーロッパ各地に次々と本格的な水族館が開設された。19世紀末から20世紀初めにかけて、電力が実用化されるに及んで、水族館の内部設備にも大改革がもたらされ、各先進国は競って大規模な水族館を建設した。そのおもなものは、ニューヨーク水族館(1896年開館、水槽数131)、100の大小水槽のほか両生類・爬虫(はちゅう)類を多数展示したベルリン動物園水族館(1913年開館)、サンフランシスコのスタインハート水族館(1923年開館、水槽数158)、ロンドン動物園水族館(1924年開館、水槽数90)などで、いずれも循環式の淡水・海水両設備をもち、飼育水の加熱・冷却装置も備えていた。それらの頂点に位置づけられるのがシカゴのジョン・G・シェッド水族館(1929年開館)であり、放射状のギャラリーに203の水槽を展示し、それ以外に175もの予備水槽があった。また、海洋生物は専用の輸送貨車ノーチラス号で大西洋・太平洋から運ばれ、淡水魚はほぼ世界中から集められていた。
 これらの水族館は当初、いずれも公共団体が運営していたが、その後私企業が経営に乗り出し、フロリダのマリン・スタジオ(1938年開設)に代表されるようなまったく新しいタイプの大型館が誕生した。これら大型館の特徴は、サメ類などの大形魚やカツオ類などの回遊魚の飼育を可能にした点と、餌(え)づけなどのショーが可能な巨大水槽の存在にあった。
 日本最初の水族館は1882年(明治15)に上野動物園にできた観魚室(うおのぞき)である。わが国初期の水族館は、1899年に開設された個人経営の浅草水族館を除き、和田岬、堺(さかい)、魚津(うおづ)など、博覧会の付属施設としてつくられたものが多く、以後大正年代にかけては、東京大学の三崎(みさき)、京都大学の瀬戸、東北大学の浅虫(あさむし)など大学の臨海実験所に付属する水族館が生まれた。昭和初期に開設または改装された代表的な水族館は、阪神、新舞子(しんまいこ)、堺の3館で、それらの規模、設備、内容をみると、このころからわが国の水族館は近代的な施設に脱皮したといえる。第二次世界大戦中、壊滅状態にあった水族館は、昭和20年代後半から徐々に復興していった。さらに昭和30年代以降は、次のような4期にわたる水族館建設ブームがみられた。
 第1期のブームは昭和30年代で、日本各地に新たな水族館が21館生まれた。この時代の展示水槽は中・小型水槽が一列に並ぶものが主流であり、そのなかにあって、みさき公園自然動物園水族館のオセアナリウム(240トンと300トン)と須磨(すま)水族館のアクアランド(400トン)は、大型水槽のはしりとして目だつ存在であった。また、マリーンパレス(大分生態水族館、2004年にリニューアルオープンし大分マリーンパレス水族館「うみたまご」となった)の回遊水槽はドーナツ形の大型水槽に一定方向の流れをつくり、エンドレスの水路とした独創的なものであった。
 第2期のブームは昭和40年代の前半で、全国で合計14館が建設された。そのなかでとくにユニークなものとしては、海底散歩の趣を演出した半地下式の天草海底自然水族館、円形の船に展示設備を設けた下田海中水族館、造礁サンゴの飼育を本格的に始めた串本(くしもと)海中公園センター水族館などがあげられる。
 昭和50年代の第3期建設ブームでは新たに13館が新設され、そのなかでも1000トンの大水槽にジンベイザメを泳がせた沖縄記念公園水族館(現沖縄美(ちゅ)ら海水族館)、都心のビル10階(地上40メートル)でイルカを飼育・展示したサンシャイン国際水族館などが目だつ。1983年(昭和58)には多彩な展示内容をもつ巨大水族館のはしりとして、青森県営浅虫水族館が開館して、平成の第4期ブームへと続いていく。
 平成に入ってからは、海の中道海洋生態科学館、葛西臨海水族園、マリンピア日本海、八景島シーパラダイス、登別マリンパークニクス、大阪・海遊館など、超大型水族館が続々と誕生し、展示内容も多様化していった。[荒賀忠一]

展示内容

展示生物の顔ぶれによって、水族館は都会型と地方型に大別できる。前者は国内産の水族にとどまらず、広く世界各地の著名な水族を集める方針の館で、葛西、須磨などがこれに相当する。後者は京都大学瀬戸臨海実験所(白浜水族館)、串本海中公園センターなどのように、その所在地の水中生物相を紹介しようとするもので、各館それぞれ個性に富む。わが国の水族館の多くは各地の観光地にあり、本来は地方型であるべきであるが、多様化する観客の希望に応ずるために、昭和50年代以降は都会型を目ざす館が多くなった。また観客と水族の結び付きを深める手段として、調教された海獣や魚類のショーを取り入れたり、水族に手を触れることができる体験水槽を設けるところも増えている。[荒賀忠一]

水槽の形式

基本的な形式は、直方体の中・小型水槽が1列に並んだ、俗に汽車の窓式とよばれるものである。この形式は、大形水族が飼えないといった制約があるものの、水族の形や動きを間近でよく観察できるという利点があり、現在でも多くの館で水槽配置の主方式となっている。これに対して、ダイナミックな水中景観の演出を目的とした容量数千トン級の長方形水槽や、ドーナツ形のエンドレス水路に流れをつくって魚群をつねに泳がせる回遊水槽など、水槽の規模が巨大化する一方、微小な生物の姿を紹介するため、レンズ、照明灯、円形スクリーンが一体になった万能投影機や顕微鏡を利用したマイクロ・アクアリウムが開発されている。水槽の水位をガラス面の半分ぐらいにまで下げ、水中景観と同時に熱帯植物などで造成された背景を見せるランドスケープ水槽も各地の大型館で採用されている。このように水族館の展示水槽の形式は著しく多様化しつつある。[荒賀忠一]

飼育設備

水槽に水を満たしただけの止水式でも短期間なら少数の生物を飼えるが、数多くの水族を飼い続けるには、次のいずれかの水質維持設備が必要である。開放式(放流式)は、くみ上げた海水を直接飼育水槽に供給し、使用後は海に流し捨てる方式で、新鮮な海水を常時大量に使えるのが強みである。しかし立地条件の制約が大きいうえに、水温の調節や薬品による魚病対策がむずかしいという欠点をもつ。閉鎖式(循環式)は、館内の貯水槽に蓄えた水を各水槽へ供給し、使用後の水は濾過(ろか)槽で浄化したのち貯水槽へ戻す方式で、立地条件には左右されず、内陸の水族館でも海の生物を飼育できる。ボイラー、冷凍機などの加熱冷却装置と熱交換器を用いて、温度調節は開放式より効率的にできるので、熱帯性、寒帯性の水族も同時に飼育しうる。しかし長期間同じ水を反復使用すると水質の低下は否めない。循環式水槽でもっとも重要な部分は濾過槽である。濾材には一般に細砂が用いられるが、その機能は、砂の層で水中の浮遊物を物理的に濾(こ)し取るだけでなく、砂粒の表面に繁殖した濾過バクテリアの生化学的な作用により、窒素化合物など飼育水中の有害物質を無害な塩類に分解する点にある。この意味では濾過槽も生き物であり、水族館の裏方はその維持管理に細心の注意を払っている。濾過槽のほかに、細かい気泡の吸着力を利用して飼育水中の不純物を取り除く装置があり、紫外線やオゾンによる殺菌装置もよく用いられている。[荒賀忠一]

水族館での研究

かつては水族の飼育に精いっぱいだった水族館も、近年は飼育設備や採集技術(とくに潜水技術)の向上によって生じた余力を利用し、希少生物の生態調査、資源保護などの研究を進められるようになった。とくに魚類の人工増殖の面では、着実に成果があがりつつある。[荒賀忠一]

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精選版 日本国語大辞典

すいぞく‐かん ‥クヮン【水族館】
〘名〙 いろいろな種類の水生生物(水族)を飼育して、公衆に見学させる施設。
※東京日日新聞‐明治一八年(1885)一〇月一四日「当夏の頃より建築に取係りたる浅草の水族館は漸く落成したれば」

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